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インテリアコーディネーターのブログ。
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11月25日 空間を演出する照明手法

2006-11-25 | インテリア/建築
照明プランの手法については、資料が揃い次第・・・。というご紹介をしてから、早1ヶ月半が過ぎ・・・。頭の片隅には、早くUPさせなければ。と、決して忘れているわけではないものの、インテリア計画の中でも、「照明」と「色」を重要視している私は、かえっていい加減なお話をするわけにもいかず、相当悩みました。

私自身の考え方も、行ったり来たりの繰り返しで、私が行うプランニングも年々変化しているのも事実です。
しかし、おおよその基本ライン、基本のコンセプトはブレていないつもりですので、今日は、私目線のお話しをしたいと思います。

先日、何かのテレビ番組で「照明」について取り上げられていました。
その中で、その照明デザイナーの方は、今が「転換期」だというような話されていました。
確かに、ここのところ、「照明」(=光)に対する世間の考え方が大きく変わってきているように思います。
これまで、空間の背景としてしか存在しなかった照明が、脇役に、或いは主役にだってなり得る時代。その流れを受けて、ハチセのリ・ストック住宅も新築住宅も、照明の占めるコストが上昇してきました。

また、経済の成長とともに、明るくなった日本の住宅は、今や飽和状態となり、照明に明るさ以外の効果を求めるようになりました。

そこで、あちらこちらで、照明デザイナーに建築家、設計士、インテリアコーディネーターなど、「建築」に携わる、「建築」を生業としている人たちが、こぞって持論を声高に唱えるわけですが、その正否は微妙です。

私も、ある意味書きながら、自分に言い聞かせている部分があるのですが、専門分野を深く勉強し、海外のトレンドを学び、たくさんのものを見ることで、かえって見えなくなってしまうもの。ぼやけてしまうものがあります。
私たちが、絶対に履き違えてはならないこと。それは、利用者のライフスタイルを忘れて、設計者のデザインを主張する場にしてはいけないことです。

私が、専門学校の卒業を迎えた日、いろいろな先生からたくさんの言葉を頂きました。しかし、その中で特に印象的で、今でも心に残っている言葉は一つだけです。それは、「設計が、設計者の自己満足になってはならない。デザインを発表する場になってはならない。」というもの。
これは、日本にたくさん存在する有名建築家たちがつくった建物の例を挙げて、その利用者を無視して作られた部分を指摘した内容の後で、私たち卒業生にあててくれた言葉です。

「当たり前」のことだと思われるかも知れませんが、これがことのほか難しいのです。

だいぶ話が照明からズレてきましたが、ご自宅の照明計画を検討される際には、この「当たり前」のことを頭の片隅に置いて、検討してみてください。

今、世間で訴えられている照明手法は、少し偏りがあるように感じます。「1+1=2」というような図式は、建築の分野には当てはまりません。答えは1つではない上に、正解もありません。Aさんにとって正解でもBさんにとっては不正解なこともある。

有名な誰かが言っていた話を鵜呑みにするのではなく、「自分にとって心地良いと感じるもの」を基準に、選ばれることが、ご自身にとっての唯一の正解のかたちではないでしょうか。

例えば、こんな話です。
食事スペースは、蛍光灯ではなく、電球を使うことで、食べ物に立体感が出ると同時に色鮮やかに美味しそうに見えます。


蛍光灯の下では、上のように見える野菜が、


電球の下では、これ程鮮やかに見えます。
写真からも良くわかるように、照明一つで、同じものでも全く変化した色味を持って私たちの目に認識されることに、改めて気付かれると思います。

こういった面からも、私のようなコーディネーターたちは、電球を推し進める傾向があるのですが、ここで一旦、立ち止まらなければなりません。
私が、以前に投稿した内容をよ~く読んで見てください。電球「色」のススメとしていますが、「電球」のススメとはしていません。

確かに、可能であれば、(一部の例外を除き)電球でプランニングすることで、住宅として(=リラックススペースとして)心地よい空間を提案できると思います。特に食事スペース(=ダイニングテーブルの上部の照明)については、白熱球のペンダント灯が最適だと思います。

しかし、この効果だけを期待して、家中の明かりを電球でプランニングすると、どうなるでしょうか。

途端に電気代が上昇することに気付かれると思います。
例えば、照明メーカーのカタログに6~10帖用と記載のある90wの蛍光灯を毎日6時間点灯し、1ヶ月利用します。その電気代は、約356円。

同様に、6~10帖用と記載のある360wのシャンデリアを6時間点灯、1ヶ月間利用します。
その電気代は、約1,426円。

その差額は約1,000円。1部屋の照明を変えるだけで、年間12,000円もの差が出てしまうのです。

また、こんな例もあります。
照明は、光だけでなく陰も楽しむものです。

これも、コーディネーター間では常識のように考えられる手法の一つですが、決してどの住宅にも当てはまるものではありません。

ダウンライトや、ブラケット(=壁付け照明)を多様して、空間にコントラストを付ける。或いは、全体的な照度を押さえつつも必要な、部分にだけ明かりを溜め、光で空間を演出する手法。
完成した住宅は、もちろんめちゃくちゃ格好良くて、コーディネーターの腕の見せ所なわけですが、その住宅を利用する方が高齢の方だった場合はどうでしょうか。

若い人の2~3倍の照度が必要となるだけでなく、グレア(=不快な明るさ、まぶしさ感)を感じやすい高齢者にとっては、その空間がたちまち危険な暮らしにくい空間となってしまいます。やはり、そういった場合には、陰影を抑えたフラットで、悪く言うとのっぺりした照明計画が必要となってくるわけです。

このように、自分にとって必要な明かり、又は家族にとって必要な明かりとはどういったものなのか?そして、「飽きたから取り替える」ということが難しい住宅においては、現在だけでなく、数年後の家族のライフスタイルを想像して、計画することも必要でしょう。

それらを踏まえて、次に照明計画の基礎をご紹介します。
私たちが、物を認識する時、物の色を感じる時、必ず3つの関係が成立します。


まず、目がなければ物を認識することはできません。
光がなければ、物を認識することができません。色を感じることができません。
物が存在しなければ、光を感じることができません。
つまり、私たちは、光が物体に当ることによって、その明るさを感じることができるのです。
それを照明計画に当てはめると、光が、物に当るような配灯計画をすることで、私たちは明るさを感じることができます。

テーブルやローボードなどの対象の家具を狙うことも一つの方法ですし、オーソドックスには、壁面を明るくすることで、部屋全体を明るいと感じることができます。

具体的に、ダウンライトの配灯と照度の関係について以下に示します。


これは、約8帖の空間をダウンライトでプランニングした時の配灯の例です。
50wのダウンライトが5灯ないし4灯配置されています。
照度は、左から4,151ルクス / 3,721ルクス / 2,891ルクスです。

さて、どれが、一番明るく感じる空間になると思いますか?

実はこの場合、一番照度の高い 真中に5灯集められた一番左の空間が、最も暗いと感じてしまう計画なのです。これは、前述に延べた「壁を明るくする」ということができていないため、つまり、光が照らす対象を失ってしまっているために、私たちはその明るさを認識することができないのです。

正解は、真中の計画になりますが、右の4灯の計画が、左の計画に比べ、かなりの明るさ感を感じて頂けると思います。
本当は、この差を示す写真が用意できれば、ご理解が早いと思われますが、残念ながら、その資料を集めることができませんでした。これらは、照明メーカーのショールームへ足をお運び頂ければ、その差を体感できる様々な体験スペースが用意されています。照明計画の際には、ショールームを訪問されることも、イメージを助ける手段の1つだと思いますよ。

11月23日 目的は万里の長城

2006-11-23 | インテリア/建築
私の北京での一番の目的は、「万里の長城」を見ることでした。

地上最大の人口建造物と言われ、ユネスコの世界遺産にも登録されているこのグレートウォールは、「月から見える唯一の建造物」とも言われたほどのもの。

一度は見ておきたい。
こんな機会でもなければ、見られないだろう。と、出発前から期待をしていた観光スポット。

総延長約6000キロとも言われるその世界最大の城壁は、やはりとてつもなく大きく、果てしなく続くものでした。
万里の長城は紀元前7世紀の春秋時代から明代まで約2000年以上に渡り造成を重ねたそうで、現存するものの大部分は明の時代のものだそうです。
それにしても、そんな大昔に、これほどのものをどのようにして、造成されたのか?

日本に残るたくさんのお城もそうですが、トラックもないクレーン車も無い、そんな時代に、その建造にあたられた人の苦労は、現代に生きる私なんかには想像もつきません。

さて、そんな立派な建造物を見学するために私が行ったことといえば、とにかく洋服を着込むこと。
カイロは背中だけでなく、足にも貼りました。
ニットキャップにマフラーを巻いて、まるで雪だるまのようになった私。
中国の観光名所である万里の長城には、たくさんの物売りの人たちがいますが、雪ん子の私には、誰も寄ってくることも、近づいてくることもなく、全く興味を示さないばかりか、完全無視で、ある意味快適に、長城をのぼることができました。

何度も書いているように、お天気に恵まれましたので、そんな重装備で上るうちに、だんだん暑くなり、まずは手袋をはずし・・・マフラーをはずし・・・どんどん薄着になっていきました。

世界遺産だというのに、落書きならぬ落彫刻(?)がたくさん刻まれていたことにはびっくりしましたが、たくさんの人が、歳月をかけて築いた長城。
想像以上に、立派で、雄大なものでした。



中国を訪問される機会があれば、ぜひ、お立ち寄りください。
きっと、感動されると思います。(但し、季節は選ばれた方が良さそうですが。)

11月22日 北京の美しい街

2006-11-22 | インテリア/建築
北京で驚いたのは、街が美しいことでした。

中国の方には、本当に申し訳ありませんが、これまであまりキレイなイメージがなかったのが正直なところです。

北京オリンピックに向けて、そこら中が工事中でしたので、そういった意味で雑然とした部分は確かにありましたが、とにかく道がキレイでした。
また、お天気に恵まれたせいか、風があまり吹いていなかったのが印象を更に良くしたのかも知れません。

そんなキレイな街を象徴するもの。
それが、いたるところに配置されたゴミ箱たちです。

あまりにたくさんの種類があったので、工務部のKくんが、ずっと撮影していたようで・・・、帰国後に頂きました。
これらも、全て現像して、私のアルバムに収まっています。





さて、今日は1点お知らせがあります。
今朝、いつものように、コメントを眺めながら、あることに気付きました。
それは、「身近に居ると見えないものも、客観的に見ると良くわかる」ということ。

ここのところ、アクセス数が急激に増加している話は、以前にも少ししましたが、数字上で増えてはいるものの、いまいち感触がつかめないのがもったいないなぁ。と。

そこで、私のプロフィールページを作成しました。
カテゴリー覧より、見ることができます。

私がどんな人間なのか、ある程度ご理解頂いた上で、このブログ、又はハチセに対するご意見、ご感想、その他質問や、アドバイスなどがあれば、直接メールで送信頂ければ嬉しいです。
やはり、サイト上にコメントが掲載されることには、抵抗がありますよね。

メールを送信頂く際には、タイトル覧に「ブログ Advance」という単語を必ずご記入下さい。毎日大量のスパムメールが届いておりますので、誤って削除してしまう可能性があります。
もしも、数日以内に返信のない場合は、私が誤って削除してしまったか、何らかの事情により、確認できていない可能性があります。その際は、恐れ入りますが、再送信ください。

それから、タイトル通り、前向きなお話しを重ねていきたいと考えておりますので、成長に繋がらない批判や中傷は、ご遠慮賜りますよう、お願い申し上げます。

11月21日 北京 建物日記

2006-11-21 | インテリア/建築
ハチセのブログでも取り上げられているように、私も朝から凹んでいます。
100人アンケートでは、もちろん私のブログの批判もしっかり入っていたわけで・・・。

「100人中100人に好かれようなんて思ってないもん。60人の人が良いと思ってくれる程度を目指してるから。」

なんて、強がってみたものの・・・朝からず~っとモヤモヤした気持ちに支配されています。
だって私、褒められて成長するタイプなので・・・。(でも、褒められて嬉しくない人なんて居るんでしょうか。「けなされて成長する」っていう人、私は出会ったことがありませんが。)

そんなわけで、ハチセからのリンクは、早速新しくなったようです。
私のブログのテンプレートも100人中1人の人から「いやらしい」という意見がありましたが、私は、この色合いとこのサイズがとても気に入っているので、気にしながらも、頑なにこのスタイルで続けていきます!!

さて、今日は北京で泊まったグランドハイアットをご紹介します。


とても、ステキな建物で、全てのガラスがピカピカに磨かれていました。
 

部屋の中は、特に家具が素敵でした。革製の椅子の座り心地は最高で、テーブルとの高さの感覚もとても気持ちの良いサイズでした。こんな家具に囲まれていたら、勉強もはかどるだろうなぁ。と思いました。


ベッド背面の壁を照らすウォールウォッシャーのダウンライトは、ベットに横たわった時にちょうど目線にくる配灯計画と、輝度の高さが少し気になりましたが、全体的に勉強になるコーディネート手法でした。


トップに掲載している写真は、2日目の夕食に出掛けたレストランの内装です。
北京ダックの専門店で、各国の首脳陣が訪れる有名なお店でした。細部の造作がとても美しかったです。写真ではお伝えしきれないのが残念です。

11月17日 一期一会

2006-11-17 | インテリア/建築
11月14日(火)より16日(木)まで、社員研修旅行のため、お休みを頂戴しておりました。お問い合わせを頂いたみなさまには、ご連絡が遅くなり誠に申し訳ありませんでした。

本日より、平常営業しております。

さて、本年度の旅行は北京2泊3日の旅でした。
当初バンコクの予定が、クーデターなどの影響もあり、行き先を変更することになりました。
私は今年、幹事をしておりました。JTB団体旅行の担当者さんにも恵まれ、通常の業務に差し障ることもなく、比較的スムーズに出発の日を迎えることができました。また、私はハチセに入社して、9年目を迎えましたが、(私の記憶する限り)初めて、社員全員が揃って参加することができました。

社員のみんなの協力もあり、大きなトラブルもなく、全員が無事に帰国することができて、本当に良かったです。みんな、ありがとう。

たった2泊3日の旅行でしたが、お話ししたいことは盛りだくさん。
それらは、追々ご紹介することにして、まずは「一期一会」というタイトルから始めることにしましょう。

私が前回、幹事をしたのはイタリア(フィレンツェ・ローマ)旅行の時でした。
飛行機の乗り換え等がややこしいとのことで、添乗員さんについて着てもらうことに・・・。当然、現地での打合せも、その添乗員さんとするだけでした。その他の年は、他の誰かが幹事をしてくれていて、気楽にその旅行を楽しむことができましたが、逆に、これまでいろいろな国に行く機会を与えてもらっているものの、現地の方と仲良くなるチャンスはありませんでした。

ですから、今年は、現地のガイドさんとたくさんお話しすることができ、本当に良い経験になりました。正直、幹事で良かった。というか、こんなことなら、毎回してもいいかな?と思うほどです。自分の知らない世界を持っている人とお話しできることは、本当に貴重な経験になりました。

そういう視点から考えると、今回の旅行が私にとって過去最高の旅だった。といっても過言ではありません。
お天気にも恵まれ、特に万里の長城を訪れたときは、素晴らしい青空でした。
今日は、そんな美しい空が印象的な写真を一枚掲載しています。

北京の空といえば、薄暗く曇ったグレーのイメージがありました。
これまでのイメージを払拭するとても素敵なところでしたよ。

11月9日 頭の良くなる家?!

2006-11-09 | インテリア/建築
11月4日(土)の投稿以来、アクセス数がうなぎ上りに上昇しています。ここで、「うなぎのぼり」という言葉の使い方について、少し不安になったので、調べてみました。

「うなぎ上りの上昇」という表現が「頭痛が痛い」という表現になりはしないか。と。
結論としては良くわからなかったのですが、私の愛用しているフリー百科事典「ウィキペディア」によると「副詞」の形で形容する。とあるので、とりあえず、そのままその表現を用いています。

と、話が逸れてしまいましたが、というよりまだ何も始まっていませんが、そんなわけで、このアクセス数上昇の原因が、具体的にはわからないけれど、せっかくこのブログを知ってもらったのだから、続けて訪問して頂き、ついでに京都で不動産をお探しの際には、ハチセのことを思い出してもらえれば、嬉しいなぁ。なんて、宣伝もしつつ・・・喜んでもらえるネタは、何が良いかと頭を悩ませています。

上昇したきっかけが、4日ということもあり、恐らくなんだかわからないけれど、全くの部外者の私がすごくイライラしてしまって、何をしていても頭の中の大半を支配してしまい、そのまま、わぁ~っとキーボードを叩き、掲載した、ものすごく勝手な私見がきっかけのようで・・・。

この現象を勝手に分析すると、どこにでも存在する「いじめ」という問題に対する世間の関心の高さと、それから多分私と同じようにイラっとしている人たちが、たくさん居るということだろうと思います。

又、自宅にネット環境が整い、自宅でもパソコンを利用する機会が増え、いろいろなブログを覗いて感じることなのですが、アクセス数が日に何万件もあるようなブログの中には、(そこまで書いていいの?)と思うような、○○数○もびっくりの毒舌ブログがたくさんあります。それらの中には、ユビキタス社会と言われる現代でなければ、私が知るハズのない情報であったり、衝撃的な内容(その真偽は別として)だったりします。

小心者の私は、必要以上の情報を得てしまうと、すっかり疲れてしまいますが、現代の人の「知りたい病」はますます加熱しているということなのでしょうか。また、誰かがズバッと批判してくれるのを心待ちにしている人がたくさん居るのということなのでしょうか。

そんな、勝手な分析をしたところで、この数日間の間に、初めてここを訪れてくれた人たちが一体どこを経由して、どの様ないきさつでたどり着いているのか、本当のところは全くわかりませんが、基本的性格が八方美人(YAHOO 12星座占い 四柱推命 / 動物占い など多数で指摘)だと言われる私は、今後も変わらず基本的には穏やかなページを連ねていきたいと考えています。

さて、相当長い前置きを終えて、本題です。
今日、「頭の良くなるマンション販売」という記事が、話題にのぼりました。

関連記事を調べると「頭の良くなる家」も既に販売されているようで、こちらもかなりの反響を集めているようです。

「『頭の良くなるマンション販売』やって!!!(笑)」
最初、その話題を耳にした時は、嫌ぁ~な感じがしました。

また、勉強?!
先日から、高校の単位不足の問題も世間を騒がせていますが、世の中「受験、受験」で。学校で学ぶことというのは、何も「受験」に成功することだけでは無いと思うのですが、現実に最終学歴がその後の人生に何かしら影響しているという事実もまた正しい訳で・・・。

そうして、会社近くの進学塾へ通う、背負った鞄よりも小さな背中の子どもたちのこととか、人の列をかき分けて、電車に乗り込むマナーの悪さとかを思い浮かべては、がっかりしました。

それでもその「頭の良くなる家」には興味津々の私は、関連項目に全て目を通してみました。もちろん、開発した企業の大切な商品ですので、その核心には触れられていませんが、私はその商品に、かなりの好印象を受けました。

それは、「頭の良くなる家カルテ」というものからうかがい知ることができます。

リストに上がった項目は、「寝る時間は家族みんな一緒ですか?」とか「家族でしている挨拶は?おかえり・ただいま・ありがとう・ごめんなさい・いただきます・ごちそうさま」など、特別なものは何一つない、ごく当たり前のごく普通なあたたかい家庭の姿でした。

おおよそ想像のつく、求められている解答にチェックを入れて診断すると、やはり思い通り「理想的な間取りです」という結果が現れました。

ここで特にポイントとなるのが、子どもが勉強する「場所」のようです。

有名進学校の受験を通った子供の家に共通する特徴、それは子供部屋(だけ)では、勉強しないことらしい。照樹務の空間より引用)

と出ていますが、家族の良好なコミュニケーションが大きな影響を及ぼしているようです。そんな風に考えると、「家族が集えるリビング空間」、「家族が安らげるリビング空間」は、住宅において永遠のテーマであり、それを実現することが、子どもの学習能力にも繋がるということであれば、これを積極的に利用しない手はない。なんて考える今日この頃なのでした。

11月8日 今日の一日

2006-11-08 | インテリア/建築
今日は、朝からINAXへ行ってきました。
目的は、4月に新しく発表されるキッチンとタイルを見せてもらうためです。

まだ、完全に仕様が確定しているわけではないとのことで、現場やお施主様の声をフィードバックするため、「こことここが改善されていたらいいなぁ。」というポイントを自分の中で整理しつつ、向かいました。

事務所に入ると展示スペースに通され・・・私一人に対して、INAXのスタッフの方がズラリといらっしゃいました。それも何度かご挨拶させて頂いてはいるものの、失礼なことに名前・役職と顔が全然一致できていないけど、なんとなく偉い人だという方ばかりで、いつになく緊張してしまいました(笑)。
ちなみに、関西では初公開。私が一番乗りだったそうです(なんだか少し得した気分)。

本題のキッチンですが、ハチセが新築・リ・ストック住宅・改装共に標準仕様としているシリーズが新しく生まれ変わります。
一言でいって、数段良くなります。現場から上がっていた問題、常日頃気になっていた問題、小さなことも大きなことも全て解決されていました。

それから、文句なしのデザインとバリエーション。
これについては期待以上のものを見ることができました。私としては大満足です。今まで以上に自信を持っておすすめできる商品になりました。
これから、カタログの作成など、メーカー側としては発売の時期までに、急ピッチで作業が進められるのでしょうが、待っている側からすると、「4月まで待てない!」というのが今の率直な感想です。
あれなら、十分キッチンを主役にしたプランが成立すると思いますので、春以降、そういった提案も盛り込んでいきたい。と考えています。

ところで、ハチセではここ一年位水まわり設備をほとんどINAXに固めて、提案しています。度々私のブログの中でも紹介しており、少しひいき目なんかも入っていたりします。もちろん、なるべくフラットな目線で、良いものをユーザーの方に提供していくのが私たちの使命ですが、「ひいき」していることも否定はしません。

但し、「ひいき」に値する会社だということが大前提としてあります。
少し偉そうな言い様で申し訳ありませんが、やはり何かを購入する時、基本は人と人との繋がりだと思います。特に京都独特のものもあるのかも知れませんが、ほんの些細な買物でも、どれだけその商品に魅力があったとしても、この店員からは購入したくない。ということありませんか?

私もそういうところが、すごくハッキリしていて、何を買うにも店員さんを選びます。だから、どうしても欲しい商品でも、この店員の成績に繋がるなら・・・。と泣く泣く購入を諦めることだってあります。
それは今に始まったことではなく、古くは中学生ぐらいまで遡るでしょう。

そんなわけで、私がINAXという会社を好きな理由は、そこで働いている人達が好きだからです。(もちろん、他にも好きな会社はいっぱいありますよ。)

何が好きなのかというと、基本的に誰に対しても、対応がブレない。ということです。
私がまだまだ何もわからない時も、ちょっとずつ成長してきた今も、全く変わらず一人の人として尊重して下さいます。これは簡単なようで実は難しいことです。

例えば、ハチセの担当の営業の人が居るとします。
そういう人の対応が悪いケースは、ほとんどありません。(たまに二度と来るな。と思うようなこともありますが・・・)でも、難しいのは、私のことなんて全く知らないような方が電話を受けた時です。

電話の先に居る人は、私のことなんて全く知らないかも知れません。中には「ハチセ」という会社すら知らない人も居るかも知れません。
その、私のことを知らないハズの人の対応一つが、その先の営業に結びつくことだってたくさんあると思います。

誰とお話しをしても、最後には気持ちよく電話を切ることができる会社。
できれば、そういう会社とお付き合いしたいと思うのが自然なことではないでしょうか。

私は、これまで、このちょっとした電話のやりとりで、仕様を変更したことがあります。
私のまわりでも、こういったことは決して珍しいことではなく、そういえば先ほども、検討していた商品を止めるといった話をききました。

最後に物の価値を付加することができるのは、カタログでも広告でもなく、そこに関わる人なのかも知れませんね。

いい人に逢うとその日一日が気持ちよく過ごせる。
ハチセもそんな気持ち良さを感じて頂ける会社でありたいものです。

そういえば、今日から3日間、来春から採用予定の新スタッフの面接が行われています。どんな人が選ばれるのか、それによって、会社がどんな空気になるのか、とってもワクワクしています。

11月7日 立冬

2006-11-07 | ひとりごと

京都新聞にこんな記事がありました。

立冬の7日、京都市伏見区の大手漬物メーカーの工房で、冬の京都を代表する味覚・千枚漬の漬け込み作業が最盛期に入った。カブラを削るシャッシャッという音が、冬の到来を告げるかのように響き渡った。
 千枚漬は秋の深まりとともに甘みを増すカブラを使い、立冬のころから漬け込んだ品が最良とされる。伏見区横大路橋本町の「大安」の工房では職人が鮮やかな手つきでカブラの皮をむき、専用カンナで2・6ミリの薄切りにする。カブラを削る軽やかな音とともに、甘い香りが広がった。樽で塩漬けした後、昆布などで味を調えて本漬けし、約1週間で漬けあがる。1月にかけてが作業のピーク。春までに約50万個のカブラを漬け込む。


そう、今年はなんだかとてもあたたかくて、うっかりしていたけれど、今日は立冬なのです。
寒いハズですよね。

最近、それなりに朝晩は冷えてきていたけれど、今日は昼間だというのに寒い。
筋金入りの冷え性な私は、ついに大キライな季節がやってきたとすっかりブルーになってしまっています。

更に、YAHOOニュース(朝日放送)ではこんな記事を見つけました。

<兵庫・大阪>木枯らし1号 近畿各地に強風の影響

低気圧が急速に発達しながら日本海を進んでいる影響で、近畿地方は全域で強い風が吹き荒れ、交通機関にも影響が出ています。

(中略)大阪市内でも、10時過ぎまでに最大瞬間風速21.3メートルの風が観測され、大阪管区気象台は、去年より28日早く、近畿地方に「木枯らし1号」が吹いたと発表しました。また、寒気の影響で、兵庫県の氷ノ山では初冠雪も観測されています。


木枯らし?!その言葉だけでも震えてしまいそうです。
冬は、ブーツが手放せない私ですが、今日はTOYOキッチンのショールームにお邪魔する約束をしていたので、泣く泣くパンプスで出勤しました。
帰りのことを考えると、またまたブルーになりそうです。

日本には四季があり、1年に4つもの色彩があり風景があり・・・それはとても素敵なことで、恵まれたことなのだと思います。
でも、少しだけ正直にお話しするなら、冬なんてなくなればいいのに。と思う今日この頃です。

11月6日 インゴ・マウラー展へ行って来ました。

2006-11-06 | 美術館・展覧会
「光の魔術師」、「光の詩人」などの異名を持つという照明デザインの巨匠、インゴ・マウラーの作品が見られるというので、はるばるサントリー・ミュージアムに行ってきました。

つい先日、(そういえば、インゴ・マウラーが来るって言ってたなぁ~。)と思い出し、来週、試験が終われば、見に行こうかと、サントリー・ミュージアムのサイトを調べました。

すると、昨日5日が最終日だというのです。
現在、私的には禁欲週間なので、近くならまだしも自宅から約2時間もかかるその場所に行くことはあり得ないことなのですが、次、いつ見られるかわからないので、なんとかスケジュールを調整し、3日ならなんとかなるかなぁ。ということになりました。

ところが、3日は開館12周年ということで、「全館無料ご招待デー」でした。
そこで、「ラッキー」とは思わず、私は次のことに気付きました。

例えば、デートで海遊館にやってきたカップル。とりあえず無料ならこっちも見てみる?なんてことになる。
それから例えば、海遊館に遊びに来た親子連れ。入場料が無料なら、ついでに子どもにも見せておくのも悪くはないか。ということになる・・・。

つまり、人が増える。ということは作品が見辛くなる!!!

昼過ぎには、かなりの入場が予想できたので、私は開館時間の10時30分を逆算して、家を出ました。
予想通り、作品よりも外の景色に感動しているカップルや、普段よりもたくさんの子どもたちを見かけましたが、比較的、ゆったり見ることができました。

それから、無料で良かった。と思いました。

インゴ・マウラーといえば、三宅一生やジャン・ヌーベルなど、世界のデザイナーや建築家、クリエーターからも熱い注目を浴びているそうですが、凡人の私には、かえって感動が少なかったかも知れません。

でも、これには本当に驚きました。


これ、強化ガラスにLEDが組み込まれたベンチです。
これと同じ仕様で、大きなテーブルもありました。LEDがキラキラ輝くそのベンチはまるで星空のよう。しかも横から、裏から覗いてみても、配線がどんな風になっているのか全くわかりませんでした。

このあたりは、巨匠と言われるスゴさの象徴のように思います。

それから、個人的に好きだなぁ。と思ったのが次の作品たちです。


「カンパリライト」
これは、カンパリソーダがセードとして使われているのですが、離れて見るとそんなことに全く気付かない完成した照明なのです。でも近づくとハッキリとしたカンパリソーダ。この発想とこのデザイン。素敵だなぁ。と思いました。



それから、女心をくすぐるランプ。「バーディー」

電球から羽根が生えているランプ。とてもオシャレだし、見ていると自然と顔がほころぶというか、心が柔らかくなるというか・・・。これをスタンドタイプにした「ルーチェリーノ」という作品があるのですが、多分、そこに来ていて、彼に対する知識の乏しい方はみんな思ったのではないでしょうか。

「帰りに買って帰ろう♪」と。

私も、そんな一人です。


「ルーチェリーノ」
これ、一瞬白熱球に見えるのですが、実はオリジナルランプだそうで、シンプル(というより簡素)に見えて、タッチセンサー仕様。

電球が切れることは、ないの?
もしも、切れたら交換できるの?

と、いう庶民的な私の疑問はさておき、

お値段82,950えん。
とても、買える代物ではございませんでした・・・。

余談ですが、前回投稿したブログ、「成分分析表」をご紹介した回、昨年のインテリアコーディネーター資格試験解答速報に続く、歴代第3位のヒット数でした。
ヒット数の下がる土・日の投稿にも関わらず、このアクセス数は事実上の1位と言えると思います。
インテリアと関係の薄い回にアクセスが集中するのは、なんだか複雑です。

11月4日 最近、腹が立って仕方ないので・・・

2006-11-04 | ひとりごと
テレビをつける度に、「いじめによる自殺」という不愉快な報道を目にしてしまう。そして、そのわずか14歳で自ら命を絶たなければならなかった少女のことを思うと、周囲の大人たちは何をしていたのか。と腹が立って仕方ない。

私はその子のことは何も知らないし、その子が通う学校のことも、部活のことも何もしらないけれど、「『うざい』などの言葉が直接の自殺には結びつかない。」と平然と言ってのける校長の会見にますます怒りがこみ上げてしまった。

自殺に結びつく言葉なのかどうかって、他人が判断することなのだろうか。
全く意味がわからない。

どうやら、最終的に学校側は自殺の原因がいじめによるものだと、認めざるを得なくなったようだが、今、子どもを持つお父さん、お母さんたちは、どうか学校に頼らないで欲しいと思う。

私はまだ、偉そうなことが言える立場ではないし、子どもも産んだこともないし、親の気持ちはわからないけれど、子ども側の気持ちならわかるので、この場を借りて言いたい。

子どもを救うことができるのは親しかいない。ということを。

普段、生活している中で、「プロ意識」のない人間と関わることはないだろうか。買い物に出掛けた先の店員さん、通勤で利用する電車の駅員さん・・・。だから教師だって一緒だと思う。「教育のプロ」だから安心だと思うのは大きな間違いだと思う。

もちろん、中にはすごく素敵な先生がたくさん居るし、私もそんな良い先生方に恵まれてこそ現在があるのだと思うが、そうじゃない先生もたくさん見てきた。

例えば、中学時代がそうだ。
時々、ちらほらと登場させている中学時代の話。私がこれまでの人生の中で最も辛くて二度と戻りたくない2年間。そして、唯一、自殺を考えた瞬間があるのが中学時代である。

私は、中学時代、バスケットボール部に所属していた。小学生の頃から、中学生になったらバスケ部に入るんだ。って決めていた。私の入学した中学はマンモス校と言われる1学年10クラスの学校。
バスケ部には、30人を超える同級生が入部した。

体育会系に所属すれば、当たり前の上下関係。入部してからの約1年、私たちはボールにほとんど触らせてもらうことができず、声出しだけの毎日を過ごした。
2年目を迎えようとしたある日、あと半年で自分たちの時代、自分たちの天下がやってくるハズのある日、隣の中学校から、怖いと有名な教師がやって来た。

その日から私たちの生活は一変することになる。

言葉の暴力も今なら間違いなく体罰として問題になるようなことも全て受けてきた。もちろん、私だけじゃない。同級生全てと、後輩たちもそうだ。

ある時は、全員並ばされて、端から順にビンタを受けた。
ある時は、バットを持って現れた。
ある時は、グラウンドを100周走らされ、そしてある時は、練習に参加することが許されず、来る日も来る日もコートの端に立たされた。

倒れるチームメイトもたくさん居たし、過呼吸の手当てだってすっかり身についてしまった。走りすぎによって、疲労骨折になる子もいたし、当の私も少々の理由では休むことができなかった為に両足のじん帯が伸びたまま、現在に至っている。

それが、わずか14歳や15歳の子どもにとってどれ程の恐怖であり、苦痛であるか想像できるだろうか。

中には、そんな仕打ちを親に相談するチームメイトが居た。もちろん、親は文句を言いに学校に来る。そうすると、親に相談したその子は、もっとヒドイ目に遭うのである。
もちろん、その後、親が来ることは無い。なぜならば、その恐怖を受けた生徒は、その後二度と親に相談することができなくなるからだ。

ある生徒は、担任に苦痛を訴えた。
もちろん、前述と同じ目に遭ったことは言うまでもない。

中学生の私たちはそんなことを経験し、あることを学んだ。

「教師は信用できない」

時々、私たちの様子を確かめに来る先生がいた。私たちに「○○先生、恐くない?」と聞きにくる先生も居た。

私たちは、決まってこう答えた。「そんなことないです。とっても良い先生です。」と。
そうして、たずねてくれた先生がその場を去ると私たちは、安心したように「本当のことなんて言えるか。誘導尋問になんて乗るか。」とお互いの意思を確認したものである。

子どもなりに、心配して聞いてくれているということは、良くわかっていた。でもその先生が本当の意味で自分たちを守ってくれない。守れない。ということも知っていたのである。

ある時は、以前は別の先生がバスケ部の顧問をしていたということを知り、「なんとかもう一度顧問をしてはくれないか」と部員全員で頼みに行ったことがある。
当時の私たちの顧問は女性で、しかも、まだ若かった。
私たちがその時頼みに行った教師は、男性で、明らかにその顧問よりも立場が上だった。だから私たちは「助け」を求めに行ったのだった。

事情もあるのだろうが、とにかく断られた。
そうして私たちは、また一つ頼るものを失わなければならなかった。

私がなんとか死なずに、いま、こうして生きているのは、自殺しか残されていなかった少女よりもちょっとばかり神経が図太かったことと、負けん気が強かったことと、相手が大人だったということだろう。私にはたくさんの仲間が居たから。大人よりも信頼できる友達が居たからだと思う。

だから、同級生(=自分と同じ子ども)から、いじめを受けた場合、心の拠り所がなくなってしまうのだと思う。

そういえば、中学時代、こんなこともあった。

同級生の男の子(仮にA君とする)に、ちょっと変わった雰囲気の子が居た。大人しくて、運動が苦手でクラスでも目立たないタイプだったが、落語好きで、たくさんの題目を暗記していた。

A君は、同級生の男の子たちの前で落語を披露し、笑いをとっていた。

そんな様子を私はそれほど気にかけることもなくやり過ごしていた。でも、なんだかおかしいことに気付き始めた。その内、女の子の間で、話題になり始めた。

「あれってもしかして無理矢理やらされてるんじゃない?!」って。

それは、どんどんエスカレートして、ついにそのA君は、職員室に逃げ込んだらしい。

実はこの話、ここからが問題である。
逃げ込んだA君に対し、先生たちは何もしなかったらしい。もちろん、そこまで追い詰めたたくさんの、クラスでも中心的な存在で、ちょっとばかし男前で、先生からも女の子からもモテるタイプの男の子たちが、咎められることはなかった。

そんなことを知ったある日、私は担任に言った。
「先生、あれってイジメって言うんじゃないの?」(生徒としてあるまじき、タメ口・・・お許し下さい。悪魔で事実を正確にお届けしたくて 笑)と。

その時、苦笑いを浮かべるだけで、何も答えることのできなかった担任の姿は、今でもハッキリと覚えている。

それから、そういったことが女の子たちの間で、問題になり、冷ややかな態度を取り始めたことと、一人の信頼すべく強い男の先生の力によって、(かどうか記憶は定かではないが・・・)大事には至らず、その後A君が職員室に逃げ込まなければならない事態はなかったように思う。

つまり、何が言いたいかというと、中学生はまだまだ子どもなのである。だから基本的に大人が恐いし、頼りにもしている。だけれど、頼りにならないことも理解してしまえる年頃なのだ。

だから、もし、自分の子どもに異変を感じたら、徹底的に守ってあげてほしい。学校や教師に頼りきっている場合じゃない。その子が安心して通うことができる状態になるまで、親がとことん介入していくべきだと思う。(中途半端ならやらない方がマシなので、お間違えなく。)

もしもクラブでいじめられているのなら、辞めさせることだって1つの手だと思う。そうして辞めることは、何もその子のせいじゃない。それによって「物事を最後までやり遂げることのできない人間になる」なんてことは絶対ない。
そのことは、私が実際に経験しているので自信を持って言える。途中でそんな馬鹿げたクラブを辞めていったチームメイトも、最後まで所属し、引退の日を迎えた私も今となれば別に何も変わらないから。

生きてさえいれば、これから楽しいこともたくさんあるかも知れないのに、辛いことしか知らず、一番辛い状況のままに、自分の手で自分の命を奪わなければならないなんて、あまりにもかわいそうなことだと思う。

だから、全国のお父さん、お母さん、自分の大切な子は自分でしっかり守りましょう。

11月2日 チーム・マイナス6%

2006-11-02 | インテリア/建築
ハチセはチーム・マイナス6%に参加しました。

ところで、チーム・マイナス6%ってどういった活動なのでしょうか。
サイト上の説明によると下記の内容が掲載されていました。

深刻な問題となっている地球温暖化。この解決のために世界が協力して作った京都議定書が平成17年2月16日に発効しました。世界に約束した日本の目標は、温室効果ガス排出量6%の削減。これを実現するための国民的プロジェクト、それがチーム・マイナス6%です。

要するに、今まで何の意識もなく浪費してきた限りある資源に対して、みんなで意識して使いましょう。一人ひとりのほんの些細な節約が、地球の明るい未来を形成する・・・。といったところでしょうか。

そんなわけで、私たちも地球で暮らす企業の1つとして、未来の地球を守るために、小さな努力とほんの小さな心がけを持って、日々を過ごします。

さて、今後企業が存続していくためには、こういった地球規模の問題解決に積極的に参加していくことももはや当たり前ですが、私たちと最も一番近いところに存在する住宅設備という分野では、従来よりも少ない水で洗浄する便器が登場し、話題になっています。

INAX eco6(エコシックス)
旧来型便器での大洗浄13リットル必要だった水を大洗浄6リットル。小洗浄5リットルの超節水に成功した商品。しかもお値段据え置き。

発売当初、少々控えめだったPR活動も、周囲の反響の高さとともにINAXのメーカーを象徴するWORDになろうとしています。

詳しくはこちら→http://www.inax.co.jp/eco/digest/prod/lavatory.html

過去のブログ記事はこちら→
2月14日 eco6(エコシックス)デビュー

ところで、今日なぜまたeco6なのかというと・・・
今朝TOTOから届いたメールマガジンで、こんな商品を見つけたからでした。
1.<新商品>少ない水で流せる便器登場!
ネオレストに続き、少ない水(6L)で流せる便器ピュアレストEX・ピュアレス
トQR、Zシリーズが登場です。従来の節水便器に比べ、約60%の節水を実現。
環境にやさしく、しかも経済的な便器です。
▼ピュアレストEX・QR、Zシリーズの情報はコチラから▼
http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00001/index.htm

特に、エコについて知りたい方はこちらをどうぞ。(こちらの方が私はわかりやすかったです。)
http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00016/03.htm
INAXに約半年遅れてついに、TOTOも節水型便器を登場させました。もはやこれからは6リットルが当たり前の時代なのでしょう。

11月1日 京都ブランド

2006-11-01 | インテリア/建築
今年度より始まった、ハチセが主催する検定試験、「京町家検定」。

みなさんも、チャレンジして頂けましたでしょうか。

ハチセ初の試みで、検定の企画担当者は、休みを削って試験問題を調整したり、遅くまで残って企画したりと大変苦労していました。昨日に上級試験の最終日を終え、ほっとしたことと思います。
全国からたくさんの方々に挑戦していただき、誠にありがとうございました。
来年も開催する予定ですので、今年受験できなかった方は、ぜひ試してみてくださいね。

そんな私はというと、10月は前半をとても忙しくしており、なかなかチャレンジすることができず、締め切り間近となった27日、やっと受験することができました。

結果は、不合格。25点でした。
仕事の合間をみて受験したので、途中で電話がかかってきたり、来客があったりと、そんなことも理由にして、再チャレンジ。

結果は、21点・・・。

社員として、これはあまりに恥ずかしいので、それまで飾られていただけの参考テキスト「京町家再生」を初めて端から端まで読みました。
時間にして15分程度。こんなことなら、早く読んでおけば良かったなぁ。と思いました。読んでみると意外におもしろく、「町家」が単なる住宅としての建築物ではなく、そこに関わる人や文化が見えてきて、これまで興味を持たなかったことが、いかにもったいないことだったのか。考えさせられました。

そうして、再チャレンジ。
31点。

参考テキストとして販売しておりますが、上級試験ともなると、それだけでは足りないようです。ネット検索や会社にある書籍を読みあさり、4度目のチャレンジで42点。
35点の合格ラインをどうにか上回ることができました。

その後、他のみんなも次々にチャレンジしていたようですが、やはり1度目は不合格だったようです。みんな慌てて勉強を始めていたのが面白い光景でした。

世間は、公立高校の単位取得不足などが話題になっておりますが、「知っている」にこしたことないですよね。私はいわゆる受験勉強を経験していないので大きなことは言えませんが、「無駄なこと」なんて一つもないと思います。救済措置が発表され、なんだかまともに卒業単位分履修していたことが「損」かのようにも受け取られてしまいますが、きっといつか、長い目で見れば、プラスに働くハズです。
高校生活が大学へ進学するための通過点になってしまっているようで、そんな報道を見て悲しくなってしまいます。

さて、すっかり話がわき道にそれてしまいましたが、10月30日、京都新聞の朝刊にこんな折込みがありました。

京都ブランド
京都広告協会創立50周年記念特集

毎朝、5分を争っている私は、ゆっくり朝刊を眺めることなどほとんどありませんが、さすがにこれには食いつきました。
全16ページ。
中を開くと、格子、犬矢来、瓦、坪庭、正月の花飾りなどなど・・・。とてもキレイな写真とともにその説明がありました。
どれもとても興味深いお話しなのですが、その中で「格子」について以下に引用します。


格子
格子は京町家の象徴といわれているが、滋賀や奈良などの古い町に行けばよく見かける光景である。しかし、「京の千本格子」は京町家の代名詞になってしまった感がある。ちなみに、千本格子とは、格子の意匠の一つで、京町家の格子はその職業(元の)によって意匠が異なる。酒屋なら重い樽がぶつかってもいいように「酒屋格子」で、炭屋であれば炭の粉が道に舞い散らないように僅かな隙間を残した「目板格子」。格子の上部を切り欠いて明かり取りを取っているのは、糸を見分けるため光が必要な糸屋の「糸屋格子」。上三本が切ってあれば糸屋で、二本なら呉服屋である。平格子は商いをしない家「仕舞屋(しもたや)」の格子で、その名も「仕舞屋格子」。千本格子は格子の中でも最も華奢な意匠で、お茶屋や料亭に多い。(以下略。)

ご存知でした?
格子一つをとっても、単なる意匠として、デザインとしてだけではなく、ちゃんと役目が与えられているのです。格子を見れば商売がわかる。特に三本なら「糸屋」、二本なら「呉服屋」だなんて、おしゃれな発想だなぁ。と。

まだまだ奥の深い意味を持つ、町家。
リ・ストック京町家とともに、私自身も成長していきたいと思います。

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