○ザッヒャー指揮ORTF(PATHE)LP
案外構造的でない、オルガンみたいな重厚な和音の旋律に従った変化で曲を進行させるたぐいのものが多い気がするがこの曲もそれ。しかし円熟期後の焦燥感があざやかな律動に昇華されたプロフェッショナルな書法はオネゲルファンを十分マンゾクさせることだろう。ザッヒャーはもうさすがと言うか、室内楽団でならした腕をその厳しさのままにオケに押しつけるわけでもなく同時代に人気をはくした中欧指揮者のそれに近いドラマを力強く示している。○。
案外構造的でない、オルガンみたいな重厚な和音の旋律に従った変化で曲を進行させるたぐいのものが多い気がするがこの曲もそれ。しかし円熟期後の焦燥感があざやかな律動に昇華されたプロフェッショナルな書法はオネゲルファンを十分マンゾクさせることだろう。ザッヒャーはもうさすがと言うか、室内楽団でならした腕をその厳しさのままにオケに押しつけるわけでもなく同時代に人気をはくした中欧指揮者のそれに近いドラマを力強く示している。○。