湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ドビュッシー:弦楽四重奏曲

2007年12月20日 | ドビュッシー
○プロ・アルテ四重奏団(HMV/biddulph他)1933/2/7・CD

音色は艶っぽいのにスタイルはいたって率直で、まっすぐなプロ・アルテの演奏。詰まらないととるか正統ととるかは意見が別れるところだろう。ラヴェルでもそうだったが、いたってスタンダードといった呈であり、強く訴える解釈の独創はないが集中力とアンサンブル精度は同時代ではブダペスト四重奏団に匹敵するものがある。まあ、プロである。○。ビダルフではラヴェルとフォーレのカップリング。1楽章に僅かに欠損?
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ストラヴィンスキー:ボルガの舟歌(民謡による木管合奏編曲)

2007年12月20日 | ストラヴィンスキー
アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団(claves)1952/10/15放送録音・CD

非常に短い一節だけの編曲で、重々しく壮大な編曲というか表現はアンセルメらしくないしストラヴィンスキーらしくない感じもある。まるで国民楽派の大言壮語な音楽のような編曲だ。評価不能。
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ストラヴィンスキー:日本の抒情歌による3つの歌曲

2007年12月20日 | ストラヴィンスキー
○古沢淑子(sp)アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団員(claves)1950/11/3放送録音・CD

シェーンベルクふうの静謐な作品だがストラヴィンスキーらしい癖ある色もまた濃くある。定評あった古沢はこれが日本の古歌によるものであるからこその登板だとは思うが、楽曲の要求するおよそオリエンタリズムとは無縁の抽象的な世界を過不足なくえがいている。バックは特筆すべきほどの表現はない(そもそも曲が短い)が、○には値するだろう。
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ストラヴィンスキー:兵士の物語~二つの断片

2007年12月19日 | ストラヴィンスキー
ラミュ(語り)アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団(claves)1940/2/25ジュネーヴ放送録音・CD

原作者ラミュ(ラミューズ)が第二部冒頭と終盤コラールあたりを雄弁に語る。皺枯れた声でほとんど一部にしか入らない鄙びた管弦楽を別にひたすらしゃべるだけで、資料価値はあるが音楽としては評価不能。
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年始挨拶はWEBで&演奏会告知(2)&業務連絡

2007年12月18日 | Weblog
もろもろです。

・以前もお伝えしましたとおり年始のご挨拶はWEB上にて行わせていただきますのでリアルはがきはご遠慮させていただきます。とりあえず今年はいろいろあったので、そういうことにさせていただきます。はがきにかわるリアル接点↓

・以前も告知いたしましたが来年1月12日(第二週末土曜日)午後1時半くらいから上野奏楽堂で演奏会をさせていただきます。由緒正しい国指定重要文化財(建築物)の内部観覧のついでにご来場いただけるとうれしいです。後半チャイコフスキーのピアノ三重奏曲をカットなしでやらせていただきます。けっこうかなり大変なので(どちらかというと健康が)勢いだけの演奏とかになってしまったらすいません。気概を買っていただけたら幸いです。

自宅療養中につきWEBも小休止状態ですが、別に飽きてやめたわけではないので・・・

第三回告知は年末あたりにもっとちゃんとします。

<リアル接点のあるかたへの業務連絡>通信事業者都合によるメール環境の変更によりjから始まるメアドでの送信ができなくなりました(受信はできます)。このアドレスをご存知のかたは今後はr_o_kで始まるメアドにお送りいただければと思います。
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ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ

2007年12月14日 | ラヴェル
チェリビダッケ指揮トリノ放送管弦楽団(WME:CD-R)1970/5/1live

録音がいけない。きんとした冷ややかな音響の美しさで売るチェリだが、冒頭のホルンが裏返るところからもうちょっと醒めてしまう。陶酔的ともとれるいちいち思いなおすようなテンポのとり方も、この音質ではウンザリする。無印。
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ドヴォルザーク:スラブ舞曲第3番

2007年12月14日 | 北欧・東欧
◎セル指揮クリーブランド管弦楽団(ArtNova)1965/5/19レニングラードlive・CD

アンコールに十八番のドヴォルザークをもってきたセルだが、この曲がまた面白い。比較的穏やかで歌謡的な曲だ。土臭さが無くかといってボヘミアの感興はしっかり持ち合わせた愉悦的リズムが支配し、最後はロシア人とてブラヴォを叫ぶ。◎。

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マーラー:交響曲「大地の歌」

2007年12月14日 | マーラー
○ドミンガス(A)スヴァンホルム(T)クレツキ指揮ウィーン交響楽団(ORFEO)1954/11/12ウィーンlive・CD

1楽章のスヴァンホルムのオペラティックな大仰な歌唱にはちょっと首を傾げてしまう箇所もあるが(やりすぎだ)それでなくてもこの演奏はややデフォルメに過ぎる部分があり、VSO本来のちょっとグダグダに唄ってしまう部分とあいまって聴きづらい感じもある。クレツキのイメージとはやや離れたものになっている。借りてきた猫がさかっているような演奏(ひどい言い方)。ライヴなのでこうなるのはしょうがないか。○。スヴァンホルムってこんな歌唱をする人だったかなあ。。
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マーラー:交響曲「大地の歌」

2007年12月14日 | マーラー
○フォレスター(M-SP)ルイス(T)セル指揮クリーヴランド管弦楽団(LIVING STAGE/HUNT/DA他)1967/4/21ベルリンlive・CD

ステレオ(HUNTはモノラルで出ていた)だがLIVINGSTAGEの廉価盤では大幅に残響が加えられている。しかしこの人の演奏は音が悪いと駄目だ。擬似ステレオ的な作為は演奏の本来の姿をよく伝えられるレベルにまで音楽を飾ってくれており、評価できる(盤質は悪く電子雑音が混ざる場合もあるが)。歌唱はワルターとの演奏でも定評あるとても正統で素晴らしいもので、とくにフォレスターの「告別」は絶品である。抑制のきいた詠嘆の表現には感嘆を禁じえない。セルの音を磨きボリュームをもって引き締めた純音楽的態度は音楽の迫力となって迫り、「高精度というもののの凄み」が感じられる。アンサンブルはめいめいがただがなればいいものではない、全員が厳しく律せられ一方向にまとめられることで音量がそれほど出なくても確実に強いインパクトを与えることができる。この演奏を再評価したい。録音は◎に値しないので○にしておくが、いい録音であれば◎にできたかもしれない。ライヴとは思えない精度だがライヴだからこその迫真味がいい。
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ラフマニノフ:交響的舞曲

2007年12月13日 | ラフマニノフ
○ポリャンスキ指揮ロシア国立交響楽団(CHANDOS/BRILLIANT)1998・CD

ポリャンスキらしいすっきりまとまったスマートな演奏だが二楽章ではねっとりしたスヴェトラ張りのワルツを演じてみせる。音量変化が大きいが全般わりと大人しめの音量であるため終楽章の盛り上がりが印象的。ブリリアントで廉価盤化したがどれもしっかりした出来。○。「晩祷」をはじめ合唱曲で定評のある人でブリリアントでいずれも廉価盤化している。

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グラズノフ:交響曲第4番

2007年12月12日 | グラズノフ
○ポリャンスキ指揮ロシア国立交響楽団(brilliant/chandos)1997・CD

ロシア式演奏の感じのしない聴きやすい演奏。ホール特有の残響が演奏の本体をわからなくしている側面もあるが(スヴェトラ録音でよくあった感じ)、スマートで技術的な揺れの無い安定した演奏振りを楽しめる。曲自体短いものの陰鬱な楽章など聴きづらく感じる向きもあると思う。しかしここでは極力その鬱屈した雰囲気を抑えて、活発なパセージを勢いよく、若々しく表現している。押しの強さはないが、初心者向きのグラズノフ。○。ブリリアントで超廉価盤全集の一部として再発売された。

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ムソルグスキー:禿山の一夜(リムスキー・コルサコフ編)

2007年12月11日 | ロシア・ソヴィエト
アンゲルブレシュト指揮ORTF(Lanne:CD-R他)1950年代

擬似ステレオで聴くような奇妙な歪みとぎくしゃく感がある。聴いたことのないたぐいの演奏だ。この指揮者特有の空疎な響きがフランス風の禿山といういささか想像に難い音楽を生んでおり、それは起伏もはっきりしない冷徹な平準を保ちながら、色彩的だが色彩変化に乏しい音を点点とつなぎ夜明け前にすでに明るい。これは変だ。LP板起こしとのこと。クリアな録音だが歪みがやや聞き辛い。
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シュトックハウゼンにかんしては書くことが無い

2007年12月09日 | Weblog
音盤はあるのに今まで(帳面時代含めて)一度も書いてないんだね。電子音楽というより政治的作曲家ってかんじがする。音楽は別として立ち位置的にランドウスキとだぶってみてた部分もありますが音楽は規模以外は似てませんね。正直、もう亡くなっていたと思っていた、すいません。

訃報

79歳って若いなあ・・・病気か。あっ

ルトスワフスキと混同してた。真逆だ、名声と規模以外。
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ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

2007年12月08日 | 北欧・東欧
カサド(Vc)ヴェス指揮オーストリア交響楽団(REMINGTON)LP

ソリスト、オケ共にぱっとしない。というか素朴すぎる。渋いという誉め方すらできない何かぎくしゃくしたものが感じられ、いかにも二流なオケとしゃっちょこばった指揮、そしてソリストの若いというより技術が完成されていない演奏振りに、これがけっこう中古市場に余っている理由がわかった。無印。
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スメタナ:弦楽四重奏曲「わが生涯より」

2007年12月07日 | 北欧・東欧
○カーティス四重奏団(WESTMINSTER)

作曲家はよく自分の生涯を音にしたがるものだ。しかしまあ、この悲劇的なソロで幕を開け幕を閉じる曲はいくぶん劇音楽的な構成をしていて、全般国民楽派的ないかにものお膳立ての聴きやすい音楽であるあと、最後の盛り上がりを断ち切る「耳鳴り」のフラジオが耳が聴こえなくなったことを示したところが少々前衛的な印象を与えるものであるけれど、あざといといえばあざといし、劇音楽的な表現といえばそれまでの「描写」である。カーティス四重奏団はややメロウに描いているがそのぶん旋律をたっぷり聞かせ、両端以外の部分の叙情性をおおらかに訴えている。牧歌的な印象をもった。十分悲劇を表現する力はあるがここではそれを余り強く出さず、あくまで「アメリカとのカップリングの曲」としてバランスをとったような表現に終わっている。それはそれで変に深刻なより聴きやすい。○。
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