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インテリアコーディネーターのブログ。
住まいのこと。インテリアのこと。仕事のこと。子どものこと。。。

2月28日 ショールームへ行く

2007-02-28 | イベントレポート
久しぶりにショールームへ行って来ました。
「忙しい」ことを理由にしてしまえば、簡単に行く機会を失ってしまうことを改めて感じました。「時間があれば・・・」ではなく、時間をつくらなければダメですね。

そうして23日(金)に訪れたのが、京都市伏見区にあるトステムの京都ショールームです。
恥ずかしいことに、初めての訪問でした。南港のショールームへは、何度も訪れていたのですが、なぜか、訪問の機会に恵まれずに今日に至りました。
今回、リニューアルオープンということもあり、ご案内を頂いたのですが、あまり、時間がなかったので、昼休みついでにサクっと訪れました。

訪問の目的は、リニューアルされたシステムキッチン「クレディア」です。
リンクを貼っているクレディアのサイトをご確認頂ければわかるように、キッチンがますますインテリアとしての存在感を発揮する、デザインにこだわった商品です。
しかし、私が注目したのは、デザインではなく、業界初のスライドキャビネット「こもらん蔵」です。


これは、天然の次世代建材をキャビネットの背板と底板に利用することによって、その建材の調湿機能により、ニオイとカビの発生を抑えたものです。

本当は、その消臭性を体感したくて訪問したのですが、たくさんの来場者に紛れ、結局体感できないまま帰ってきました。(体感できるものがあったのかどうかも定かではありませんが。)
お風呂の場合、体験入浴などで、その性能を実感することができますが、キッチンは実際にそこで料理をしてみたり、洗い物をしてみたり・・・ということが難しいため、どうしても、データや説明に頼らなければなりません。
実感が持てない提案は、どうしても説得力に欠けてしまいます。何か打開法を考えなければ・・・。

それから、昨日27日(火)は、京都市南区にある松下電工の京都ショールームへ行って来ました。こちらは、クボタ松下電工外装が主催する外装コーディネートのセミナーを受けることが目的でした。
こちらもまた、初めての訪問。
なぜ、今まで訪れなかったのだろうか。と改めて考えてみましたが、特に理由があるわけではなく、必要に迫られなかったということでしょう。(特にご案内頂いたこともありませんし・・・)

3時間のセミナーを終えて、せっかくなので、ショールームの中を見学させて頂きました。

目的はなんといっても全自動おそうじトイレ「アラウーノ」です。
カタログや、サイト、それから販売店さんの説明、2月10日付の日本物流新聞に掲載されていた商品企画グループ主任の記事を拝見して、すっかり惚れ込んでしまった商品。

しかし、自分の目で見たわけではなかったので、気になる点もありました。
例えば、汚れを落ちやすくするため、「陶器ではなく、樹脂製とした」。という点です。
洗面化粧台の洗面ボウルに樹脂を採用されている商品を仕様に取り入れた時に感じたことなのですが、なんだかパッとしないというか、高級感を損なってしまうような印象を受けました。

この点については、実際に展示されているものを見、あちこちを触れてみて確認したところ、個人的には合格ラインだと思います。
しかし、実際に目にしたことで気になったのが、表面の汚れです。
プラスチック製のものをご利用の際に、なんだか薄黒い汚れが付着することを気にされた経験はありませんか?クリアファイルやアルバムなんかだと実感が沸くかも知れません。
しばらく、触らないと埃を吸い寄せてしまったことありませんか?
私は、これに似た現象をショールームに展示されている便器に見てしまいました。
単純にたまたま汚れが付着してしまっていたのか?そのあたりは、まだわかりませんが、唯一「?(クエスチョンマーク)」が脳裏によぎった点でした。

このアラウーノ。実際にショールームのトイレで体験することができます。
私は、その洗浄の様子を3回も確認し、ついでにデジカメのムービーで撮影しちゃいました。(念のため、申し上げますが、ちょうどその時、誰も居らず、誰も入ってくる気配がありませんでしたので、他の方にご迷惑はお掛けしていません。撮影される際は、ご注意を。笑)

想像以上に泡立ちが良く、泡立った水の溜まっている便器は不思議な感じがしました。
それから、サイト上では特に気に留まらなかったのですが、トップカバー部分のみ5色のカラーバリエーションがあります。

システムバスルーム「i-U(イーユ)」に続き、デザインを担当された深沢直人さんらしいカラーバリエーションで、とてもステキでした。
木質系の色彩を利用されている点も、とても新鮮です。

女子トイレにはパステルピンクが、男子トイレにはペールナチュラル(木目)が設置されていましたので、営業さんにお願いして、男子トイレにも入らせて頂きました。
色だけではなく、質感からも木質を感じることができます。

空間のイメージにもよりますが、ダークセピアやペールナチュラルといった他社にないカラーバリエーションは、とても魅力的です。
今、トイレのリフォームをお考えの方には、ぜひ、検討商品の一つに加えて頂きたいですね。
    
左からホワイト・ホワイトグレー・パステルピンク・ペールナチュラル(木目)・ダークセピア(木目)

2月20日 あなたにとってのリュクスとは?

2007-02-20 | インテリア/建築
前回のブログでは、いろいろなWORDが持つ意味を書き並べてみました。
その中に「リュクス」という言葉がありました。
これは別の角度から見ると、ある人にとって価値のある品でも、別の人にとっては、必要のないものになる場合もあります。
ヴィンテージのデニムは、その良い例なのではないでしょうか。

そこで、つい先日手に入れた私の「リュクスな一品」をご紹介したいと思います。

大津市(滋賀県)にある端材工房で購入した木のさいころです。

ひとつひとつ手作りでつくられた木のさいころは、80種の木材でつくられ、欅の枠に納められています。木によって色味や重さ、キメ、香りなど個性が違うため、様々な角度から楽しむことができます。
私は、これを部屋のインテリアにしようと購入しました。
パッケージされた袋を開けると、木の香りがふんわりと広がり、触れると優しい肌触り・・・それぞれの色味は私の目を十分に楽しませてくれます。
まさに、五感を癒してくれる一品。
これまで見たことも触れたこともなかった樹種や、自然の色の美しさは、ぼんやり眺めていると、あっと言う間にたくさんの時間が流れてしまう程。

ところが、義妹にとっては、これが全く意味不明なようで、私がこれを手にしてニヤニヤしている横で、とても不思議そうな顔をしていました。


さて、あなたにとってのリュクスな一品は?

2月17日 カタカナとタタカウ

2007-02-17 | 豆知識


フィジーの温かなホスピタリティーに
洗練が加わり、断然注目はこの3件!

進化を続けるリゾートはコンテンポラリーな風情
フィジー本島のビチレブ島と橋でつながるデナラウ島は、豪華ホテルや名門ゴルフコースなどが名を連ねるリゾートエリア。そのなかでも最新リゾートとして話題を呼んでいるが、フィジー・ビーチ・リゾート&スパ・マネージド・バイ・ヒルトンだ。
 “手軽なラグジュアリー”をコンセプトに掲げたリゾートは、1.5キロにわたるプライベートビーチに沿って広がる。モノトーンのシックな色調でまとめられたコンテンポラリーなデザインにひとふり加えた地中海風のスパイスが利いて華やか。(以下略。)


上記は、私が今、コーディネートの参考にしている雑誌のある一部です。
どう感じられました?

私は、数行で頭の中が混乱を始め、それから思考回路がこんがらがり、頭の中でそそくさと動いているちっちゃな私が、一生懸命拾い集めようとしていた言葉の積み木を「うわぁ~」って放り投げる様子が目に浮かびました。

まず、見出し部分。
合計33文字で構成されたタイトルの内、11文字、
小見出しでは、22文字中12文字、
本文に至っては、226文字(句読点含む)中117文字にカタカナが用いられています。
私はファッション誌であれば、毎月最低1冊は購入します。インテリアに関係する雑誌は、思いついた時や、必要に応じて購入。それらを合計すると、最低でも年間24冊には触れていることと思います。
ほとんどの場合、「読む」というよりは「見る」というスタイルで、掲載されている写真や、ページ構成を見る程度でしかありません。

ところが先日、無意識の内に、掲載されている文章に目を通しました。
そして、前述のように、パニックに陥ったというわけです。

近頃では、すっかり「セレブ」という言葉も定着しましたが、これも本来この言葉が持つ意味とは異なった(間違った)意味で使われ、世間に周知されました。
このように、最近良く目にするけど、なんだか良くわからない言葉が溢れているような気がします。今日は、それらの言葉たちを思いつく限り、集めてみました。

ラグジュアリー
[形動]ぜいたくなさま。豪華なさま。「―なファッション」

リュクス
「贅沢」を意味するフランス語。女性誌の特集の見出しなどに盛んに用いられているが、その意味合いは「自分にとっての贅沢」「安らぎのある贅沢」。物質的な贅沢さというよりは、心の余裕を感じさせる豊さということである。高い価格がついているとか、ブランド物であるということに関係なく、自分自身が本当に気にいったデザインや、納得のいく作り方で仕上げたものを手にすることこそが、真の贅沢であるという考え方。ブランドもののバッグよりも、ノーブランドでも卓越した職人による一点もののバッグに価値を見出して愛好したり、自分だけの誂え品を長く使うといった精神をさす。

コンテンポラリー
[形動]
当世風であるさま。今風。「―な生き方」

ミニマム
最小。最小限。最低限度。「作業に必要な―の日数」 マキシマム。

ホスピタリティー
心のこもったもてなし。手厚いもてなし。歓待。また、歓待の精神。

アンニュイ(仏)
[名・形動]
ものうい感じであること。また、そのさま。倦怠(けんたい)。「―な午後」

ウェルネス
健康。積極的に心身の健康維持・増進を図ろうとする生活態度・行動。

ランドマーク
1 地上の目印。
2 その土地の目印や象徴になるような建造物。

デスティネーション(Destination)
(旅行などの)目的地, 行き先, (荷物・手紙などの)送付先, 到着地

ニューカマー
新しく来た人。新参者。特に、大都市近郊の新規入居者

マテリアル
1材料。原料。
2 生地。素材。

ディテール
《「デテール」とも》全体の中の細かい部分。細部。また、建築物などの詳細図。「―に至るまで精巧に作られた品」

ヴィラ
郊外や田舎の屋敷。別荘。

ローカル
1その地方に限定される特有なこと。また、そのさま。風俗・自然・情緒などにいう。「番組に―な(の)色彩を盛る」
2他の語と複合して用い、地方の、地方特有の、また、局地的・局所的な、の意を表す。「―鉄道」「―新聞」

モダン
[名・形動]
《「モダーン」とも》現代的であること。今風でしゃれていること。また、そのさま。「―な建物」「―な人」

クラシック
[形動]
1古典的。古典主義的。模範的。「―な作風」
2古風なさま。古雅なさま。クラシカル。「―な髪型」「―な雰囲気」

スタイリッシュ
[形動]
流行にあっているさま。当世風。いき。「―な着こなし」

シンプル
[形動]
単純なさま。また、飾りけやむだなところがなく、簡素なさま。「―な柄」「―な生活」

ナチュラル
[名・形動]
自然であること。天然であること。飾り気や誇張のないこと。また、そのさま。「―な素材」「―な生き方」「―メーク」

エレガント
[形動]
落ち着いて気品のあるさま。優美なさま。「―な身のこなし」

シック
[形]
<服装などが>しゃれた、いき[スマート、シック]な
[名]
いき、上品、優雅・独特のスタイル:当世風

アールデコ
《装飾美術の意》
1910年代から30年代にフランスを中心に流行した美術工芸の様式。単純・直線的なデザインが特徴。

アールヌーボー
《新芸術の意》
19世紀末から20世紀初めにフランスを中心に欧州で流行した芸術様式。植物模様や流れるような曲線が特徴。

プレーリー
北アメリカ大陸のミシシッピ川流域を中心として、カナダ南部から米国テキサス州に至る大草原。

スパ
英語で「SPA」、直訳すると鉱泉、温泉、湯治場などのこと。日本では、ジャグジーや温水プール、サウナ、各種の浴槽などを備え、水着で入浴する大型の温泉施設をスパと呼ぶことが多い。アメリカでは「ヘルススパ」ともいい、スポーツ、エステ、リラクゼーション、健康増進などの施設や食事療法によるダイエット・プログラムが整備された総合的なフィットネスリゾートを指す。必ずしも天然の温泉が併設されているとは限らない。

ニューリッチ
ニューリッチとは、社会構造の変化などにより新しく誕生した富裕層のこと。
様々な定義があるが、巨大な資産を持つ大富裕層ではなく、例えば年収が1,000万円を超える層などを指すことが多い。
投資意欲が高く、教養や趣味などモノ以外への支出比率が高いとされるニューリッチとされる人々の行動が、昨今の経済全体を見る上で、重要視されている。


その他、プレゼンテーションの見出しに利用できそうな日本語の言葉たち


至高
[名・形動]この上なく高く、すぐれていること。また、そのさま。最高。「―な(の)精神」「―至善」

至福
この上もない幸せ。「―の時」

孤高
[名・形動]
俗世間から離れて、ひとり自分の志を守ること。また、そのさま。「―を持(じ)する」「―な(の)人」

贅を尽くす
物事をできるかぎりぜいたくにする。ぜいたくを極める。「―・した衣装」

薫風(くんぷう)
初夏、新緑の間を吹いてくる快い風

屈指
《指を折って数える意から》多くの中で、特に数え上げるに値するほどすぐれていること。指折り。「国内―の強豪チーム」

悠久(ゆうきゅう)
[名・形動]
果てしなく長く続くこと。長く久しいこと。また、そのさま。「―の歴史」「―な(の)大自然」

絶世
世に並ぶものがないほどすぐれていること。「―の美女」

豊饒(ほうじょう)
[名・形動]
土地が肥沃(ひよく)で作物がよく実ること。また、そのさま。ほうにょう。「―な(の)大地」

謳歌
恵まれた幸せを、みんなで大いに楽しみ喜び合うこと

黄昏(たそがれ)
日の暮れかかること。夕暮れ。たそがれ

2月14日 嬉しいお客さま

2007-02-14 | インテリア/建築
昨日、2004年の8月にお引渡しを終えたお客様が会社へ遊びに来てくださいました。
季節のご挨拶やメールではやりとりさせて頂いてはいたものの、お会いするのは本当に久しぶりでした。よくよく思い出してみましたら、お引渡し後、カーテンの設置などが終わってしばらくしたころに、お邪魔して以来ですので2年以上経過しているということでしょうか。

あまりに嬉しくて、ついつい話し込んでしまい、お持ち帰り頂こうと思っていたトイレ型のオルゴールも、渡しそびれてしまいました。

この仕事をしていて(役得だなぁ。)と感じることは、お客様と比較的長い時間を共有できること。一緒に悩みながら、一つの住宅を作り上げることができる幸せは何ものにも変えられません。
しかし、お引渡しを終えた後は、一方的なご挨拶状で、私の近況をご報告させて頂く程度のお付き合いとなってしまいます。また、あまりあっては困ることですが、ご自宅に不具合が見つかった場合(要するにクレームですね)にお問い合わせ頂いた時くらいしか、会話を交わすこともできません。

ですから、わざわざ顔を見に来てくださることは、そんなに簡単なことではなくて、そしてお客様にもいろいろ気を使わせてしまいました。

とにかく、昨日の出来事は、私の仕事の歴史の中でも一際キラキラ光るエピソードで、昨日の朝からずっと、かなりご機嫌さんな今日この頃です。
このことだけで、当分の間は、元気に頑張れるような気がします。

お忙しい中、わざわざお越し頂き、本当にありがとうございました。
何かございましたら、いえ、何もなくても、またいつでもおいでくださいね。

ところで、昨日お客様とお話させて頂いたときに、とても興味深いお話を聞くことができましたので、少し紹介したいと思います。

それは、震災などの災害救援ボランティアをされている方の講演会に訪れられた時のお話でした。

ボランティアの方々が、被災地を訪れて、最初にされることが「空間づくり」、次にされることが、「アロマテラピスト」の派遣だそうです。

私には、これがとても意外に感じましたが、人にとって物資の確保以前に心のケアが必要だということでしょうか。
そういった意味からも、「住まう空間」「暮らす空間」「生活を営む空間」をつくることを生業としている一人として、人の「生」に対し、心理面からも重要な要素を担っているということを改めて認識しました。

また、仕事に対して心が引き締まるとともに、そのことをしっかりと自覚した取り組みをしていきたいと思っています。

2月10日 クローゼットにかばんが増える理由

2007-02-10 | ひとりごと
昨日、会社の後輩と食事をしていたときのこと。
話は環境問題に発展しました。(ちょっと真面目でしょ? 笑)

「だからカバンなんですよ!!!」
(あ~。なるほど。)

ここまでのくだりでは、何のことだかサッパリ話しの筋が見えてこないでしょう?
ところが、私は「だから、カバン」というところに、出川哲郎もびっくりなリアクションとともに、深く感心しました。

このブログでも、「○○の展示会へ行って来ました。」「○○の新商品発表会へ行って来ました。」といった内容の記事を掲載していますが、私たちは、何か新しいものが出れば、その実物を見ようとあちこちの会場へ出かけています。そして、行った先々のメーカーでは、ほとんどの場合、粗品が用意されています。
2006年度は、ほとんどの会場で「カバン」を頂きました。

正直なところ、「そんなカバンばかりいらないわ。」と思っておりました。

ところが、冒頭に触れた「環境問題」と照らし合わせて考えてみてください。
何気に頂いていた、カバンが意味するもの。贈り主の気持ちは、「エコバック」だったのです。

さて、私が物心ついた頃には、すっかり当たり前に存在していたレジ袋。
この原油を原料としたポリエチレン製レジ袋は、1970年代に登場しました。
軽くて丈夫なことから、買物かごなどに取って代わる存在となり、現在では、スーパーに買物に出かければ、「もらって当然」のアイテムになっています。

このレジ袋に利用されている原油は、1枚あたり約18.3ミリリットル(原料としての使用分+製造工程での消費分 / スーパーの大型レジ袋換算)。
試験管 約1本分と表現した方がわかりやすいでしょうか。

全国の年間使用枚数は、300億枚。これは、一人当たり300枚近くを使用していることになります。油量に換算すると55万8,000キロリットルに相当。

55万8,000キロリットル?!

もはや、それをわかりやすい容器で例える術を思いつきませんが、とにかく膨大な量だということはわかります。

私たちは、目先の便利さや手軽さに甘え、資源の限界から目を背けて、経済成長を遂げましたが、ついに立ち止まらなければならない時期にさしかかっているのかもしれません。

しかし、レジ袋の有料化を法的に義務付けることは、憲法上認められている「営業の自由」の侵害にあたる恐れもあり、困難なようです。
そこで、環境省、経済産業省では、業界団体ごとに自主協定を結ぶ方式を想定していますが、販売店による差が出てしまう。有料化されると、レジ袋は「商品そのもの」となり、リサイクル対象から外れてしまう。など、様々な問題もあります。

自己利益を追求する限り、環境を守ることは困難です。販売店主導の働きかけが、現在の日本の社会で、実現不可能であるならば、むしろ消費者側からの働きかけが、未来の日本、強いては地球にとって必要なことなのかもしれませんね。

2月9日 くるりんポイで清潔浴室

2007-02-09 | インテリア/建築
2007年、INAXトステムの共同開発により、日本初(2007年1月現在、浴室排水トラップにおいて)のお手入れ簡単、汚れない機能が付いた「くるりんポイ排水口」が発表されました。

さて、この「くるりんポイ排水口」・・・。
一体どのような仕組みになっているのでしょうか。その特徴を詳しく見ていきましょう。

これは、浴槽の残り湯を利用して、洗い場にある排水トラップの内に渦流を起こし、そのうずの力によって、排水口のお手入れの煩わしさを軽減する画期的な機能です。

特徴は、次の通り。
①ヘアキャッチャーにたまった毛髪やゴミを“ポイ”と簡単に捨てられる。

ヘアキャッチャーに汚れた毛髪やゴミが絡みついてしまい、捨てるのが大変でした。
排水口の置き蓋を開ける瞬間って、ドキドキしますよね?
入浴後に、掃除して、なんだかまた汚れてしまった気分になり、洗面で手をゴシゴシ洗わなくても大丈夫。

浴槽の残り湯を利用して排水トラップ内にうず流を発生させるため、毛髪やゴミがくるくる回ってまとまりますので、“ポイ”と簡単に捨てることができます。

ちなみに、従来品だとこんな感じ。

②排水口の汚れをすすぎ流し、ヌメリの発生を低減
これまで、排水口のお手入れが煩わしかった原因は、毛髪やゴミがヘアキャッチャーに絡み付いて水の流れが悪くなり、そこに汚れた水(皮脂などを含む)が滞留するため、ヌメリを増殖させていました。

それに対し、「くるりんポイ排水口」は、渦の力で毛髪やゴミをまとめ、それにつく汚れをすすぎ流すので汚れが付きにくくなり、ヌメリの発生を抑えます。

これはすでに、特許取得済みの技術で、その新技術の詳細についても公表されています。
【新技術】 特許第3886055号

①うずを発生させる技術
うずを発生させる1次室と、封水(異臭止めの水)を確保する2次室に分け、うず流を発生させる1次室では、まず浴槽排水の流入口を円周上の接線に配置することで、浴槽排水のエネルギーを効率よく回転運動に変え、さらに流入口を縦長に絞ることで、うず流を発生させます。

②髪やゴミをまとめる技術
ヘアキャッチャーをカゴ状にすることで毛髪やゴミをまとめます。さらにヘアキャッチャーの網の断面を三角形状にすることで、うず流をヘアキャッチャー内に誘導し、汚れをすすぎ流します。

カゴ状のヘアキャッチャー

排水口の断面とうずの動きのイメージ図

ヘアキャッチャーの網形状

③ゴボゴボ音を低減する技術
従来の排水トラップでは、排水の勢いで排水管が負圧になり、ゴボゴボという異音がでることがありました。しかし、この排水口では、エアー給気システムによって、負圧時に効率良く空気を取り込むことで、異音を最小限に抑えます。


ところで、この商品の開発の背景には、1000名の男女によるインターネット調査がありました。
「浴室で汚れやすく、掃除に手間がかかる部位は?」
と、いう質問に対する結果を表したのが、次のグラフです。

排水口に対する不満が、2位以下を大きく引き離していることがわかります。
具体的には、「髪の毛がすぐ溜まる。へばりついて捨てにくい」「排水口がすぐ汚れる」「ヌメヌメして気持ち悪い」といった不満だったそうです。

このように、実際に生活している人たちの不満を解消する商品が研究され、発表される様子は、それを提案する立場の私たちとしては、嬉しい話題です。
数年前までは、まだまだ開発者に、利用者の気持ちが伝わっていない商品も見受けられましたが、最近のメーカーはどちらも、実に早いスピードで、商品の改善と性能アップに力を入れられています。

この排水口は、2007年4月2日より、戸建住宅用システムバスルーム「プレシオ」と「ルキナ」の一部において、標準設定されます。(もちろん、ハチセの新築住宅では標準仕様として導入します。)

ところで・・・、私は浴室で一番気になるところといえば、浴槽とカウンターの接している面の「スキマ」(→お掃除の方法がわからないのだけれど、目を細めると汚れが見えてしまう)なのですが、上のグラフには上位に入っていないようですね。
それも、なんとかしてほしいなぁ。

開発のみなさん、よろしくご検討ください。

2月2日 リ・ストックレディース第4号 完成間近!

2007-02-02 | インテリア/建築
今朝は、仕様書作成当初より、完成の日を待ちわびていた伏見区の「リ・ストックLADIES」の現場に、行って来ました。目的は、その建物のインテリアイメージをプラスする、飾り付け(家具や小物の設置)を行うためです。
各現場により、様々な制限がありますので、同じ「LADIES」のシリーズといっても、それぞれに特色があります。(前回は、和のテイストでした→10月26日 リ・ストックレディース
今回の現場は、特に40歳代以上くらいの女性の暮らしを想像して計画した「クラッシック&モダン」な住宅です。
ポイントはインテリアの仕上げ方です。
モダンでシンプルな空間の中に、クラシカルな要素を織り交ぜ、相反するものの融合に挑戦しました。

この言葉・・・どこかで使ったかなぁ。
と思い、12月と11月の記事を確認しましたが、見当らず・・・。
実はここ1~2年、このイメージを表現するのにピッタリな現場はないか、ずっと探しておりました。多分あちこちで、お話ししたり、文書にしたりしているせいでしょう。自分自身の中では、そろそろみんな聞き飽きたのではないか?と不安になってしまうほど、常に頭の片隅には存在していたコンセプトを用いて計画した住宅です。
4年ほど前に一度だけ利用した後、ずっと会社の倉庫で眠っていたアンティーク家具を設置したことで、クラシカルな要素をより強く感じられるかも知れませんが、建物のベースとなる部分はモダンなテイストで仕上げました。
具体的には、シンプルですっきりした、床・壁・天井でモダンな空間を表現することに対して、キャメルの建具でクラシカルな要素をプラスしました。このイメージを実現するため、どうしても欠かすことのできなかったシャンデリアとステンドガラス入りの建具に、かなりのコストを費やしましたが、期待通り、いえ、期待以上に、この建物の象徴的なアイテムとしてその存在感を発揮してくれました。

そんな、私の大満足の住宅。
なるべく早く、私たちの手元から旅立ってほしいものです。
そして、この住宅に住まわれる方が豊かな生活を送られることを想像しては、とても幸せな気分に浸ってしまう・・・そんな今日この頃です。