秋の気配

すっかり秋の気配だが、去年の日記を読み返すと今頃はもうかなり寒くなっていた。12月の気温の日もあってもう秋というか冬に近い感じになっていた。それに比べたら今年はまだまだ全然暖かいことになる。このまま冬になって雪の積もらない記録的暖冬の冬になってもらいたい。それでこそ温暖化というものだろう。

しかしもう10月ですか。早いもんですなあ。カレンダーはあと三枚になってしまった。クソ寒い年が明けてなかなか春が来なくてGW明けても来た風が吹いて、こりゃ完全に冷夏だと思っていたのによりによってお盆過ぎから急にクソ暑くなりやがる。お盆過ぎて一ヶ月以上も毎日真夏日で、いつまで暑いんだ、このヤロウ。と思っていたらあっという間に秋になってしまった。もう過ぎまた寒い冬になるのか。景気の低迷と重なって気の重い限り。

都落ちしてかれこれ10数年になるワケだが地方の衰退は危険水域だ。今さらそんな事をツラツラ書いても仕方がないわけだけどね。色々と市やら県やらで振興策を打ってる様だがみんな空振りだ。ボンクラがいくら集まって知恵を絞ってもダメだという事だな。コンサルに依頼しても東京スタンダードのステレオタイプの企画しか出て来ない。いまだに地方には特産物と観光しか売り物が無いんだな。連中によれば。

世界中の美味い物が食える東京の連中を地方の田舎料理でどうやってもてなすと言うのだ。東北新幹線が開通したら、ってもう2年近く経つのに経済効果はどうしたんだ？開通する前は捕らぬタヌキヨロシク色々な美味い話を並べ立てていたが何一つ実現しやしないじゃないか。地方に新幹線も空港も必要ないと言ってるわけじゃない。現にウチのトイ君（コーギー♂）は地元に空港が無ければ首都圏のブリーダーから空輸出来なかったしね。でも空港や新幹線を作る目的がおよそ現実離れしたオメデタイ目的で作られてる事が問題なワケ。

その地元の空港も赤字を抱えて四苦八苦してる。冬の除雪費用だけで数億かかるらしい。一日2便しか飛ばない飛行機の管制官が年収700万以上。まさか残業なんかやってないだろうなあ。一日二便で700万なら羽田の管制官は一体いくらもらってるんだろう？話にならん効率の悪さ。これだものいくら税金を集めても足りないわな。

この田舎でも光回線が使えて海外の通販から商品が買える時代に、もう少し何とかならんのかと思うんだが何ともならんねえ。とにかく東京だ。あまりに東京中心過ぎてもう日本全体がおかしくなって来てる。その東京はふくれあがる人口でニッチもサッチもイカン状態だ。前にも書いたが東京は世界最大のメガシティなんだとか。エリアの人口2,000万以上。第二位の都市インドのニューデリーが今後20年かかっても今の東京に及ばないと言うぐらいの人口過密地帯が東京だ。

その異常さに誰も異を唱えない。先の大震災で東京から少しは人口が減るかと思ったがとんでもない。逆に被災地から人口が首都圏へ流れ出して余計に人口増加に拍車がかかってる有様。電気料金が上がっても放射性物質が降り注いでも何年か以内に70％の確率で大地震が起きると専門家が競輪を鳴らしても誰も東京から出て行こうとしない。

しかし日本人ってのはかたまって暮らすのが好きなんだな。オレなんか東京暮らしは息が詰まる想いだったけどね。イヤホンしながらテレビ観てた時があった。木造アパート暮らしの時に。まあ若い頃はアパートって寝る為だけに帰る様な所だから狭くてもカンケーネーって感じだったけど。でも、だんだんと生活に余裕が出て来るとそういう環境に堪え難くなって来るワケだよね。オレは特に楽器が好きだったから。音が出せないのは苦痛だった。

そういう点ではマーシャルを爆音で鳴らせる今の環境は申し分無いんだが、今度は仕事が全然ねえと来たもんだよ。ハローワークの正社員募集はわずか0.3倍。有効求人倍率が１.0倍以上あるとか言ってるがほとんどがパートバイトの求人。それも時給670円。仕事は選ばなければある、ッて言ってくれるなよ。時給670円って何だ一体。バブル前の高校生の時給以下じゃないか？デフレもここまで来たかって感じだよなあ。

これでも税金だけは変わらず、どころかこれからガンガン上がる。消費税増税に賛成だなどとTVで言ってる連中は皆殺しにしてやりたいぐらいだ。企業は儲かってるらしいけどね。そりゃこれだけ正社員を削ってパートバイトに入れ替えたら経費削減分の利益は出るだろう。しかしそれを一体いつまで続けるつもりなのかと言いたい。7割の求人がパートバイトのこの状況で日本に未来はあるのか？

この状況下、この田舎の高校ですら進学校に様変わりして受験勉強に血眼になってる有様だ。その受験エリートの上級公務員が日本を明るい方向へ導いてくれるのか。方向が思いっ切り間違ってる気がするんだけどなあ。いったい日本をどういう方向へ持って行きたいのかサッパリ判らない。まあ多くに人には難しい話はどうでも良くて、毎日フツウに暮らして行ければ良いだけの事。フツウに暮らす事がもの凄い贅沢な事の様な気がしてならない昨今の地方経済の無惨な有様。

自慢じゃないが暮らしは実に質素だ。もっとも映画館すらも無いこの町。娯楽も無く専門店も無く散財も出来ないが。特産物と言いながら食べ歩く美味い店も無い。これで観光に力を入れてるというからもうワケが分からん。この街で一体何を観光するのだろう？おかげで東京と違って誘惑の無い静かな生活が堪能出来ている。日々庭に植えた花を愛でる毎日。その花もそろそろ終わりモノトーンの季節が近づいて来てる。庭の手入れが必要なくなったら時間も空くしまた久しぶりに楽器でも始めようかな、と思うんだが忘れていた。雪かきがあるんだった。きっとまたウンザリするぐらい毎日降り積もるんだろう。温暖化だし。