7月最初のレディースデイ。映画は
韓国映画『マラソン』です。
直前まで
『電車男』『宇宙戦争』『Dearフランキー』『マラソン』のどれにしようか迷っていました。『電車男』はキワモノですが、意外に映画の評判はいいんです。逆に『宇宙戦争』は監督、俳優がいいにも関わらずケナされている。で、気持ちは『電車男』に傾いていたんですが、時間が合わないことと劇場が変更されていたという理由で本日はやめ。
事前にハッキリ決めておかないで、直前まで迷っていると「この際、なんでもいいかぁ」と言う気持ちになります。『マラソン』も半分はそんな気持ちで選びました。
実話がベースなんですって。
自閉症という障害をもつチョウォンは走ることが好きで、彼を支える母親もいつかはフルマラソンをと思っています。フルマラソンに向けてコーチを頼むけど、このコーチが飲酒運転の罰でボランティアをすることになった元マラソン選手。てんでやる気を起こしません。酒の残った体で出てきて、チョウォンには校庭を100周しろとムチャクチャなことを言い、自分は昼寝。しかし、この100周がコーチの心に変化をもたらします。自閉症の子供は言われたことを忠実に守る。「100周走って疲れたろう」と聞くコーチにチョウォンは「走れて嬉しい」と答えるのです。
しかし、胃に穴があくほどストレスを感じていた母親は、このままフルマラソンに挑戦させるより、職業訓練をしたほうがいいと思い始めます。マラソンをやめて職業訓練をするようになったチョウオンは、扇風機の風を顔に受けて走っているような気分に浸ります。
マラソン大会当日、チョウォンは初めて自分の意思で会場に向かいます。母親や弟、コーチは「練習していないから出場は無理だ」と手をひっぱり連れて帰ろうとするんです。
全員がスタートするなか、チョウォンは母親の手をすり抜けて走り始めます。コーチは「飛ばすな、ゆっくり行け。だが雨が降り始めたら死ぬ気で走れ」と声をかけて励ますのです。
練習してないことと、初めての42・195キロはやはりきつく、途中でもう走れないかもと思い始めます。しかし、雨が降り始め、コーチの言うように死ぬ気で再び走り始めたチョウォンは3時間以内での完走というかたちでゴールします。
幼い頃、母親は障害を持つわが子の育児に疲れ、遊びに出かけた動物園でチョウォンの手を離してしまったことがありました。深層心理的には「子を捨てる」という気持ちがあったかもしれません。フルマラソンでスタートを切ったチョウォンは自分から母親の手を離します。これがこの映画の象徴的な場面ではないでしょうか。あれは子供が親離れをし、母親が子離れをする瞬間なのでしょう。
映画『マラソン』はこちら。
http://www.marathon-movie.com/