赤ヘル軍団

昨日、ＢＳ１で、「江夏の２１球」と「広島東洋カープ初優勝の軌跡」をやっていました。
「江夏の２１球」は、確か「ナンバー」の創刊号に載っていて、その内容にびっくりしたのを覚えています。
番組は、原作に忠実に作られていて、わかりやすかったです。
インタビューに出てくる広島の選手の広島弁丸出しのコメントが何ともいえず、ほっこりしました。
　
「初優勝の軌跡」の方は、見た覚えのない番組でしたが、もう、懐かしくて懐かしくて。
広島の町中が、沸き立っていたのを、今も覚えています。
バスセンターでバスを待っていると、隣の市民球場の歓声が聞こえてきました。
授業をさぼった上級生の女子が、制服姿で応援している写真が新聞に大きく報じられ、ＨＲで注意を受けたこともありましたっけ。
優勝の翌朝は、堀川町や新天地の路上が振る舞い酒でねとねとになっていて、学校に着いたら、革靴の底がべたべたしていました。
（繁華街を抜けるのが、一番の近道だったので）

優勝パレードの時は、忘れもしません。
……授業をさぼってしまいました。

だって、すぐそばで優勝パレードですよ。
朝のＨＲでも、特に「出るな」という注意はありませんでした。
ちょうど、お昼休みの時間帯にあたっていて、友達と相談し、５時間目が始まる前に滑り込めると計算。
お昼ごはんを急いで食べて、校門を抜け出しました。
ところが、大通りはすでにものすごい人波。
しかも、とっくに始まっているはずのパレードは、開始が遅れ、なかなかやってくる気配はありません。

「どうする？５時間目、始まるよ？」（帰る気はさらさらない）
「うん、でも」（ちょっと、不安）
「ぶんちゃんじゃけえ、わかってくれるよ」（根拠のない自信）

とうとう、人生初の、授業さぼりを決行してしまった瞬間でした。

目の前を、浩二や衣笠や三村を載せたオープンカーが通り過ぎるのを見送った後、慌てて駆け戻ったのですが、校門には怖い顔をした先生が立っていて、戻ってくる生徒に雷を落としていました。
「私も行きたかったわよ」と、ぶんちゃんは、ぷんぷんでした。
ＬＬの授業だったのですが、その日は、パレードの中継を見せてくれたそうです。
担任の先生には「間にあうように帰って来りゃあいいと思うとった」と言われ、ちょっとほろ苦い思いも残ったパレードでした。
でも、あの時のパレードの３０万人の一人だったんだなあと思うと、なんだか誇らしい気もします。
先生方、本当に申し訳ありませんでした。

来年は、カープ、優勝できるかな？
優勝してください！