ターコイズ別館・読書録

――図書館へ行こう。

96 裏ミシュラン パスカル・レミ

2010-03-21 20:12:38 | やらわ
 図書館より。バジリコ株式会社。

 翻訳独特の装飾過剰な文体が鼻に付く。もう批判することが先に立っている。

#だだっぴろい部屋には、タバコと安い香水の匂いが漂っていた。テカテカとした安っぽい小さな事務机が向かい合って置かれ、ぎらぎらと白い蛍光灯に照らされ、がたがたする木の椅子が備え付けられていた。

 あとはいかに自分が適当に仕事をしてきたかが語られている。大変な仕事であることはわかるが、誰もが知りたい格付けシステムを、まったく客観性のないものだと放言する。「調査員だって人間だもの」と開き直る。元従業員としてのモラルに反したことをしておいて、「ミシュランがイドは原点に立ち戻ることが必要だろう」と意味のあるようでないことを言う。また食べた後で勿体をつけて身分を明かすことに喜びを覚えているような節がある。
 なんてやつだ。