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インテリアコーディネーターのブログ。
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11月30日 INAXシステムキッチン グランピアッセLUXE ユーザーレビュ

2010-11-30 | インテリア/建築
昨年我が家にやって来たシステムキッチンを紹介します。
1年間毎日使いましたので、「良いところ」「悪いところ」が見えて来ました。
このキッチンに決めた理由と、やっぱりこうしておけば良かったなぁ。なんてことも含めて紹介したいと思います。

我が家は、キッチンが主役級の扱いを受けています。
前々から、ここにはこれまでコツコツ貯めてきた貯金をはたいてもいいわぁ!・・・って言うくらいの意気込みを持っていました。
22歳~23歳くらいの頃は現実が見えていなかったので、ドイツの最高級ブランド「ポーゲンポールのキッチンが良いわぁ。」なんて夢見ていたこともあります。
(ポーゲンポールのキッチンは、アクタスでご覧頂けます。)
それから、やっぱりTOTOあたりが良いかなぁ?とか年齢とともに変化して・・・。
そうそう。プロに人気のTOYOキッチン♪ステンレス好きですから、もちろん憧れたこともあります。でも、細かいことなのですが、ショールームの姿はとっても格好良いのだけれど、実際の居宅に設置された時の配管カバーがどうしても気に入らない。
そして、あまりにも主張し過ぎ!その他の家具とのバランスが取りにくい。・・・っていうかそんなに立派な器が用意できない。
という理由で、却下。
で、現実的になった昨年32歳の私が選んだのが、P社のN.Fデザイン、アイランドタイプです。
デザインもとても気に入ったのですがお手入れのしやすさとか、「ふきん・まな板乾燥」なる、痒いところに手が届く機能に一目惚れ。
扉の色をダークブラウンにするのか?それともホワイトにするのか?散々迷っていよいよ決定しようかという時、ちょっと担当者とトラブりまして断念。

周りから「本当にそんなことでやめて後悔しないのか?」など、たくさん心配して頂きましたが、私にとってはそれが高価な買い物であればある程、もので買うのではなく、人で買いたいのです。

そして、INAXに戻って来た。というわけです。
まずは、キッチンのスタイルから。
アイランドに変わりはありませんので、「ゲートスタイル」タイプに即決。
使い勝手良さそうだし・・・。

こんな感じの仕様です。

背面部分にもたっぷり収納できるし、カウンターに座った時も足がおさまるスペースが確保できているのが嬉しい。
で、問題になったのは、シリーズです。
このスタイルは比較的手の届きやすい価格帯と機能性、デザイン性を網羅した「イスト」というシリーズでも実現可能です。
一方、私たちが高級グレードと意識する「グランピアッセ」シリーズにもあります。

これら2シリーズはそれぞれ個性があり、
例えば、「イスト」のシリーズは、アイランドにも対応できるサイドパネルが設定されていますが、「グランピアッセ」シリーズにはありません。サイドには造作で壁をつくる必要があります。その他は、扉のグレードや収納など細かい部分が違います。
例えば、調味料ボックス。

イストの場合、上の写真のようにその他の扉と素材の異なるものになります。

対して、グランピアッセ。その他の扉と同面材です。また、写真のようにグリルの高さだけでなく、キッチンの高さ分で収納を確保することもできます。

それから食洗機

これがイストの標準的な商品。

そしてこれが、グランピアッセなら対応可能な商品。

最後にゲートカウンター。
イストが樹脂シート貼りに対し、グランピアッセが天然木突板、塗装品。

これらが決め手となり、「グランピアッセ」シリーズに決めました。
アイランドには対応できていないので、泣く泣く造作壁を施工することに。
でも、この壁におたまやフライ返しなどを掛けて収納できるので、結果的には使い勝手の良いキッチンになりました。

それでは、各アイテムの使い心地を紹介したいと思います。

■ 扉

マニフィコJシリーズ ポーセリンホワイト
扉表面材:エナメルUV塗装
扉裏面色:表面同色(エナメル塗装)
小口仕上げ:表面一体

特にこだわったのは、「小口仕上げ:表面一体」という項目。
この部分が別素材で仕上げられている扉が多く、たとえば「上下2方向PETシート仕上げ」、「4方向アクリル樹脂」などがあります。
これらも決して悪い商品では無いのですが、この継ぎ目がどうしても気になってしまう。
そこで、表面一体のものに絞って選びました。
色は、このシリーズの中で気に入るものがなかったので、無難に白を選択。
汚れはサッと拭き取れるし、キレイな状態を保てます。

■ワークトップ

ニューストーン/ストーンホワイト/バリアコートワークトップ

これは、正直何でも良かった。って感じです。
本当はステンレスにしたかったのですが、ステンレスの対応がなく、しぶしぶ・・・。
ステンレスにこだわった理由は、熱いお鍋を何も気にせず、ワークトップに置きたいから。という、要するにズボラな性格を補うためのもの。
ところが使ってみると、いちいち鍋敷きを敷くことも、想像していた程面倒ではなく、全く気になりませんでした。バリアコートワークトップも優れもので、調理汚れが残ることなく、さっと拭くだけでキレイになります。

■水栓

タッチレス水栓 ナビッシュA5

その名の通り、センサーに手をかざすだけで使えるタッチレススイッチ式です。
手が汚れていても触れる必要が無いので、確かに便利です。
私は、例えば汚れたお鍋を水にしばらくつけて置きたい時など、水をしばらく出しっぱなしにしたい時に活用しています。手をかざせば止水できるから、コンロで調理をしながら、手を伸ばして止水しています。
不便なところは、センサーなので反応がうまくいかないと、止水したくても余分に流れてしまうことがあること、それからステンレスはとても美しくて格好が良いのですが、水アカ(水に含まれるシリカ)汚れがなかなか取れません。
その上・・・数ヶ月で一度つぶれました。

ある日、誰も居ないキッチンで突然流水し始めたのです!
最初は何かの怪奇現象か?!と恐くなったりもしましたが、どうやらセンサー異常。
その後吐水と止水を繰り返し、ピコピコピコピコ♪鳴っていました。
レバーを下ろしておけば、いらない吐水は防げるので、水の無駄使いを防ぐことはできましたが、(と、いうことは停電の時困る?!)とか、初歩的なことに今更気付きました。
別にセンサーでなくても良かったかな?と思っています。
まぁ、うちに遊びに来た人は、みんな驚いてくれますが(笑)。

■シンク

ラクシンク(エクセラガード仕様)
カタログを見る限り、どうやらイチ押しっぽい。
だから迷わずコレを選びました。これも、カウンターと同様、本当はステンレスが良かったのです。でも、カウンターが白なのに、シンクだけステンレスというのも何だかな~。ということでこちらを選択。
これは大正解でした!
ステンレスはすぐに水の跡がシミのようになりますよね?!使っている内にあまり気にならなくなるとは思いますが、普段、ステンレスシンクのキッチンを扱う時にはかなり神経質になっています。水を使ったらすぐに拭き取らないと、お引渡し時にすでにシミの付いたキッチンをお渡しするハメになってしまいますから。
ところが、このシンクは優れもので、全くシミが付きません。油汚れもサラっと拭けば落ちます。しかも、後から知ったことなのですが、熱々のフライパンをポイとシンクに放り込んでも大丈夫!

鋳物のフライパンは思いっきり熱した後、“ジュウッ”としています。
「ゲキ落ちくん」などのナイロンたわしや、クレンザーを使ってもOK。とてもお手入れのしやすいシンクです。

そしてピタットジョイント!
カタログには「シンクのつなぎ目をすっきりとさせて、いつも清潔。」とあります。
ふむふむ。と、若干誤解したまま選定。そう。ピタットジョイントはあくまでも「ピタット」「ジョイント」があるのです。だから、この隙間が汚れます。
お掃除も大変。なかなか取れません。
P社はカウンターと一体成形でこの隙間がありません。
INAXのカタログには何のPRもありませんが、もしや?「インテリアDシンク」を選択すれば、一体成形だったのでは?!ちゃんと調べるべきだったと後悔しています。

余談ですが、排水のアミかごを1つ追加で注文しました。
毎晩夕食後、全ての食器を洗い終わると排水のアミかごも同様に洗います。
そして新しいものと交換。洗ったものは、1日間乾かします。こうすれば、夏の暑い日もぬめりが発生することもなく、いつも清潔に保てます。

■加熱機器

リンナイ/ワイドガラストップ/両面焼/温度調節機能/連動

魚焼きグリルが無水タイプで両面焼だと便利。これは実家での経験からです。
鍋焼きうどんを作ったり、体調を崩した時にはおかゆや雑炊が手軽に土鍋でできること、中華料理には底が丸い中華なべを使いたいこと。などの理由からIHではなくガスを選択。上位機種にダッチオーブン対応のものもありますが、オーブン料理は、別で購入したオーブンレンジ(家電屋さんでPanasonicの三ツ星ビストロスチームオーブンレンジを購入しました。)があるので、不要。
換気扇と連動していたら、便利かな?という理由でこの商品を選択。

使い勝手はほぼ想像の通り。
ただ、強いて言えば、揚げ物油の温度調節機能が左右どちらのバーナーでも出来たら良いのになぁ。と思いました。これはカタログのスペックでは読み取ることができず、当然全バーナーでできるものだと思っていましたので、残念でした。
換気扇と連動は有難い機能です。実家で料理をする時、ついつい換気扇を付け忘れること、また消し忘れることがありましたから。勝手に動いて、程よいところで止まってくれる優れものです。

またまた余談ですが、予め魚焼き用の網と受け皿をプラス1つずつ購入しておきました。
すぐに汚れるし、あんまり汚れると、かえって掃除が億劫になりますからね。
もちろん、後からも購入できるのですが、欲しいなぁ。と思ったタイミングでその商品が廃盤になっていることも。ですから一足お先に購入。

■レンジフード

グランピアッセ レビラス専用
シロッコファン/センターフード/フェデリカ/ステンレス

シロッコファンはとにかく「お手入れ」のしやすいものを!
当初予定していたP社には「さっとれるフード」なる優れものがおりまして、清掃性にとても秀でています。残念ながらINAXにはこれを上回る(と私が思える)商品がありません。
「ノンフィルター構造でお手入れ楽々。」という表示だけを頼りに選定。
センターフードでノンフィルタータイプが他に見当たらなかったので、「レビラス専用」の商品を納品してもらいました。多分、基本的には「レビラス」のシステムキッチンの場合しか選定できない商品だと思います。

換気扇は、実家に居る時に掃除をしたことがなかったので、これでも楽なのかも知れませんが、家のどの掃除よりも一番キライなので、決して楽だとは思えません。

照明はハロゲン電球が2灯ついていて、とても明るく調理はしやすいです。

■総評

全体的に気に入っています。
かなりの高評価!★5つを満点とするなら、4.5点。
ただ、P社で採用予定だったものはイストと同等のコストで購入できたので、グランピアッセを選んだことにより、予算オーバーでした。
こっそりとヘソクリで対応。でも、あの時諦めずに頑張っておいて良かったと思います。
どちらにしても高い買い物であることは間違いないし、中途半端に高い買い物をして、後々「やっぱりあっちが良かったかな?」と思うのは勿体無い。
住宅をつくる中で何を諦め、何をやりくりするのか?は、本当に難しいところですが、何年先も愛着を持って大切にできるものを選択したいものです。

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11月26日 ボイド

2010-11-26 | インテリア/建築
じゃ~ん!
ボイドです。
ある日、現場に行くと転がっていました。

こんなに大きい。奥に居る人のサイズと比べるとそのことが良くわかります。
直径800mm。
50mm程度のものから1200mmくらいまで様々なサイズがあるようです。
なんだか懐かしくなって、入ってしまいました(笑)

大人でも十分に遊べます。

・・・ですが、もちろん!ただの遊具ではなく建築資材です。
こんな風に大の大人が中に入ってもビクともしないツワモノですが、紙製です。
と言っても、かなり厚い紙でできています。
 
こんな風にノコギリでギコギコ必要なサイズに切って使います。

本来は円柱状の基礎を作ったり、コンクリートの構造体にあらかじめ埋め込む設備配管用に用いられます。

要するに型枠なので、例えば基礎を作るためにコンクリートを打設し、硬化した後はベリベリはがしてしまいます。その為、完成後にこれを目にすることはほとんどないと思います。

そんな脇役のボイドが、シェアハウスでは主役になりました!


2Fの小屋裏から天井にかけて設置されています。
通常の四角い天窓もこのボイドを設置することで、まあるい空になりました。

引いたところから撮影するとこんな風になっています。

隣の部屋のロフトからはこんな風に見えます。

私はこの姿を見て、異常にテンションが上がったわけですが、現場の大工さんは、それはそれは大変な作業だったようです。ありがとう!
きっといつもは、使い捨てのボイドくんも喜んでくれているハズです!


※シェアハウスに関する詳細は、専門サイトをご覧ください。http://www.hachise.jp/share/index.html

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11月22日 桃山御陵

2010-11-22 | その他
20日(土)、20年振りに京都市伏見区にある桃山御陵を訪れました。
桃山御陵といえば、明治天皇が眠る陵です。しかし、この近くに住む私にとっては、なによりも「階段」のイメージが強い場所です。
中に入ると、それは見事な230段の石段があります。
幼い頃は、父に良く連れられてここへ来ました。自然が多くてとてもキレイな場所なので何をするわけでもなく、トコトコと階段を上り、階段の両端にあるスロープを弟と共にすべって遊んでいました。
幼い子どもを撮影するには、良いスポットだったのかも知れません。古いアルバムにはここが背景の写真がいくつもあります。
中学時代には、この石段を嫌というほど駆け上がりました。
ストップウォッチ片手に上で待つ顧問の姿は、鬼以外の何ものでもありませんでしたから(笑)。
私はココを真夏に何往復も駆け上がったのですが、この辺りの体育系クラブに属する学生が、主に冬場のトレーニングに利用する場所としても有名です。
そう。あの夏から20年、御陵さんの前の道を車で通過することは頻繁にありますが、中に入ったことはありませんでした。

で、何故、ここを訪れたかというと、とってもお天気が良かったからです。
この土・日は、最高の行楽日和でしたね。
京都の北の方へ用事がありましたので、紅葉狩りの観光客で賑わう京都の道を、渋滞を交わしながら向かい、用事を済ませ帰る道々、私も無性に紅葉が見たくなりました。
でも、あの渋滞に突っ込んで行きたくないし、有名どころはどこも人が多いし・・・
で、紅葉について全く評判の無い御陵さんへ(帰り道に通るから)寄った。という訳です。

とてものどかでした。
赤・黄に色づく木はたった1本。緑はとても美かった。。。

せっかくなので、20年振りに階段を上ってみることにしました。
20年前はここを駆け上がっていたなんて、同じ人間だとは思えません。ゆっくりゆっくり上がるものの、途中で休憩を挟みました。

紅葉は見られませんでしたが、とても気持ちの良いところでした。
明日、天気が良ければまたまたマイナーな場所へ・・・今度はお弁当を作って、リベンジしようと思います。