堅壮院メダカ庵

百姓生活やメダカ飼育についての日々の記録です。

安全・安心ー5 「大和・熊野路ー1」

2008-06-19 | 自然と共生

○ 16日の月曜日、兼ねてから訪れてみたいと思っていた奈良県吉野郡十津川村P1000080に向かいました。山陽自動車道、近畿道、南阪奈道を通って葛城市に行き、五条市からP1000028津川村に入りました。十津川村の東側の北山村から大台ヶ原、吉野に至るコースは行ったことがありますが、十津川村は初めてです。

○ 険しい山の中腹の細い道からP1000034遙かに深い谷底の川を見下ろしながら走りました。しばしばダムが現れますが、ダムP1000042過ぎるとまた、深い谷になります。落らしきものはほとんど見られず、時々道端に民家があるだけです。やっとの事で「谷瀬の吊り橋」に到着しました。長さ297メートルといえば、昨年行った宮崎県綾町の「照葉吊り橋」より長いですが、高さ54メートルP1000030ですから綾町の吊り橋(142メートル)より低いようでした。橋を渡るとかなり揺れますのでスリルがありました。

○ 十津川村に行くに際して、奈良県庁の知人に見所をお尋ねしP1000063たところ、十津川村の村長さんを紹介されました。場も川沿いの崖っぷちにあり、周辺には診療P1000051所、道の駅警察署民俗資料館があるだけで、民家は全くありませんでした。更谷村長にお会いしてご挨拶をし、十津川村の見所をききましたが、玉置神社を教えて頂P1000071きました。

○ 玉置神社玉置山(1,075P1000057メートル)にあり、神武天皇が八咫烏(やたがらす)に案内されてこの地に詣で、後に第10代の崇神天皇の時代に創建され、イザナギ・イザナミの尊などが祀られているとの事でした。神社の周辺にはシャクナゲの群落があり、巨大な杉の木もあって霊気が漂い、荘厳な感じがしましたP1000053。自宅に帰ってから連れ合いに先週の朝日新聞玉置神社の記事が掲載されていたのを教えてもらいました。世界遺産の一画に位置するこの神社は、「天P1000067降る神の原点」として紹介されていました。

○ 村長さんに斡旋して頂いた 宿泊所は十津川温泉ホテル昴でした。緑の芝生広場に隣接する温水プールの側にありました。山の深い緑の中の静かなホテルでは、ウグイスの声が聞こえるだけでした。かけ流しP1000044露天風呂の一隅に白Img082「沙羅双樹」の花が咲い ていました。

○ 淡路島と同じほどの広さの十津 川村ばかりで、コンビニは勿論、遂に水田も見られませんでした。人口約4,200人山村が、どうして市町村合併を考えずに独歩の道を選択したのかはP1000108解りません。山以外に産業らしいものがあるようにも見えませんが、この広大急峻森林を自力で施業することは不可能と推測されます。しかし、歴史文化が豊かな大和路の一画に、これほど静かで大きな自然が残されていること自体が文化であり、世界遺産価値を発揮する原点であるようにも思えました。

○ 久しP1000095ぶりに感動し、今もP1000101が残っています。そして、十津川村が進もうとしている方向は、産業や経済活動で混乱する現在の社会においては、賢明な選択肢であるように思えます。