家元、唖の落語。

2009-02-24 02:58:39 | 談志
家元、高座に上がるなり、
一言も発しないで、手振りで、
「声がでません…、
おばあさんは、川に洗濯に、
おじいさんは、山に芝刈りに、
すると、川に桃が流れてきて、屁を垂れた。
おじいさんは、草を刈らずに、くさかった。」
(こんなことを伝えたように思います。)

2009年2月23日(月)19時 ¥4,000
立川談志一門会
練馬文化センター大ホール

立川談修 「長短」茄子と南瓜
立川談笑 「薄型テレビ算」
柳亭市馬 「堪忍袋」
~仲入り~
松元ヒロ
立川談志 「つるつる」

バチカンの博物館で立ち入り禁止区域に入り、
国会を立ち入り禁止になった中川氏(by松元ヒロ)

一門会の皆さんは多かれ少なかれ、
いま話題のこの中川さんに触れた。
(断っておきますが、一門会の皆さんと言っても、
市馬さん、ヒロさんは、一門ではなく、
上納金は支払っておりません、あしからず。)

家元にいたっては、
沖縄開発庁政務次官を記者会見二日酔いで更迭されているので、
今回の件のコメントを楽しみにしていたが、
薬と酒は、あんな状態になるよっ、と軽く触れ
誰か止めればじゃいいじゃないかぁ
痔にでもなったとかいって、と、
時の人への強い批評のコメントは聴く事ができなかった。

職場や家庭でも、食事時や飲み屋の席で、
お調子者の多くは、
隣の席のグラスを手に取っているんでしょうねぇ。


家元、唖の落語から、男と女のジョーク、
そして、「つるつる」に入った。

なんとか1席を語りきろうとする家元、
集中して聴いていた観客、
緊張する中、円盤が飛ぶような携帯の音が鳴った。
家元はやさしく対応したが、
こっちは、麻生のKY、中川の渦中(うずちゅう)、と、
そういう奴は、金輪際、
落語会に立ち入り禁止にしたくなった。
家元、復帰の特別な会なんだぞ。

家元、ジョークでつなぎ、
再び「つるつる」に戻った。

性懲りもなく、別の客の携帯が鳴った。
頻繁(はんざつ)に鳴らす客に、
堪忍袋の緒が切れて、愚痴が飛び出し、唄が流れ出た。
(これは市馬師匠のサゲだった。)
しかし、こんな客に、怒りを越して哀しくなった。
家元復帰の高座に、感じるところがないんだぁ、と。

家元の「つるつる」、八代目文楽師のサゲから変えて演じた。
小梅ちゃんとの夫婦になる約束時間を寝過ごしてしまった一八。
詫びを入れるのに、頭を丸めろという旦那。
そんなことなら、昨夜の宴席で、
頭半分剃って、旦那からお金をもらっとけば良かった、とするサゲに。

この「つるつる」は、30年ぶりといってましたが、
じつは、2007年12月1日三鷹で演じている。
このときのサゲは、文楽師匠のかたちで演ったような気がするが、
記憶は定かでございません。

以前は、落語を、うまくやるか、まずくなるか、を気にしたが、
いまは、じぶんのために演っているような気がする、
と、家元いってましたが……、
じぶんのためと言うのも、どのレベル、ポジションのじぶんなんだろう。
とにかく、本日、1席「つるつる」をやり遂げたと言うことで。

これからも独演会の予定が入ってます。
楽しみにしております。
しかし、毎度ですが、
その前にチケットが入手できるかどうかが問題なんですねぇ。