雪音だ、雪音がそこにいる
ボクは、すぐさま駆け寄ったけれど気の利いたことは
何もいえなかった、雪音はにこにことボクを見ていたけれど、
どこかとっても哀しそうな眼をしているのがわかった
ボクは雪音の深い色の瞳と、雪音の顔をしっかりとこの眼に焼き付けようとした
すると雪音が「ミノルさん、これ、バスの中で食べて」と言って
小さな紙袋を渡してくれた、その時発車時刻になり、ボクは雪音を引き寄せ、
おもいっきりきつく抱きしめた 抱き締め合ったまま、時間が止まればいいと思った
ミノルさん、3年後だよ」「うん、わかった、約束だ」ボクたちは3年後の再開を約束していた
「時間だ」ボクは最後に雪音の頬と髪に触れ、その感触をその手に留めてバスに駆け込んだ
窓際に座ったボクを、見えなくなるまで雪音は見送ってくれた
バスは先を急ぐように発車した バスには感情がないらしい
バスはものすごいスピードでボクたちの(だった)街を離れて行った
少し眠った、それから雪音がくれた包みを開いてみた
ボクは、すぐさま駆け寄ったけれど気の利いたことは
何もいえなかった、雪音はにこにことボクを見ていたけれど、
どこかとっても哀しそうな眼をしているのがわかった
ボクは雪音の深い色の瞳と、雪音の顔をしっかりとこの眼に焼き付けようとした
すると雪音が「ミノルさん、これ、バスの中で食べて」と言って
小さな紙袋を渡してくれた、その時発車時刻になり、ボクは雪音を引き寄せ、
おもいっきりきつく抱きしめた 抱き締め合ったまま、時間が止まればいいと思った
ミノルさん、3年後だよ」「うん、わかった、約束だ」ボクたちは3年後の再開を約束していた
「時間だ」ボクは最後に雪音の頬と髪に触れ、その感触をその手に留めてバスに駆け込んだ
窓際に座ったボクを、見えなくなるまで雪音は見送ってくれた
バスは先を急ぐように発車した バスには感情がないらしい
バスはものすごいスピードでボクたちの(だった)街を離れて行った
少し眠った、それから雪音がくれた包みを開いてみた