湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第4番

2011年01月03日 | ヴォーン・ウィリアムズ
○ノリントン指揮LPO(DECCA)CD

表現主義的だが往年のそのように言われる指揮者にくらべ客観性が際立っており、後半は慣れるが最初は拒絶感をおぼえた。LPOのよさが殺されている、柔らかさが払拭されロマンチシズムのかけらもない音そのもののみが響いている。しかしこの曲の内面が逆に浮き彫りになる、ヒンデミット的な構造的な音楽を志向しながらも結局牧歌的な旋律とロマンティックな響きがその中身のほとんどであり、まったくヒンデミットではない代物であることがわかる。客観性の強さが最後まで気になるが、曲を音の構造物として認識する向きには向くだろう。独特ではある。○にはしておく。
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ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第3番「田園交響曲」

2011年01月03日 | ヴォーン・ウィリアムズ
○ノリントン指揮LPO(DECCA)CD

幻想的なこの曲を牧歌的な五番の世界へむしろ引き寄せたようなリアルな演奏でダイナミズムが強調されているのは違和感がある。冒頭より急くようなテンポで楽器個々の響を金属的に研ぎ澄ませてのぞみ、ボールト盤の柔らかい美観とは異質である。だが激しい四番の前に位置付けられるこの曲の立ち位置をよく意識していると考えて受け止めることはできる。にしてもエキセントリックだ。○。オケが「丸い」のは救い。上手いし。
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