①ダイセル異人館
ダイセル網干工場は、日本セルロイド人造絹糸(株)として明治41年に設立。
ダイセル外国人住宅は、明治41年に創設された時に技術指導を担当した外国人技師の住宅として建てられた。
以下『姫路市史』によると、揖保川の豊富な工業用水が得られる網干の臨海部は、明治以降工業地帯として開発されて行った。中でも明治42年に操業を開始した日本セルロイド人造絹糸は網干地区最大の工場として地元の経済発展に大きく寄与した。現在のダイセル化学工業網干工場(日本セルロイド人造絹糸の後身)の広大な敷地の一角には工場創設時に建てられた2棟の洋館が残されている。
明治期に創業した他の近代産業と同様、日本セルロイドは工場開設に際してヨーロッパから数人の技師を招いて技術指導にあたらせた。これら技師達の宿舎として建てられたのがこの建物である。当時数棟が建てられたと思われるが、その内の2棟が現存してる。今回は現在同社の資料館として使われているこちらの建物を紹介する。
下の写真にある説明板に拠れば「・・・19世紀のイギリスのコテージに類似している建物で、コロニアルスタイルと共通点がある・・・」との事である。軒を深く取り通風に配慮した亜熱帯地域に多く見られるベランダコロニアル風の建物である。大阪の通天閣や同社の工場も手掛けた設楽貞雄が設計している。
外国人技師住宅は現在4棟残っており、そのうちの2棟が平成元年に姫路市都市景観重要建築物に指定されている。
日曜日であったが、同社総務部2名の方に案内して頂き、内部見学させてもらった。
タイトル写真の黒いキューピーさんも内部に展示されている。
日本に数体しかない貴重な物であるようであるが、何故黒いキューピーなのか聞き忘れていた。
つづく
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます