日々の生活にみる驚きの中国

単身赴任中の中国(大連)で日々発生する“驚き”を強引かつ身勝手な比較文化で紹介。

新規赴任者の皆様へ 

2011年12月03日 | 比較文化
過日、『中国に赴任が決まったのでアドバイスを・・・』とメールが入った。 正直なところどこから話せば? 中国での生活・中国人との仕事の上で必ず発生、ぶち当たる、経験する、悩む・・・・ たくさんありすぎる。 手っ取り早く、『このブログの最初の1年をしっかり見て』 と返事を送った。 それなりに悪戦苦闘を記録しているつもりだ。 今考えると失敗の始まりか? という内容も。 

いつも読んでいただいている方には繰り返しになるのだが、気づいても、理解するまで多少時間がかかる部を改めてここでご紹介したい。

中国で仕事する上で、社員の仕事に対する意識をまず確認して欲しい。 
それが明確に出るのが個別の賃金交渉だ。 結論から先に。 彼らは社員ではなく、一人ひとりが下請け業者の社長だ。 認識もそれに近い。 下請けがゆえに『それは私の仕事ではありません』ともの申し、配置転換も至難の業。(特に女性だが) 『そんな契約はしていません』と主張する。 

ゆえに、最大の関心は契約したその料金(賃金)であり、決して報酬としての賃金ではない。 社内にいる拘束時間に対する料金。 無論全てこうだということではなく、全体を考える上で、この考え方が理解しやすい。 

私は、これを理解するまでに、仕事の与え方、対応、指導の仕方でどれだけから回りした事か。 相手は何とも思ってなかったのだ。

賃金に対する不満は?
意外と金額の多寡ではない。 同僚との比較(それが小額でも)で不満を持つ。 中国では初対面でも『あなたの給料はいくら?』と尋ねる国だ。 まして同じ会社の社員同士、まるで賃金一覧表を見てるがごとく同僚の賃金を知っている。 がんばってる社員に手当てをつけると、その同僚に明確な説明責任が生じる事になる。 本人ではなく、その同僚に。

私が知る中国国営企業の話
他人と給料を比較した場合は、両者の賃金を低い方に合わせるという規程を厳しく実施している。 どこも同じということだろう。 

基本的に日本人は『そんな給料のことをごたごた言うな。 いやらしい。』なのだ。 要するに嫌な面倒くさい話。 

次に、同業種との比較となるのだが、こちらも細かくやり取りしているようだ。 ただ、全社的にレベルが低いと判断すると退職理由として、賃金が安いと言い残して会社を去る。 ごたごたする事は少ない。 こんな人は実に単純。比較は単純に手取り金額。 転職したものの、環境、福利厚生・・・・実際は違った。戻りたい。 これまたある話。

日本人が力説するのに効果が無いのが・・・
将来の夢(計画であれ)。 これに対しては『あ~そうですか』。 “そんな事にはだまされない”的発想? まず、目先のお金。 要は現実的、具体的道筋を明確に示す必要がある。 これは正論ではある。 

最近の傾向として、就職難が背景にあるのだが、目先の給料ではなく自身のレベルアップのためにがんばる人が多くなったのも事実。 そうなると日本人の得意分野。 “社員育成”となるのだが、日本に研修にやる、引き立てる、一緒にがんばろうと飲みに行く。 ああそれなのに・・・   その内の半数は転職を考えているし、実際去っていく。 

米国系企業は優秀な人材を引き抜き、それでいて使い捨てる。 このやり方は、自己評価Aの中国人は好んでいるようだ。 涙ながらに(演技?)訴える社員に情がからむ日本人にはこれも苦手。

日本、韓国、アメリカ、ヨーロッパと入り混じった大連なのだが、この地ではやはり日本人が特殊。 中国人を理解する場合は、欧米系の人間と思う方が近道のようだ。 姿かたちに惑わされないように。 要は日本人が違う。 それを同僚中国人に理解してもらおうとか考えないこと。

一言余計・・・
年初に結ぶ労働契約。 会社はかなり縛られる部分があるのだが、中で1年間の賃金を定めているのに、春先からの政府指導の賃金改定はなに?  労働契約を盾に賃金交渉を拒否したら? 


先輩駐在員の皆様、いかがでしょうか。 (コメント欄にアドバイスを)




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1 コメント

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中国赴任 (駐在員)
2011-12-07 12:14:02
近年中国人社員の能力は数年前に比べ格段に向上しており、高給取りの日本人は必要ないと思っている社員は数少なくないのではないでしょうか。かって小生も中国へ赴任前「日本人と中国人社員の給料、消費するお金は格段に違う。いくら隠しても必ず中国人社員は知っている。駐在員として何を成すべきか?答えはひとつ、流石日本人社員と思われる仕事をすること。
」と言われたことを今でも忘れません。なかなか難しいことですがこの気持ちを大切に日々がんばっています。
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