齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

8月の言葉 「風過而竹不留声(かぜすぎて たけにこえをとどめず)」

2016年08月01日 | 今月の言葉
猛暑お見舞い申し上げます。

暑いですね。お体お厭いください。
暑い日々ですので、せめて「こころ」だけでも涼やかに。


今月の言葉は「風過而竹不留声(かぜすぎて たけにこえをとどめず)」です。



風過而竹不留声(風過ぎて竹に声を留めず)
中国明代末期の古典である「菜根譚(さいこんたん)」に
「風、疎竹(そちく)に来たるも、風過ぎて竹に声を留(とど)めず。
 雁(かり)、寒潭(かんたん)を度(わた)るも、雁去りて潭(ふち)に影を留めず。
 故に、君子は事(こと)来たりて、心に始めて現われ、事去りて心随(したが)って空し。」
という文があります。

大意は
「疎(まば)らな竹林に一陣の風が吹く。さやさやと葉々は音をなす。
風が吹き去ると静けさが戻り、竹林には音が留まっていない。
雁が冷たい淵(ふち)の上を飛んでいると水面(みなも)にその影が映るが、
飛び去ってしまうとその影は水面に残っていない。
高徳の人においては、何か事が起これば初めて心が作用し、
過ぎ去れば心は何事も無かったように穏(おだ)やかに静まりかえる。」です。

「事が起これば、そこで初めて素早く柔軟に反応し、
 過ぎれば恬淡(てんたん)とした穏やかな心の在り方」に
 憧(あこが)れるのは私だけでしょうか?

暑い八月、心だけでも涼しくありたいものです。


お知らせ
八月七日・八日 遠方 七日盆棚経
八月十二日 午前中 盆礼受け 墓参り
八月十三日・十四日 棚経
八月十二日~十四日 午後七時半 墓諷経
八月十五日 午前八時 山門施餓鬼会
八月二十五日 午後一時 齢仙寺地蔵盆
                                   平成二十八丙申葉月

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