○フルニエ(Vc)セル指揮ケルン放送交響楽団(medici,WDR)1962/11/16・CD
放送用録音か。演奏精度的にはライヴに聞こえるが客席反応は無い(拍手もなし)。フルニエ・セルのコンビはDGのものが有名だ。これはほとんど同時期のもので、モノラルだが綺麗にリマスタリングしてあるので細部が不明瞭なことを除けば一応楽しめる。フルニエはウンザリするほど盤があるということは既に何度も書いているが、演奏はいずれも精度と気力と録音に差がある程度で解釈にてらいもなく上品で押しが弱い。音の美麗さは2楽章あたりと3楽章の後半で非常に際立ってくる。この演奏では3楽章後半が起伏があって感動的な盛り上げがあっていい。細部にやや技術的問題が感じられるが録音上分離が明白にきこえないので本当のところはどの程度乱れたのかわからない。流れがいいので聞き流せる程度である。1楽章では重音が濁る箇所がありフルニエらしくないところもある。バックオケはセルらしく特にドイツオケだけあって縦が明確なのはいい。硬質で磨かれた音を出し音程感が厳しく非常に統制がなっている反面、ケルンはちょっと技術的に一流オケには劣るようにも感じる。弦が薄く声部間に音色的なバラケ感がある。フルニエの音量にあわせて編成を薄くしたのかもしれない。とくにこれといって押す要素はないが、フルニエファンかセルファンなら。セルが後半生もヨーロッパで活躍していたらロスバウトみたいな芸風で知られるようになっていたのかなあとふと思った。カラヤンからレガートを取ったような。○。
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(DGのスタジオ録音)
放送用録音か。演奏精度的にはライヴに聞こえるが客席反応は無い(拍手もなし)。フルニエ・セルのコンビはDGのものが有名だ。これはほとんど同時期のもので、モノラルだが綺麗にリマスタリングしてあるので細部が不明瞭なことを除けば一応楽しめる。フルニエはウンザリするほど盤があるということは既に何度も書いているが、演奏はいずれも精度と気力と録音に差がある程度で解釈にてらいもなく上品で押しが弱い。音の美麗さは2楽章あたりと3楽章の後半で非常に際立ってくる。この演奏では3楽章後半が起伏があって感動的な盛り上げがあっていい。細部にやや技術的問題が感じられるが録音上分離が明白にきこえないので本当のところはどの程度乱れたのかわからない。流れがいいので聞き流せる程度である。1楽章では重音が濁る箇所がありフルニエらしくないところもある。バックオケはセルらしく特にドイツオケだけあって縦が明確なのはいい。硬質で磨かれた音を出し音程感が厳しく非常に統制がなっている反面、ケルンはちょっと技術的に一流オケには劣るようにも感じる。弦が薄く声部間に音色的なバラケ感がある。フルニエの音量にあわせて編成を薄くしたのかもしれない。とくにこれといって押す要素はないが、フルニエファンかセルファンなら。セルが後半生もヨーロッパで活躍していたらロスバウトみたいな芸風で知られるようになっていたのかなあとふと思った。カラヤンからレガートを取ったような。○。
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(DGのスタジオ録音)
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