キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

憧れの虫に対面!

2006年09月23日 | 採集記・撮影記
久しぶりの更新になりました。

今週は●●方面へ出張。
仕事の合間の採集で、遂に例のゴミムシを見つけたのであります!



遠浅の浜辺。
いつもの様に流木やゴミをひっくり返えしていく。
数分後、何でもない板切れをひっくり返すと、奴はじっとうずくまっていた。



ヒョウタンゴミムシ[Scarites aterrimus]★★★
全道の海岸から見つかっているが、局所的に分布。

「いた~!ヒョウタンゴミだ~!」
一緒に出張に来ていた相方に告げると、彼も必死に探し始める。
まもなく2頭目を採集する。
「乾いた砂地が良いみたい。」そう相方に告げると、彼も板切れの下で1頭目をゲットする。
この後も続々と追加し、2人で10頭を得たのである。



板切れの上に置くと威嚇のポーズ



しばらくすると、カサカサカサと砂に潜っていく。



-夜の部


噴火湾方面に沈む太陽

昼間隠れているなら、夜は活動的なのでは?
そう思い夜の浜辺を散策。
そこには、昼間とは全く違う虫たちの社交場があった。



オサムシモドキ[Craspedonotus tibialis]★★★



ハマベオオハネカクシ[Hodropinus fossor]★★★



セアカヒラタゴミムシ[Dolichus halensis]★


他にはハマベハサミムシ、シラフヒョウタンゾウムシ、ツヤウミベハネカクシなどが、あちらこちらで歩いている。
そして、やっぱりヒョウタン君も歩いてました。





この周辺域でヒョウタンゴミムシがどのように分布しているか知りたくなった。
5日間の出張の間、早朝、昼休み、夜間と各所の砂浜に出てはゴミを引っくり返したが、他に生息しているポイントは見つからなかった。
ヒョウタンゴミムシの居た場所と居なかった場所から見えてきたもの。
それは「細かい砂」、「表面が乾いた場所」、「地面に対して平らに接しているゴミ(板やビニール袋)の下」。
恐らく、本州方面の多産する地域ではいろんな環境で見つかると思うが、局所的で個体数も少ない北海道のヒョウタンゴミを探すには上記の様な条件の場所を探すのが良いのではないかと思う。

クワガタ的で魅力的なボディ。大きさはスジクワガタのメスくらい。
そして中々見つからない難易度の高さ。
これからも、時間があれば浜辺を歩くことが多くなりそうです




今回のヒョウタンゴミ生息ポイント(風紋が現れる砂浜)




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