温泉にゃんこのネコ散歩

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四万☆着物散歩3

2006-06-20 20:07:34 | 温泉
柏屋さんはレトロモダンな女性好みのお宿。つげ義春が描き出すようなボロボロの鄙び切った温泉宿が好きなにゃんこには、ちとお洒落過ぎるイメージがあって、ずっと以前から知っていたにもかかわらず今回が初めての宿泊だ。同行者のあやっちちゃんが選んでくれて、やっと訪れるいい機会を得た。大正ロマン調のロビーを通り「鶴の間」というデッキテラス付きの落ち着いた和室に案内される。眼下には四万川の清流、対岸には息をのむような濃い緑が見える。お食事までにはまだ時間があるので、さっそく3つある貸切露天のひとつ「月乃湯」へ。高野槙で作られた樽風呂は素晴らしく優しい湯ざわりだ。あいにくのドシャ降りの雨だが、大きな和傘が立てかけてあるので快適に入っていられる。
「あ~、幸せだねぇ~♪ やっぱ温泉っていいねぇ~♪」
と言い合いながらゆるりと浸かると、ちょうどお食事にいい時間になった。



なんとお食事は、お部屋に運ばれる。今どき珍しいかも?手間かかるもんね~。若いお嬢の仲居さんがお膳を運んでくれ、壁にかけてあった着物を見てひと声。
「明日、着られるんですか?私も着物大好きなので楽しみにしています」
「でも、すごい雨ですよね…ひどかったら、お宿の中だけで挫折します(TT)」
「おふたりの着物姿絶対に見たいので、雨が上がるようにてるてる坊主作りますから大丈夫ですよ!」
お嬢仲居ちゃんは、高校生の頃に着付けを習ったというつわもの。彼女の夏着物姿は、キリッとした中に可愛さがあってさぞかし素敵だろうなぁ~なんて想像しながら、これまた100%女性好みのお料理をいただいた。ハーブチキンや女将お手製の花豆煮などをつまんでいると、大きな器に入ったアツアツのうなぎ入り茶碗蒸しが運ばれてきた。ああ、こういうの美味しいなぁ。そして佳境に入ったところで、1人前だけ頼んだ特別料理の霜降り上州牛のステーキを焼き始める。呑み助の新潟お嬢は、冷酒を片手に焼き立てのステーキをパクリ!にゃんこはなぜか正座して真剣にステーキを味わう。
「うう、柔らか~い♪ でも、かみしめるほどに旨味がギュウーッと出てくるねぇ」
極楽の夕食の終盤は、その場で炊き上げた五穀米の釜飯。おこげの部分をゴソッと取って美味しくいただいた。〆のデザートも品のいいつくり。ああ、おなかいっぱいだぁ♪



夕食後はポンポコリンのお腹を静めるためにお布団に寝転がって、女ふたり旅にありがちなあれやこれやの話をツラツラとする。お互いいろいろあるけど、こうして温泉に来て素敵な時間を過ごせるのは幸せだよね。夜ふけになり、今日の〆お風呂に大浴場の「山百合乃湯」に入りに行く。名前通りの山百合のステンドグラスがとっても素敵☆ 四万の湯がじんわりとしみて来る。ああ、今日もとってもいい1日だったなぁ。(つづく)

柏屋旅館→http://www.kashiwaya.org/