日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(769)「大統領ではない人がゐる」の「述語論理」。

2020-11-13 15:02:33 | 論理

(01)
1      (1)∀x{Px→(Tx∨Bx)}  A
 2     (2)∃x(~Tx&~Bx)     A
1      (3)   Pa→(Ta∨Ba)   1UE
  4    (4)       Ta∨Ba    A
   5   (5)      ~Ta&~Ba   A
    6  (6)       Ta       A
   5   (7)      ~Ta       5&E
   56  (8)       Ta&~Ta   67&I
    6  (9)    ~(~Ta&~Ba)  58RAA
     ア (ア)          Ba    A
   5   (イ)          ~Ba   5&E
   5 ア (ウ)       Ba&~Ba   アイ&I
     ア (エ)    ~(~Ta&~Ba)  5ウRAA
  4    (オ)    ~(~Ta&~Ba)  469アエ∨E
  45   (カ)     (~Ta&~Ba)&
              ~(~Ta&~Ba)  5オ&I
   5   (キ)      ~(Ta∨Ba)  4カRAA
1  5   (ク)  ~Pa           3キMTT
1      (ケ)  ~Ta&~Ba→~Pa   5クCP
      コ(コ)  ~Ta&~Ba       A
1     コ(サ)          ~Pa   ケコMPP
1     コ(シ)       ∃x(~Px)  サEI
12     (ス)       ∃x(~Px)  2コシEE
然るに、
(02)
P=大統領である。
T=トランプである。
B=バイデンである。
とする。 従って、
(02)により、
(03)
(1)∀x{Px→(Tx∨Bx)}
(2)∃x(~Tx&~Bx) 
(ス)∃(~Px)
といふ「述語論理式」は、
(1)すべてのxについて{xが大統領であるならば(xはトランプか、または、バイデンである)}。
(2)あるxは(トランプではないし、バイデンでもない)。
(ス)あるxは(大統領ではない)。
といふ「意味」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
(1)大統領は、トランプか、または、バイデンである。  然るに、
(2)ある人は、トランプではないし、バイデンでもない。従って、
(ス)ある人は、大統領ではない。
といふ「推論」は、言ふまでもなく、「妥当」である。
然るに、
(05)
1      (1)∀x{Px→(Tx∨Bx)}  A
 2     (2)∃x(~Tx)         A
1      (3)   Pa→(Ta∨Ba)   A
  4    (4)       Ta∨Ba    A
   5   (5)      ~Ta&~Ba   A
    6  (6)       Ta       A
   5   (7)      ~Ta       5&E
   56  (8)       Ta&~Ta   67&I
    6  (9)    ~(~Ta&~Ba)  58RAA
     ア (ア)          Ba    A
   5   (イ)          ~Ba   5&E
   5 ア (ウ)       Ba&~Ba   アイ&I
     ア (エ)    ~(~Ta&~Ba)  5ウRAA
  4    (オ)    ~(~Ta&~Ba)  469アエ∨E
  45   (カ)     (~Ta&~Ba)&
              ~(~Ta&~Ba)  5オ&I
   5   (キ)      ~(Ta∨Ba)  4カRAA
1  5   (ク)  ~Pa           3キMTT
1      (ケ)  ~Ta&~Ba→~Pa   5クCP
      コ(コ)  ~Ta           A
      コ(サ)  ~Ta&~Ba       &Iは、「デタラメ」である。
1     コ(シ)          ~Pa   ケコMPP
1     コ(ス)       ∃x(~Px)  サEI
12     (セ)       ∃x(~Px)  2コスEE
といふ「計算」は、「妥当」ではない。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(1)大統領は、トランプか、バイデンである。然るに、
(2)ある人は、バイデンではない。     従って、
(ス)ある人は、大統領ではない。
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
(07)
(1)大統領は、トランプか、バイデンである。           然るに、
(2)ある人は、バイデンではないが(トランプであるかも知れない)。従って、
(ス)ある人は、大統領ではない。
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
然るに、
(08)
(1)大統領は、トランプか、バイデンである。
といふのであれば、
(1)どちらか一方は、大統領ではない。
といふ風に、考へるのが、「普通」である。
然るに、
(09)
「含意(material implication )の定義」により、
① ∀x{ Px→(Tx∨Bx)}
② ∀x{~Px∨(Tx∨Bx)}
に於いて、
①=② であって、
この「等式」は、
①「大統領」が存在しても
②「大統領」が存在しなくとも、「」になる。
といふことを、示してゐる。
従って、
(08)(09)により、
(10)
「述語論理(古典論理)」の「解釈」に従ふ限り、
(1)大統領は、トランプか、バイデンである。
といふのであれば、それだけで
(1)どちらか一方は、大統領ではない。
のだから、それだけで
(セ)ある人は、大統領ではない
といふことには、ならない。
(11)
例へば、
1  (1)∀x(象x→動物x) A
 2 (2)∃x(象x)     A
1  (3)   象a→動物a  1UE
  3(4)   象a      A
1 3(5)      動物a  34MPP
1 3(6)   象a&動物a  45&I
1 3(7)∃x(象x&動物x) 6EI
12 (8)∃x(象x&動物x) 237EE
といふ「計算」は、
(1)象は動物であって、
(2)象がゐて、初めて、
(8)象といふ動物が存在する
といふことを、示してゐる。



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