振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

値下げしても請求額が増えた関西電力、何で?(2)

2017-08-29 17:00:44 | 日記
調べてみると請求額の内で増えたのは燃料費調整額と再エネルギー促進賦課金で、これらが値下げされた部分の電気料金部分を大幅に上回ったのだ。

燃料費調整額は航空運賃の燃油サーチャージみたいなモノで原油やLPGなどの燃料価格とそれらを輸入するための為替レートの変動を電気料金に反映させる仕掛けだ。昨年同時期に比べて為替レートが円安で原油価格も少し上昇しているようだ。再エネ賦課金も今年5月から100円くらい上昇している。これらが原因だ。


考えてみると、どうも今回の関西電力の値下げに関するお知らせを鵜呑みにして単純に支払額が減ると思っていた自分が愚かで不勉強だったようだ。しかしながらマスコミでも電気料金の「値下げ」を報道していたが燃料費調整額や再生エネルギー促進賦課金によって支払額は増えるとは言っていなかったと思う。


上の画像は現在も関西電力のHPに掲載されているが、支払額への影響として値下げ額が明示してある。確かに最下段に※で「実際にお支払いいただく電気料金は、燃料費調整額および再生可能エネルギー発電促進賦課金により変動します。」とは書いてある。


これは資源エネルギー庁の広報だがここにも一か月390kwh消費の世帯で年間4000円安くなると書いてある。


現在の燃料費調整額と再エネルギー促進賦課金を含むと電気料金単価を値下げしても昨年同月より支払額が増加することはわかっていながらそこまでの説明をしていない。消費者に対しての配慮がまったくなく、これでは消費者に対して不親切で不誠実としか言いようがない。


熱くなった頭を冷やしながらこれから先の電気料金支払額がどうなるか簡単にシミュレーションしてみた。設定はこれが標準的一般家庭になると思うが使用電力260kwh/月で契約区分は「従量電灯A」。我が家の実際使用量はこれより少ないはずだ。

原油やLPG、石炭の価格と為替レートが現状レベルで推移することが前提だが、残念なことに来年の4月までは支払額が昨年より増えることになった。6月から僅かに減少するが来年5月から再エネルギー促進賦課金の単価改訂(UPしか考えられない)があれば6・7月がチャラで8月からはまた増える。8月までの1年間で約2500円の増加だ。

再稼働を始めた高浜原発に続いて来年から大飯原発も再稼働すれば燃料代減少で支払額が下がる可能性もあるが将来的リスクが考えられる原発だけに値下げは嬉しいが不安が残る。