齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

4月のことば 「花開蝶自来(はなひらかばちょうおのずからきたる)」

2014年04月07日 | 今月の言葉
4月。新年度ですね。
ここのところ寒すぎる日が多いような気が・・・
でもこの季節は「花冷え」ですね。
ちょうどお隣の桜が週末見頃でした。

さて今月のことばは、

「花開蝶自来(はなひらかばちょうおのずからきたる)」

私たちは日々の生活で他人の目が気になります。
少しでも評価を高めて、他人に敬愛されたり、尊敬されたり、慕われることを望みます。

しかし、良かれと思って行動しても、
相手にとっては「小さな親切、大きな迷惑」となりがちです。

何故でしょうか。
多くの場合、自分の勝手な思い込みによる行動がその結果を招いているのではないでしょうか。

また、一方、ある時は、自分には何の魅力もない、他人から認められない、私は一人ぽっちだ、と思うこともあります。

しかし、花は無心にして咲きます。
花は綺麗だと褒められようとか、誰かを喜ばせようとか、心を和ませてあげようとか、
そんな思いで咲いているのではありません。

何の思惑や計算もなく、只自然のまま、時節到来にして咲きます。

この語は、私たちも無理をして友達を作らなくても、背伸びして友達に合わさなくても、
あるがまま今ここを打算や執着なく精一杯生きていれば
結果は自然と成ることを示しているのではないでしょうか。

今日の私、明日の私。

花のようにありたいものだ

甲午卯月