Luna's “Tomorrow is another day”

生活情報、人間、生きること…。新聞記事から気になる情報をスクラップ!

授業前10分 教科書検定問題学ぶ/南風原高

2007年09月22日 | スクラップ
2007年9月22日(土) 夕刊 5面





 【南風原】二十九日に開かれる「教科書検定意見撤回を求める県民大会」の意義を学ぼうと、南風原高校(識名昇校長)は二十日から毎朝の「読書タイム」に、全学年約九百人の生徒が教科書検定問題などを取り上げた新聞記事を読む取り組みを始めた。二十八日まで続ける。県民大会には教諭らが「読書タイム」などを通して学んだ生徒のメッセージを書き込んだ横断幕を掲げて臨む。幅約四メートルの横断幕に、同校九百人の平和への思いを託す。(仲本利之)

 高校生の視点で検定問題を考えようと、国語科の仲村将義教諭を中心に数人の教諭らが沖縄タイムスなどに掲載された記事をピックアップ。八時五十分から十分間の「読書タイム」に、黙読し各自で問題の背景などを考えている。

 一年五組(担任・具志堅忠教諭)では二十一日、約四十人が、渡嘉敷島で起きた「集団自決」について金城重明さんの体験を紹介する記事などを読んだ。

 上里真央さん(15)は「『集団自決』が起きたことを沖縄だけでなく、日本全体の問題として考えてほしい。本当に起きた事を正しく伝えていかなければ、次の世代は沖縄戦で何が起きたのか分からなくなってしまう」と危惧した。

 一方、普段から新聞を読まず、あまり関心を示さない生徒もいるという。国語科の兼久直教諭は「もし自分の好きな彼氏が殺され、後で『殺しはなかったことになりました』と言われたらどう思うか?」と生徒らに問い掛ける

 「たとえ関心を示さない生徒でも、身近な人に置き換えて考えれば、無関心では済まされない事だと分かってもらえる」と話す。

 同校は二十九日に学園祭を開く。生徒らが県民大会に参加できるよう学園祭の延期も検討したが、中間試験やインターンシップなど過密日程を抱え日程変更を断念した。県民大会には生徒らに代わって教諭らが参加する。


     ◇     ◇     ◇     

95年県民大会の剰余金447万寄付


 一九九五年十月の米兵暴行事件県民総決起大会の嘉数知賢実行委員長は二十二日午前、那覇市内で、同大会の剰余金約四百四十七万円を「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員会に寄付した。

 嘉数実行委員長は「文部科学省は(日本軍の強制という)教科書の記述を意識的に改めている。沖縄の正しい歴史を後世に伝えるため役立ててほしい」と期待した。

 剰余金を受け取った「検定意見撤回県民大会」の仲里利信実行委員長は「有効に利用し、活気ある大会にするために役立てたい」と感謝した。同実行委は、運営経費を約一千万円と見込んでいる。今回の寄付のほか、二十日までに個人や団体から協賛金約二百五十一万円が集まっている。

 同県民総決起大会の玉城義和事務局長らは「十二年間、使い道が決まらなかったが、超党派の県民大会という内容が合致していることから寄贈を決めた」と話した。




沖縄タイムス
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「軍の論理」に憤り/嘉手納... | トップ | テロ特措法 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

スクラップ」カテゴリの最新記事