齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

5月のことば「開径待佳賓(みちをひらきてかひんをまつ)」

2014年05月11日 | 今月の言葉
気持ちのよい過ごしやすい季節ですね。
満喫したいものです。

さて、今月のことばです。

「開径待佳賓(みちをひらきてかひんをまつ)」

語意は
「山奥の庵の住人に良き客、待ち人が訪れる。それに備えて、庵主が山中の道程にて足許の難儀がなき様、杣道の整備や丸木橋の点検をするなど、細やかに来訪の賓客の為に準備をすること。」でしょうか。

転じて十分な心遣いが無ければ佳賓が来ないとも言えます。

さて、佳賓とは何でしょう。
肝胆相照らす知己でしょうか。又、朗報をもたらす使者かもしれない。

しかし、諫言してくれる人も結果としては佳賓かもしれません。

又、「人間万事塞翁が馬」です。
都合の悪い知らせを届ける使者も受け止め方では佳賓かもしれません。

佳賓をこう読むなら、どんな佳賓をも、すなわち、どんなものが来ようが、細やかな気配り、最善の準備をして迎えることが必要であるということではないでしょうか。

日々の生活において、「受け止める準備」をどうするか。

この言葉を味わいたいものです。

お知らせ
五月四日 齢仙寺 花まつり
五月十日 仏教会 花まつり 九時半