齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

6月のことば「竹一竿(たけいっかん)」

2014年06月15日 | 今月の言葉
皆さまこんにちは

梅雨ですね。この季節はなんだかからだも重たい感じ。
無理せずいきましょう

というわけで・・・
遅くなりましたが、今月のことばです。

今月のことばは、

「竹一竿(たけいっかん)」

「漁夫生涯竹一竿(ぎょふのしょうがいたけいっかん)」という句があります。
押韻の関係で漁父(ぎょほ)という人もいるそうですが、それはここでは置いておきます。

「漁師は生涯を一本の釣り竿さえあれば暮らせる。」という意味だそうです。

この前に「山僧活計茶三畝(さんぞうがかっけいちゃさんぽ)」という句があります。
「僧侶の私は茶畑が三畝もあれば生きていける。」の意味だそうです。

いずれも、揺るぎの無い、芯のある、簡素でいて深淵な生き様を示しています。
モノの量の多さが心の貧しさを招くことを熟知したライフスタイルとも言えましょう。

あれかこれか。あれもこれも・・・

止まれ!

「竹一竿」。この『得物』さえあればそれで十分。

私の、貴方の「竹一竿」ってなぁーに???

甲午水無月