の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

スパンブリーの寺院 (ワット サンパ シウ・1)

2022年03月17日 | スパンブリー
「ワット サンパ シウ」、この古刹が一躍有名になったのは十数年前です。
当時、仕事場があったチャチョェンサオの寺院、ワット テーオ ターンの寺院壁画に「ドラえもん」が描かれていると知り、仕事を抜けだし見に行きました。この時、ワット テーオ ターンの壁画を描いた仏画師ラックキアット師がスパンブリーで手がけた寺院壁画にも「ドラえもん」が描き込まれていることを知りました。

下の写真は道路脇に立てかけられていたワット テーオ ターンへの道案内で、看板の中にはドラえもん壁画を報じる新聞の切り抜きがあります。








伝統的な中部タイの壁画様式で礼拝堂入り口から正面に仏陀像を安置し、その背後の壁画は須弥山、入り口は降魔成道図と釈迦を守る地母神です。釈迦の修行を妨害する魔王の軍勢の中にドラえもんが隠れています。
* * * * *

さて、話をスパンブリーに戻します。
ワット サンパ シウ では再建された布薩堂に2002年から仏画師ラックキアット師が壁画を8年がかりで制作します。上座部仏教の宇宙観や釈迦の生涯を描いた仏伝図、前世を描いた本生譚(ジャータカ)と近世中部タイの伝統的な仏画です。仏画師は大好きなドラえもんを隠し絵のようにあちこちに潜めました。














正面となる仏陀像の背面壁画からです。
須弥山を中心とする宇宙が描かれています。左右には月と太陽、左下にはヒマラヤの森とそこに住む半人半鳥のキンナラ、キンナリーさらにアノタッタ湖の人魚と怪魚が、右下には現世の業が描かれています。
さらにその下で仏陀像の後に地獄の情景が展開します。左には天界と地獄を自由に往来できるプラ・マライ長老、右は地獄の裁きを待つ亡者たちです。いました、その中にドラえもんとのび太君です。


釜ゆでのドラえもんもいます。
大きな壁面に小さなドラえもんです。みんな一生懸命探し、見つけ出すと指で押さえるのでしょう、ドラえもんが黒ずんでいたり、周りの絵の具が無残に剥がれています。写真は剥がれた部分を修正しています。


仏陀像の正面、右入り口側の壁画です。
この中には4ヶ所にドラえもんが隠れています。のび太君もいます。
種明かしは次回に………