今日の女王サマ

映画、本、音楽、お出かけ、思ったことなどズラズラ書き連ねています。

読売新聞「7月の気流賞」

2017年08月03日 | 家族
読売新聞の「気流」という投書欄。7月の気流賞が載っていました。

「上京した父の姿に涙」というタイトルで、福島から杉並に住む娘さん(投書したご本人)を訪ねたお父上のことが書いてあり、正直面倒に思ったとか、見送る父が猫背だったとか、老いた親を思う複雑な気持ちが綴ってあります。

実は私にも似たような思い出があり、最初に読んだ時から共感を覚えていました。
私の場合は、元・夫と結婚したばかりの頃で、ドライブが趣味だった父は母を伴ったり、時には一人でよく遠出をしていました。
ある日の朝、たしか午前7時ごろドアチャイムが鳴り、「誰だ!こんな早朝に」と心の中で毒づきながら出てみると、無邪気にニコニコ笑っている父が立っていました。

元・夫は夜遅くに仕事が終わる人だったので、朝起きる時間も遅かったのです。

私は父に「何なの!こんな朝早くに!」とキツい言葉を出してしまいました。父は「〇〇へ行く(行先は忘れた。たぶん藤沢の甥=私の従弟のところ)途中に寄ってみた」と言いました。

信じられないことだけど、私は早朝を理由に追い返してしまいました。元・夫は追い返したことに大層驚いていました。たぶん家族に対する仕打ちとは思えなかったんでしょう。
元・夫の「入ってもらえば良かったのに」という言葉に、私は慌てて5階の窓から外を見おろすと、ちょうど父は車に向かって歩いているところで「大丈夫なの?」と呼びかけると、左手を大きく振って車に乗り込みました。

あとで思うに、父はもっと早くに私たちの住むマンションに到着していて、7時になるまで車で待っていたんじゃないかと。

人生振り返って後悔することばかりだけど、これは筆頭。子供がそのまま大きくなったような人だったので、家族は振り回されることが多く、私と弟は早く大人にならなければならなかったけど、あの時、部屋に招き入れ朝食を一緒に摂ればよかったなぁと思います。

このブログをずっと読んでいただいている人はもうご存知だけど、そんな父も既に亡くなりました。
「7月の気流賞」を読んで、娘と父親って誰でも似たような経験があるんじゃないかなーって思ってしまいました。

blogram 参加してます。ポチッと押してください→blogram投票ボタン


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (飛鳥)
2017-08-03 23:56:01
父と娘ってそういうものでしょうか。私も若い時自分がしたことで、思い当たることがあります。私の父ももはや居ませんので、埋め合わせができないです・・・。

今、うちの娘も父親のメールがうるさいといって、無視したりしているところで、父親、哀れな感じです。しかし、なんか無視されて当然みたいな、的外れなアクションをするんですよね。

気流、懐かしいです。
新聞を取っていないので、図書館で読んでみようかな。

返信する
飛鳥さん (女王)
2017-08-04 07:14:00
この投書は7月17日に載ったもので、結構共感を覚えた人が多かったのではないでしょうか。だから「7月の気流賞」になったんだと思います。
私の父も母親(私のおばあちゃん)に対して「なんであんなこと言っちゃったかなぁ」と反省してる姿を見たことがあります。親子ってこんなことの繰り返しなのかもしれませんね。
返信する
Unknown (Unknown)
2017-08-16 22:19:39
はじめまして。その投稿をした者です。このようにブログに取り上げていただき嬉しいです!

その後、父はこの投書のコピーを親戚に配りました…恥ずかしさの極致です…笑

突然のコメント、失礼いたしました!
返信する
コメントありがとうございます (Unknownさま)
2017-08-17 00:02:07
実は最初に読んだとき、父のことを思い出し、涙があふれて困りました。
気流賞でもう一度読んで、やっぱり涙がジンワリしちゃったんです。私は顔立ちや性格が父にそっくりで、逆にそれが反発する原因になったのかもしれません。
父は台湾生まれで、終戦後、日本に引き揚げてきてからの苦労は並大抵ではなかったでしょうが、まだ元気なうちに台湾へ連れて行ってあげたのがせめてもの親孝行だったかなぁと思います。
返信する

コメントを投稿