仕事の受注の秘訣は「運」という悲しい現実。
現在、入札現場でなんとも奇妙な現象が起きている。
業者談合の告発を契機に、入札改革に積極的に取り組んでいる長野県でのことだ。
長野県では今年4月から入札制度を改定した。
建設工事で低入札が多発し、また、委託業務で失格応札者数が増加するなど、制度の歪みが顕著になってきたためだ。
委託業務の入札は失格基準価格(最低制限価格)の算定方式を変え、応札価格から飛び抜けた値を除いた82.4%以上(予定価格に対する比率)の応札価格の平均値を出し、その97%を失格基準価格とすることにした。
この変更によって、失格基準価格が予定価格の80%を下回ることはないということになる。
それでも予定価格が事後公表のため、県は問題なしとした。
ところが、新制度での入札が開始された直後から、困った現象が生まれた。
予定価格の80%での同額応札が続出し、落札者をくじ引きで決める異常事態が相次いでいる。
たとえば、7月19日に行われた測量業務の入札で、応札した40社のうち、23社が同額。
それも、失格基準価格でズラリと横並びし、落札者はくじ引きとなったのです。
入札の業者は県の予定価格をピタリとはじき出せるからだ。
新制度移行後、委託業務入札の半数がくじ引きでの落札であり、もはや競争入札ではなくくじ引き入札の様相を呈している。
くじによる受注によって、技術力のある企業あっても「運」のため仕事が回らなくなるという弊害。
くじ引きという運による仕事に受注で、果たして銀行からの融資は受けることができるのだろうか?
このままでは、競争性(価格制と品質面)というものを発揮させる入札制度の意義を揺るがすものになっている。
(出典 週刊ダイヤモンド 2011/9/3)
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