の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

ペックのコレクション展を見に行く(3)

2015年06月05日 | 陶磁器(タイ)





寺院に奉納された塼仏です。発掘された磚仏はお守りとしてケースに入れて首からぶら下げています。
展示品は、14世紀から15世紀に作られたもので、特にワット・パーヤ・ダムからは大量に発掘されました。
二年前には発掘調査されていたチャリエンのワット・プラ・シー・ラタナ・マハータートからも大量に出土しています。







塼仏の凹型です。右はクメール様式のナーガに守られて瞑想する仏陀です。チャリエンには、モンからクメールへと続く遺跡が残り、クメール統治時代の磚仏も出土しています。

こちらは騎馬人物像の凹型です。
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この陶板は都市遺跡「サラチット」のサトウキビ畑から出土したもので、僕のコレクションです。
上の型から成形されたもので、型に着いた細部の傷まで写しています。

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陶製の仏陀です。大きな螺髪はモンの名残りでしょうか・・・。

仏陀の頭部です。右は白く発色していますが、コ・ノーイ窯の青磁です。

豊満な肉体の乳飲み子を抱く婦人像です。シィア・カバーンと言う精霊をとり払う儀式に使われて、首が折られたために、別の頭部を接合しています。

白釉褐彩の華人です。高さ22.4cmの大きな像です。16世紀のパ・ヤーン窯で焼かれています。右手の錫杖、または団扇、左手の水壺から神仙像では、と推測されています。





華人の水滴です。15,6世紀には華人の人口がかなり増加していたことが窺えます。窯業にも華人が関与していました。

白釉鉄彩のテパノン(天人)です。
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スコータイ窯の寺院装飾です。高さ32cmです。

スコータイ窯のヤックの顔です。

これも珍品の小さなナーガ像です。スコータイ窯で焼かれています。

パ・ヤーン窯の白釉鉄彩テパノン頭部です。
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16世紀のパ・ヤーン窯のナーガです。全高60cmで、スコータイのワット・バン・ノン・リエン遺跡の出土品です。



澄んだ青色の青磁キリン像です。サンカロークでは陶製人形や動物像が大量に生産されています。麒麟、獅子などの聖獣もあります。
高さ9.7cm、15世紀の品です。

16世紀にパ・ヤーン窯で焼成された青磁カメの群れです。
サラチットの都市遺跡からよく出土します。現在は畑地となっている古代都市跡ですが、かって農地は牛によって鋤かれていました。しかし、近年はトラクターによる耕作で、より深く土が掘り起こされるようになり土中の遺物が地表に出てきます。
大きなものは破損しますが、人形や小壺などは無傷で日の目を見るようです。



カエルです。

トリです。

イヌです。高さ22.5cmの大型犬です。
胸には2列でボタンが並び、服を着ているようです。口に孔があって注ぎ口になっています。

ネコのようです。ユーモラスな作りです。

サル(?)です。

青磁騎馬像です。
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二輪車に乗る人物像です。二輪車を牽くのは牛、それとも馬・・・?



6名の戦士が壺を担ぐ、全高12cmの小品です。

象と象使いです。右の象は脚を曲げています。高さ10.3cmです。

人物像です。男女が抱き合う姿、相撲をする2人、中央は楽器をたたく人物です。後方の華人は水滴です。

抱かえているのは犬です。犬は首輪に鐘をぶら下げています。高さ9.3cmです。

膝を抱かえる女性です。前にいるのはカエル?

授乳をする女性です。

鶏です。

ウサギです。

白釉のウサギです。どちらも水滴です。

白釉褐彩蟹形蓋付小壺です。蓋は別物を合わせています。

褐釉のカニです。

これも褐釉蟹形蓋付小壺です。キン・マークに用いる石灰「プーン」入れとして使われたものが多いようです。

フグの水滴です。海に遠いサンカロークですから、フグは川に生息する川フグです。

川フグの水滴です。

やはり川フグです。いずれも釉薬として白褐釉が用いられています。
16世紀のパ・ヤーン窯で造られました。

褐釉と青磁釉のシカです。お釈迦様の初説法に耳を傾けるサルナートの鹿です。
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タイの古窯配置図です。