齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

10月のことば 「日々新又日新 (ひびにあらたにしてまたひにあらたなり)」

2013年10月06日 | 今月の言葉
すっかり秋らしくなりましたが、いかがお過ごしですか。

さて今月のことばです。

「日々新又日新 (ひびにあらたにしてまたひにあらたなり)」

中国紀元前千六百年頃、殷王朝の初代帝である湯王(とうおう)は
この言葉を自分の洗面器の盤に刻み、毎朝顔を洗うたびに自分の戒めにしたそうです。

意味は

「毎日毎日を新しい日として迎え、その一日を意味あるものにして刷新、進歩を間断なく試み、修養することが大切」

ということ。

山川草木、日々、私たちを取り巻くものはあまり変化が見られませんが、草木も成長していますし、
川も同じように流れているように見えても、その水は昨日の水ではありません。

自分も一日の歳をとって老いの道をまっしぐら。取り巻く環境は一瞬たりとも留まっていません。

「新」は「進」。

どんどん変化する中で昨日のことにこだわり、恨みや憎しみを持ち越し、
いつまでも引きずっているのは「こころ」だけが過去に留まっています。

古いものはさっさと捨て去り、一日を意味ある一日になるよう「こころ」をリセットし、自分を前進させようではありませんか

お知らせ

十月八日(火) 齢仙寺 達磨忌

平成癸巳神無月