齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

鳰戸(門前放生池)への錦鯉の放生

2018年04月11日 | その他
今日はすごい事がありました。
鳰戸(におうど)とは
齢仙寺の門前の放生池ですが、
彦根市、井村工業の井村豊喜様が
錦鯉13匹を放生して下さいました。




寂しかった池が久方ぶりに
にぎやかになりました。







井村様は趣味で錦鯉を飼っておられるのですが、
数年に一度、錦鯉の放生をして下さいます。

井村様ご関係の皆様の
ご健勝とご多幸を祈念いたします。


併せて、おかげさまで
とっても素晴らしい色彩の鯉たちの
群泳の姿が景観を一新しました。

ご参詣の方のみならず、
近隣の老若男女にとって
「鳰戸」は憩いの場所であります。

皆様に喜んで頂ける
スポットとして
ご来訪をお待ちしております。




稽古照今(けいこ しょうこん)

2018年04月01日 | 今月の言葉
ご来訪ありがとうございます。
あっという間に桜花爛漫。
すっかり春になりました。

朝夕の気温の変化が激しい今日この頃、
お風邪など召されませんよう
ご自愛ください。

今月の言葉は「稽古照今」です。

古(いにしえ)を学び、
よりブレない明日への
キーワード!?

ご覧頂ければ幸いです。




今月の言葉
稽古照今(けいこ しょうこん)


日本最古の歴史書「古事記」の序文に

この言葉がある。

「稽」は「考える」と読む。

つまり、この句は

「古(いにしえ)を稽(かんが)えて、

今に照らす。」と訓(よ)む。

すなわち、

「古(いにしえ)の考え、教えを

今の自分に照らして生かす。」

という意味である。


千利休の「利休百首」に

「稽古とは 一より習い十を知り

十よりかへる もとのその一」とある。

まさにより深い境地への点検のプロセスである。


神学者二―バーの「祈り」に云う、

「変えることのできるものについて、

それを変えるだけの勇気」、

「変えることのできないものについては、

それを受けいれるだけの冷静さ」、

「変えることのできるものと、

変えることのできないものとを識別する叡智」を

今日的に得るためにも

「稽古照今」は不可欠ではなかろうか。


目まぐるしくうつろう日々の中で

自己の在り方を自省するとき、

この語を想起するのは小衲だけであろうか。


平成三十戊戌卯月