ターコイズ別館・読書録

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183 星空を歩く 渡部潤一

2011-01-16 19:56:45 | やらわ
 図書館より。講談社現代新書。

 星空散歩という天文用語がある。素敵な言葉だ。特定の星を観測するのでなく、星座や惑星などを見つける気軽な星へのアプローチである。
 本書は季節ごとに見られる星たちの紹介が主であるが、話の引き出しが多くて楽しい。国立天文台の情報・普及のセクションを長く務めているからだ。バンプオブチキンの歌以来「天体観測」という言葉が子供にもわかるようになったこと。星を見るために何度も高速道路を運転したこと。そして一大エポックは木製へのシューメーカー・レビー彗星の衝突である。この興奮が臨場感を持って語られる。
 この本を見たらきっと星が見たくなる。

*今井美樹の「プライド」で「南の一つ星」というフレーズが出てくるが、それはみなみのうお座のフォーマルハウトのことである。