○ 昨日は日本海側の香住に行こうと思ってベンツで家を出ましたが、丹波に入ると雪がちらつき始め、豊岡では道路も白くなりました。農林事務所で所長さんや課長さんと話していましたが、益々雪が激しくなり、四駆のベンツでもノーマルタイヤでは香住までの山道は無理と判断して、雪の円山川を眺めながら、豊岡から引き返しました。
○ 丁度家に着いた頃、東北地方三陸沖で巨大な地震が 発生しました。マグニチュード8.8,震度7というと超巨大な地震です。マグニチュードは1ポイント上がるとその威力は33倍になりま す ので、スマトラ沖の地震(マグニチュード9.1)に近い地震です。
○ 地震の破壊力はどの程度だったか解りませんが、午後3時過ぎから東北地方を中心に日本全土を津波が襲い、リアス式の湾が多い三陸海岸では7㍍もの津波が襲ったようで、テレビの映像も津波が陸地に進行していく様子をリアルに報道していました。
○ その後、刻々と伝えられる報道によると、壊滅的な被害を受けた街が多く、一日が過ぎた今日の状況では、死者・行方不明者は1500人を超え、孤立して救助を待っている人々は1万人を超えているとのことです。
○ 私は昨年9月に青森県で開催された大学の同窓会に行きましたが、帰路は海岸添いの国道45号線を南下し、青森の産業拠点の八戸、万里の長城のような防潮堤が続く久慈の海岸、深い入り江の宮古湾、養殖筏が浮かぶ山田湾、鉄の街釜石、陸前高田、活力に満ちた漁業の基地の気仙沼、風光明媚な松島、塩釜湾などを2日にわたって走り、美しい風景を眺め、山海の珍味を味わいましたので、印象も新たな地域です。
○ 太平洋に面する産業のベルト地帯が無惨にも破壊された報道をみると、言いようのない思いがこみ上げて来ます。人命の救出を急がねばなりませんが、被害を受けた地域をもとの姿に復旧する道のりを想像すると、阪神・淡路大震災を体験し、復興対策に参加した私としては、気が遠くなる思いがします。遠く離れた地にいる私も、当時に感じた脱力感を覚えます。被災地の方々が自ら立ち上がろうする気持ちになられるまでには、相当の時間と国を挙げての支援が必要でしょう。
○ 今日、大学の先輩で瀬戸内海の環境保全対策でご指導いただいた方の葬儀に参列しました。水産学部を卒業された理学博士で、神戸海洋気象台や県の公害研究所で実力を発揮された海洋環境の権威でした。まさに巨星おちるという感があります。
「むなしさと 脱力感の 大地震」 道生