キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

北海道産ナナフシ 2

2007年09月10日 | その他分類群
8月9日の記事で恐らくシラキトビナナフシでしょう・・・としていたナナフシ幼虫。
申し遅れましたが、その後の経過をお知らせします。

あの幼虫、捕まえてきて1週間で成虫になりました。
ただ、羽化不全してしまったので、綺麗な成虫を探しに幼虫を採集した場所へと8月下旬に行って来ました。
すると、多くのナナフシ成虫が目線レベルにペタペタと・・・。



(この中に3頭います。わかりますか?)



シラキトビナナフシ[Micadina sp.]★★★

きちんとした学名はまだ付いていないようですが、シラキトビナナフシの特徴は以下の通りです。



①胸部中央に赤褐色の帯。前脚腿節基部が黄褐色。



②前翅側面の黒色部と白色部が等長。



③第7腹板に突起がある。



④卵は和太鼓型で細かい網目。


といった点でしょうか。


もともと、北海道にはヤスマツトビナナフシ[Micadina yasumatsui]という種が分布していることになっています。また、北海道RDBにも希少種として選定されています。

ヤスマツトビナナフシの特徴は以下の通りです。

①頭部、胸部は緑色。前脚腿節基部も緑色。
②前翅側面の黒色部は小さい。
③第7腹板に突起はない。
④卵は和太鼓型で太く大きい網目。

ヤスマツトビナナフシの方は、近年は確認された話はききません。
ヤスマツで報告されている記録を見ると、同定が困難な幼虫の記録のようです。
もし、本当に分布しているのなら、シラキと同じように毎年、見つかっているはずですが・・・。


ヤスマツの特徴を持ったナナフシを北海道で見つけた際は、是非ご一報下さい。



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