京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の苦汁時間」

2019-06-20 09:32:48 | 時計修理

6月20日木曜日。晴れ。
昨日は終日休みでした。業者の皆さんから溜まった留守番電話には驚きました。
やはり水曜日は休めないね~。ご迷惑をおかけしました。

仕事は無理なのだ。
空き家になっていた自転車屋さんの原状回復工事で昨日から突然、塗装工事が始まってしまった。
その結果仕事ができない状況が今朝も続いています。
時計屋つぶすにゃ~刃物はいらん!のです。音、におい、ホコリで十分死にます。
入口の戸をぴっしり閉じても臭いが入ってくる。ぐんにゃり~状態です。

悲しい事にこの怒りや寂しさはどこへもぶつけられないものだ。
元々後継者不在、自転車屋さん一人で営業されていたので工具や材料が産業廃棄物のごみになってしまったのも残念でしょうがない。
一番つらいのが高度な修理技術が後継できなくて消えたことだ。
北山おろしの氷雨にもお互い励ましあって耐えてきた。

ごみ処理トラックが先週から商売道具の自転車の在庫、家具、食器、楽しかった思い出などの処理のため1週間の横着駐車状態が続いていました。
歩道をふさいだまま自転車、歩行者は通れないので一体どうしたの?の苦情が来る。
生前はやさしい気配りの人で有名人だっただけに意外な幕切れに驚いています。
工房がある大宮玄以の交差点は事故多発交差点です。
消防団員でもあり「子供110番のみせ」事故にも冷静に対応していた人だっただけに残念でしょうがない。

空き家問題にしても民家の空き家と違い商業施設の空き家の影響は大きい。
昨年11月に亡くなってほぼ6か月。その間ペットの糞、コンビニ・ビニール袋などのごみ掃除も両隣がやってきた。
ごみ処理、クリンリネスをしないとあっという間にスラム化、荒廃が始まる。
今までの得意先のお客さんがパンク修理先などいきなり訪ねてくる。しらんがなぁ~!と追い返せないのだ。

こんな近隣への迷惑を思うと私の工房の後始末は急ぐしかないでしょう。
 後継者を教育するにしても10年は軽くかかる。
時計業界自体が急激に使い捨てアイテム化している流れでは無責任に採用できない。自転車屋さんも同じ悩みを話していたところだ。
つまり年収200万円では従業員は雇用できないのです。

京都の老後には健康状態が続いた計算でも3000万円はかかるぞ~!麻生さん。
年120万円の厚生年金受給、200万円を営業利益で10年間続けて何とか生活保護を受けないでも暮らせる計算でした。
このいつまで続くかわからない空しい工事。その間に計算をやり直しましょうかね~。

今日は6時まで受け付けます。お待ちしております。







コメント
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