ターコイズ別館・読書録

――図書館へ行こう。

117 落語入門 渡邉寧久

2010-06-27 15:07:55 | やらわ
 図書館より。成美堂出版。

 題名とポップなイラストから、手軽に作った本と思いきや、役不足(誤用でない)とも言える解説が濃い。

#(船徳は)言わずと知れた八代目桂文楽の十八番。「四万六千日、お暑い盛りでございます」の一言だけで、「盛夏の江戸」を浮かび上がらせるのは、まさに昭和の名人の真骨頂だ。

 立川志の輔師のインタビュー、主な噺のあらすじ、その噺に関連する江戸の風俗、古今の名人たち、そして落語「名作百選」と余すところなく落語のよさを伝える本。上方落語にも逐一言及している。上方四天王や枝雀師も大きく紹介されている。
 これはお勧めである。

 付録は五代目志ん生師の「火炎太鼓」と「文七元結」のCD。