京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京のやっぱり時間」

2019-06-02 09:27:30 | 時計修理

6月2日日曜日友引。
京都は大気汚染真っ盛り。マスクをつけると息苦しく、外すといきなりのどに異物が入ったように咳が止まらない。
この週はひそかに工房に引きこもることでしのぎます。
そんな昨日「令和の一連の行事で安倍総理がつけていた時計を見ましたか!」とお客様から指摘された。
日本での時計業界の恥なので見なかったことにしていたがやはりばれてしまっていましたね~。
礼服からどうしても見えてしまったメタルベルト。
いわゆる失礼なビジネスウオッチをつけての式典でした。

正式の祝典には革ベルトのドレスウオッチが当たり前です。仲良しのセイコーの服部社長も指摘しないのでは時計業界も終わりだと思う。
トランプとの会談にしてもネクタイ・ストライプの斜め線が逆。
手が付けられない無知なのだ。
こんな礼を欠く首相は歴代初めてでしょう。先が思いやられた令和最初の出来事でした。
おまけに式辞の語句の漢字を読めなかったおバカな誤り。事前にリハーサルもやっていなかったのでしょう。
取り巻きもいまや「裸の王様」「あべの耳はロバの耳」「触れるものをすべてゴミに変えてしまう逆ミダス王」に打つ手はないようです。
彼のお気に入り時計がセイコー社の時計だが逆宣伝になってしまっているのがつらい。
売り上げは急降下間違いなし。
ライバルのメーカーさんたち「あの時計はおぼっちゃまがお気に入りですよ~それでも買うの?」
ボーナス商戦もオメガの勝ちか?
メルケルさんはじめドイツの歴代トップはオメガのファンだが式典には革ベルトが当たり前。そつがないのは当然か?

とにかく今月の6月27日前後は株主総会の集中日になります。議長の社長たちの時計が目立つ日。
現役時代の会社の総会シーンで商社の天下り社長が朝つけていたのもまさにメタルバンドのビジネスウオッチ。側近の私はあわてて革ベルトを着けてもらった。
時計業界の社長が株主総会で式服にビジネス時計をつけていたら前代未聞の騒ぎになったところでしょう。
私の場合、結婚式、祝祭にはクレドール金無垢、葬式にはIWCポートフィノ、レストランではダンヒル・ミレニアムかウオルサム金無垢。
上七軒ではウオルサム・ポケットウオッチ。ロレックスは旅時計とし使う。
ホテルの到着時はロレックスでいいし、食事時はダンヒルに着替えてメニューを見る際に5千ドルの腕を見せる。これでウエーターが逃げないで近寄ってきてくれる。彼らチップが命のお仕事なのだ。

とにかく総会では大量に冷や汗をかくので終わったらベルトは休ませましょう。
ベルトのメーカーではサドル社が有名。パティク・Pには7万円ほどのベルトが標準装備されています。
尾錠を合わせるとベルトだけでも10万円します。(高級時計ではベルトと尾錠が別売りなのでベルト交換の際に必ず尾錠は残しましょう)

工房のお客様の中には普段は国産ベルトを着けていざ本番というときに替えて出席しています。
取り付け料も1500円。
作業は手の油がベルトにつかないように手袋着用する。安くはないのですが高級ベルトを長く残す方法なのだ。

京の友引、結婚式のラッシュ日。
仲人さんやご両親は男性はモーニングには革ベルト。和服の女性は時計はつけない。
中にはジャラジャラとコピーのロレックスをつけているオヤジがいたりします。それとなく受付けで注意しましょう。
お二人の愛情もコピー・偽物になってしまいます。

それにしても昨日は「あべのおぼちゃま」に首輪をつけてほしいと思った。
恥ずかしい一日でしたね~。









コメント
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