湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

2019年01月20日 | ドビュッシー
パレー指揮デトロイト交響楽団(SLS)1975/8/14live meadow brook music fes.

メカニカルなラヴェルは大得意のパレーだが、こちらの美しい色彩も大したものだ。フルートソロは音的には個性はないが弦などの包み込む音響と調和してその中での佇まいがじつに幻想的で、これはオケ曲でありフルート曲ではないのだとはっきり意識付ける(コンチェルト以外のオケ曲で管楽ソロの出来を取りざたする評はそもそも私は苦手)。木管は基本的に棒のような吹き方をするが、パレーらしい音のようにも感じる。やっとヴァイオリンが主題を合奏するところはつんのめるようなテンポで雪崩込み「我慢できなかったのかな」ともおもうが、こういうテンポアップする方向で揺れるのはパレーらしさかもしれない。管楽アンサンブルになるとほんとうに組み方が巧い。パレーの職人的な面が出ている。そこからラストへ向けては法悦的な表現で、こういうのはもうその時代を知っている指揮者にしかできないのかもしれない。
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ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第二組曲

2019年01月20日 | ラヴェル
パレー指揮デトロイト交響楽団(SLS)1975/8/14live meadow brook music fes.

ノイズがひどく聴きづらい。状態がDAで出ていた別オケ別データとされるものに似ているがそれはもう確かめる気にならないとして、パレーのアメリカオケものにもかかわらずリリカルで落ち着いており意外な演奏となっている。立体的な音響の素晴らしい、打楽器系もしっかり組み合った極めて見通しの良いカラフルな演奏でビックリする。リズム感の良さも異常。ただ全員の踊りラストの方は激して少し甘くなるものの、即座の物凄いブラヴォもうなづける出来。ドライさはなくロザンタールの名人芸を彷彿とさせ、ライヴらしいライヴとも言える。
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