日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(89)「而(て)」と「復文」。

2018-09-21 10:43:13 | 訓読

(01)
漢文には、しばしば置き字として接続詞「」が現れるため、「而」の扱いに慣れておくことは、必須です。とはいえ、実のところ、「而」を含む文は、復文の方針が立てやすい。なぜなら、「而」があると、たいてい直前の送り仮名に接続詞「」を付けて訓読することになっているからです(古田島洋介、こらならわから復文の要領、2017年、137頁)。
然るに、
(02)




従って、
(02)により、
(03)
① 兎走り株に触れ、
であって、
① 兎走り株に触れ、
ではないし、加へて、
② 竊かに語り
③ 良や久しうし
④ 王韶之は少くし
⑤ 今臣不肖にし
⑥ 吏の賕を受け
⑦ 遽かに其の舟に契み
⑧ 是吾が剣の從り
⑨ 水に入り
⑩ 己に克ち
⑪ 莊氏山於り出
⑫ 蓋し民の役にし
⑬ 行き
⑭ 馮婦臂を攘げ
⑮ 則ち請ふ余代り
⑯ 晏子之を數め
⑯ 蓋し民の役にし
⑰ 獨り學びて
⑱ 其の子を愛し
⑳ 三世より逓にし
等に於いても、
② 竊かに語り
③ 良や久しうし
④ 王韶之は少くし
⑤ 今臣不肖にし
⑥ 吏の賕を受け
⑦ 遽かに其の舟に契み
⑧ 是吾が剣の從り
⑨ 水に入りて
⑩ 己に克ちて
⑪ 莊氏山於り出
⑫ 蓋し民の役にし
⑬ 行き
⑭ 馮婦臂を攘げ
⑮ 則ち請ふ余代り
⑯ 晏子之を數め
⑯ 蓋し民の役にし
⑰ 獨り學びて
⑱ 其の子を愛し
⑳ 三世より逓にし
ではない
cf.
例文の訓点は出題者の意図を尊重し著者において手を加えなかった。従って書き下し文もそれに応じている。
(小林信明 監修、重要漢文単語文例精解―入試文例数1000、1968年、まえがき)
従って、
(03)により、
(04)
」があると、たいてい直前の送り仮名に接続詞「」を付けて訓読することになっているが故に、「」を含む文は、復文方針が立てやすい。
と言へるかどうかは、「はなはだ疑問」である。