ダイアモンド~原石さがし

結婚5周年を迎えた夫婦のマイペースな日記です。

ラスト・エンペラー

2009年07月06日 | 音楽・映画・本・ドラマ
ジョン・ローン主演「ラストエンペラー」。


最近読んだ小説に影響を受け、遅まきながら中国の歴史に興味を持ち始めたわたし。
同じ清朝末期の話が描かれたこのDVDを借りてきました。

中学生の頃、「笑っていいとも」にジョン・ローンがゲストとして登場したのですが、
タモリが「ラスト・エンペラー、最後の皇帝・・・わたしはユンケル黄帝液」
なんて言ってたのがなつかしい(1987年)。
ずっと見たいと思いながら20年余りを時を経てやっと見ました。


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清朝最後の皇帝、愛親覚羅溥儀(あいちんぎょろふぎ)の半生。

わずか2歳にして親兄弟と別れ皇帝となり、自分以外周りにこどもはいない中で養育される。
結婚後、軍によって紫禁城を追い出された後は満州国皇帝として苦悩し、離婚。
第二次世界大戦後は戦犯として過ごすなど
身分と時代に翻弄され、孤独で波乱万丈な人生を送った一人の皇帝の話。


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とにかく素晴らしい映画でした~。
戦犯収容所での尋問場面と皇帝としての生活が交互に映し出され、
皇帝の幼年期、少年期、青年期がどのようなものであったか
とても分かりやすく描かれています。
淡々としてはいますが、ひとつのシーンごとに何かを考えさせてくれました。

清朝を改革しようと試みる若い皇帝の希望。
紫禁城を出なけれぱならなかった時の切ない思い。
先祖の地、満州にかける最後の望み。
そして皇后や側室との別れ、孤独・・・。

「皇帝」は周りにかしづかれ、何ひとつ不自由なく生きられる存在とさえ思われる人なのに、
実際は追い出されるまで紫禁城から外に出るという自由さえなく、
結婚相手も自由に選ぺず(これは皇帝に限りませんが)、
あげくの果てには皇帝という立場を利用されて・・・
本当に苦労されてたんだなぁととても切ない気持ちになりました。

終戦後は皇帝という身分ではなく一般人のおじいちゃんとなった彼。
いろいろな束薄から開放されてとても優しい穏やかな表情がとても印象的でした。


清朝というと、とっても古い時代だというイメージがありました。
服装や弁髪(ラーメンマンの髪型)、文化も常識も今のわたしたちのそれとは全然違います。
(もちろん中国は日本とは違う文化を持った国だからということは大きいのですが)
しかし、人の良心や善い希望は時代が変わっても国が違っても
いつまでも変わらないものなのだ、と改めて感じました。


最後に、10代後半から61歳までを演じたジョン・ローン。
本当に素敵な俳優さんです。
これ以外にあまりヒット作がなさそうなのが残念ですが、わたしはとても好きです。

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (下町マダム)
2009-07-07 03:27:36
私も見ました。でもよく覚えていませんが、坂本龍一の音楽は素晴らしいですね。
あの音楽、好きです。
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下町マダムさんへ (らら)
2009-07-07 22:29:41
マダムさんも見られたことがありましたか?そうです、
音楽は坂本龍一さんです。中国風のあのおだやか~な音楽が
よいですよね。わたしも好きです。
坂本龍一は甘粕という名の登場人物でも出演していましたね。
なかなかイヤな役でしたが。
いい俳優さんがいっぱいでした。
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Unknown (まるまるまるちーず)
2009-07-07 23:55:26
私もラストエンペラー見たのは高校生の頃…。
もう一度見たくなりました。当時の中国の風俗が好きで、何度も見ていたにもかかわらず、政治的、歴史的な観点が実感できず、大系的に見ることができなかった。シーン一つ一つの美しさに、心奪われていただけで…。
中国映画というと、覇王別姫もはまりましたなぁ。いやぁ、良いご趣味をしていらっしゃる。
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愛親覚羅さん (yumi)
2009-07-08 00:30:27
私も昔見ました。ふぎさんの最後の奥さんの献身ぶりが感動しました。
私は個人的には弟さんの ふけつさんが好きです。
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お返事 (らら)
2009-07-08 07:51:39
まるまるまるちーずさん
ラストエンペラー、よいよねぇ。実は今回レンタルしてわたしも
2回見ました。まるまるまるちーずっちは高校生の頃から
中国の文化に興味があったんだねぇ。わたしは当時はあまり興味が
なかったんだけど、最近になってようやく学びたくなってきたよ。
そうそう、歴史的、政治的背景があるほうが見ててわかりやすいよね。
覇王別姫、それも興味があるわ。見てみたい。どの時代のかしら?

yumiさん
yumiさん、おはようございます。yumiさんもラストエンペラー
見られたことがあるんですね。わたしも溥儀さんの皇后って
本当に溥儀さんを心配し支えていたのだなあと感動しました。
この映画では皇后との仲はよかったように描かれていましたが
wikipediaを調べてみると、実際はそうでもなかったようにも
書かれていて。でもわたしとしては映画にあるような
二人だと信じたいです。
溥傑さん、わたしもこの映画でとても兄思いでいい人だなあと思いました。
彼の奥様は嵯峨浩という日本人だったんですよね。
溥儀さんも溥傑さんという弟さんがいて心強かったでしょうね。
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Unknown (まるまるまるちーず)
2009-07-08 10:10:47
覇王別姫~さらばわが愛 ですわ。
政治的には、日本軍による占領と文化大革命の時代ですよ~。お気に入りの時代とマッチングーです。本当に、激動の時代…
京劇のお話ですが、子供の頃と、日本軍が入ってきた頃と、共産党が台頭した頃と、その後と…思想や、文化や、中国の誇りまでも…いろんなものがめまぐるしく変革を求められた時代ですよねぇ。最初の方は西太后もちょロリと出てきます。
本まで買ってしまったはまりよう…(今もどこかにあるだろうか?)映画ははしょりますからネェ。ラストも違うし。
あの美しすぎる京劇の舞台…ブルーレイでもう一度みたい!!
文革…といえば、レッドバイオリンって映画も良かったなぁ…。思想って、恐ろしいって本当に痛感した…。実際中国の友達に、文革の頃の話を聞くと、映画以上の事をしていて…恐ろしい…あ、文革ははまってる時期じゃないですネェ。映画が好きで、つい熱くなってしまいます
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まるまるまるちーずさんへ (らら)
2009-07-08 13:53:16
あら~、わたしが今はまってる時代だわ~。
高校の時世界史を取っていながら先生が苦手であまり
覚えていないのだけど、文化大革命って毛沢東とか関係あるやつかしら?
京劇って見たことないからどんなのか楽しみだわ。
本で読むほうが詳しいし、想像力がはたらいて楽しいよね。わたし、
映画だけで理解できるんだろうか?文化大革命のことも
映画見たら少しは勉強になるかな?(あくまで自分で
勉強はしたくない人なんで。^^;)早く借りよう。
いや~、楽しみ♪楽しみ♪
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懐かしい! (kayo)
2009-07-08 20:01:54
なんか懐かしいな~~。
あの時、ジョン・ローンのファンに一瞬なってたのを思い出した。
かっこよかったよね。歌も演技も上手いし。でも内容はあんまり覚えてない・・・。
今のほうがもっとよく理解できるかもしれないな。今度機会があったら観てみます。
ららさん、もう完全に歴女ですね~~。(笑)
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なつかしい (おざっち)
2009-07-09 13:11:08
よくテレビのロードショーでもやってたよね、何度も見たことあるはずなのに、あまり覚えてない、、きっとまだ小さかった頃で、難しすぎて、途中であきらめたのかな、、なんかもう一度ちゃんと見てみたくなったよ~

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Unknown (まるまるまるちーず)
2009-07-09 23:31:16
確かにー…映画だけ見たら、意味わかんない…。かも…。でも、大体の歴史が小説とか、ラストエンペラーで入ってるららさんは、絶対大丈夫ですよ!!文化大革命は、そそ。共産党が若者を中心に運動が盛んになって…というより、カゲキになって、共産主義でないもの全て、贅沢なものとか(私も詳しくない…)娯楽、外国の文化、自国の文化までもが、すべて排除されたんですわ。友達のおじいさんは、おうちが地主だったから、墓まで暴かれて、遺骨も家系図も、写真も、何も全てめちゃくちゃに焼き討ちにあったと…。いつの時代も、人間ってこうなる要素があるんだよなぁと。いたたまれませんわ…。
でも、歴史抜きでも、京劇シーンの刹那の美だけでも、きっと楽しめますよ~。
ジョンローンといえば…マダムバタフライやっけ?コレも京劇のおはなしで、彼が女装して、アメリカ?のえらいさんに(いい加減な記憶)に近づく…って映画が…。あれも、演技が素晴らしくて、強烈に記憶に残る映画でした…。そして、実話だから、さらに面白くて…引き込まれましたなぁ。あり。たしかジョンローンやったはず…。あぁ、また映画が見たくなったなぁ…
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