キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

名は体を表すか?

2006年06月07日 | その他のコウチュウ
「名は体を表す」という言葉がある。

意味は「名はそのものの実体を言い表し、名と実体は相応じる。」

昆虫は、名は体で表しているのもが実に多い。

次の種はその代表例ではないだろうか。




モモブトカミキリモドキ[Oedemeronia lucidicollis]★
(コウチュウ目カミキリモドキ科)
草地の花に多い。


「モモ・ブト・カミキリモドキ」=「腿が太いカミキリモドキ」

見事に名は体を表している。ちなみに「モモブト」なのは雄だけです。



しかし、次の種は名前がちょっと変である。



クビカクシナガクチキムシ[Scotodes niponicus]★
(コウチュウ目クビナガムシ科)
平野部から山地まで、あらゆる所で見かける。


「クビ・カクシ・ナガクチキムシ」=「クビを隠すナガクチキムシ」

なるほど。頭部が下を向いているので、上から見ると首(頭)が見えない。

この虫も「名は体を表している」・・・と、思ったら、「クビナガムシ科」ではないか?

実を言うと、昔は「ナガクチキムシ科」に属していて、分類の変更により「科」が変わってしまった。

しかし、名前だけは昔の名で通しているのである。

「クビナガムシ」なのに「クビカクシ」。

科が変わったために、名は体を表さなくなってしまった虫なのである。



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