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ぽわわーん日記

「トランク」

2005年10月24日 | ひとりごと
月曜日の朝は新聞を開くの楽しみ

今月は辻仁成の「トランク」という短編(全4回)が連載されてたから。
今日は最終回。

新婚旅行でパリへやって来た男女のトランクが行方不明。
パスポートとお財布だけで異国の地に放り出された二人。
着替えもない、ガイドブックもない、食事の注文の仕方も分からない、
険悪ムード。
が、ないものは仕方ないと思い直し
ホテルでもらった地図だけを頼りに歩き続け、
パリ街でいろんな発見、素敵な出会いをする。
そして、同じようにお互いを発見、改めて相手に出会うって話。

ありがちとえばありがちなんだろうけど
辻仁成が書くとなんかいいんだよね~。

 * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

「来てよかった」

男は真っ白な教会を見上げながら、率直な気持ちを女に伝えた。
女は、幸福に浸りながら静かにうなずくのだった。

「トランクがちゃんと着いてたら、こんな旅、できていたかな?」

というと、男は、たしかに、といった。

「ガイドブックが無かったからこそ、自分達のパリを発見すること
 ができたんじゃないか」

「カメラが無いから、心に思い出を焼き付けることができたんだわ」

二人は手を握り合った。

「これから人生の長い旅が残ってる。よろしく」

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最悪!と思える事態だって、受け入れて、視点を変えてみてみると
実は最高!だったりするんだよねー。

「トランク」を読み、旅に出たい!と朝から頭の中では飛行機に乗ってます。
この飛行機、パリ、エジプト、ギリシャ、どこに向かってるんだろ?
一人異国の地に降り立つ勇気がなくって
地球1周ぐるりと回って、結局は沖縄で降りてたりしてね・・・
それはそれでいっか 

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