キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

夏の夜の風物詩

2007年07月22日 | 採集記・撮影記
昨晩は場所によって霧雨が降っていたが、気温は高く、
風もほとんど無かったので、灯下採集には絶好の条件!
久しぶりに夜の世界へ出かけてみた。


この時期のクワガタ採集は夏の夜の風物詩となっている。
道路沿いやキャンプ場内の明かりの周りには、篭を持った子供と、
網を持った父親が数組歩いている。

私も親子に負けじと目的の虫を探す。



ミヤマクワガタ


ノコギリクワガタ

夜の両横綱の登場だ。
と言っても、今晩はクワガタが目的ではない。
長~い角を持った、ダイコクコガネという糞虫である。
名前だけでも非常に縁起が良さそうだが、
何処にでも居る訳じゃなく数も多くはない。

しばらく灯下巡りを続けていると、ダイコク様がようやく顔を出した。



ダイコクコガネ



メスには目立った角はない。

この後、雌をもう一頭追加するものの雄は見つからなかった。


この時期はクワガタ以外にも色々な虫が集まってくる。


ヘビトンボ

翅を広げると10cm近くある。トンボという名前がつくがアミメカゲロウ目。
幼虫は清流に棲む。



ヒゲナガカミキリ(♀)

他にも、ニセヤツボシ、ヤツメ、シラホシが見られた。



モモブトスカシバ

スカシバガ科はハチに擬態したグループであるが、本種は何に擬態しているのだろか?


他にもシャクガ、シャチホコガ、ヤガ、スズメガ、カスミカメムシ類、
コガネムシ類、コメツキムシ類など多種多数の昆虫が見られた。


最後にもう一度ダイコクの♀を拾った灯下に行ってみると・・・



ネコにひと咬みされた雄が転がっていた・・・




もう7月ですか・・・

2007年07月01日 | 採集記・撮影記
早いもので、一年の半分が終わりました。
カミキリ的には7月が正念場!
この1ヶ月は積極的に未採集種を狙っていきたいと思います。


今日は昨日に続きムネモンヤツボシ狙い。
市内の林道を攻めてみました。

サルナシを見てすぐに目に付くのがシラホシ君。
どのサルナシにも数個体ずつ見られますが、お目当ての方はさっぱりでした。
1時間以上歩いて、やっとサルナシの花にシラホシ以外のカミキリを確認。




カタキハナカミキリ[Pedostrangalia femoralis]★★

その後はめぼしいカミキリは全然落ちてこず、以下の2種を撮影したのみでした。



クロハナカミキリ[Leptura aethiops]★★


ニセビロウドカミキリ[Acalolepta sejuncta sejuncta]★


ご覧の通り、今日は不調に終わりました・・・ 


林道をトボトボと戻る途中、黒くて大き目のタテハが目の前に現れました。



「あっ!オオイチだ。」
吸水するような水溜りも何も無かったのですが、自分のすぐそばに止まってくれました。
落ち込んでいた気分が、このオオイチで救われました。


オオイチモンジ[Limenitis populi jezoensis]★★★

札幌周辺では特に珍しい蝶ではないようですが、日本人好みの渋くて美しいこの蝶は、甲虫屋でも見惚れてしまいます。


もう一種、札幌に関係する虫を発見。


ニシキアリノスアブ[Microdon yokohamai]★★★

2004年、札幌産の採集個体などをもとに新種と発表されたハナアブの仲間です。
6月中旬~7月上旬のごく短い期間しか見られないこのアリノスアブは、クロヤマアリの巣の周りを飛ぶそうです。
観察していた限り、周りにアリの巣は見当たりませんでしたが、しばらく飛んで止まってを繰り返していました。


次回更新は6日金曜を予定しています。
それにしても、そろそろまとまった雨が一回くらいあってもいい感じです。

でわでわ。



ハチクマ[Pernis ptiorhyncus]


初対面もの三つ

2007年06月29日 | 採集記・撮影記

リンゴシジミ[Strymonidia pruni jezoensis]★★★(特)

感激の初対面。

引き合わせてくれた、Kさんに感謝いたします。




ネグロクサアブ[Coenomyia basalis]★★★

今年、♀は既に4回目撃。

そして、ついに♂も発見!コンデジだが撮影も成功。

プリンのカラメルソースの様な甘~い匂いが、疲れを癒してくれます・・・?




アオヤンマ[Aeschnophlebia longistigma]★★★

そして憧れのヤンマにも遭遇。

せっかく出会えたのに、すぐに遠くへ飛んでいってしまいました。残念

リンベジしたい。




久しぶりにマイフィールド

2007年06月23日 | 採集記・撮影記
今日は日中の用事を済ませ、夕方1時間ほど、市内のマイフィールドへ行ってみました。



小さな材置き場

材の種類は、エゾヤマザクラ、ヤチダモ、ミズナラ、シラカンバ、カラマツ、トドマツなど。後に薪にされます。


さて、先日よりカミキリの種類は増えているのか?


シラホシカミキリ[Glenea relicta relicta]★

北海道ではごく普通に見られます。



ハネビロハナカミキリ[Leptura latipennis]★★

札幌ではそれ程多くはないと思います。

他には、ゴマフ、ナカジロサビ、アトモンサビくらい。
ショボイなぁ・・・。ヤツメは来ていると思ったんですが


と言う訳で、材の周りで見られた他の虫をサラっと紹介します。



ナガヒラタムシ[Tenomerga mucida]★★

土場周辺の木や草の上で見られます。



クロオオキバハネカクシ[Oxyporus niger]★★

エナメル質の装いがカッコイイですね。



コブサビコメツキ(ヨツコブサビコメツキ)[Lacon quadrinodatus ]★★★

サビキコリ似てますが属が違います。前胸に四つのコブがあります。



ジンガサハムシ[Aspidomorpha indica]★

生きている時は背面が黄金に輝いています。ヒルガオがホストです。
よく似た種でスキバジンガサハムシというのがいるのですが、こちらはまだ見たこと無いです。


最後に・・・


モンシロサシガメ[Rhynocoris leucospilus]★

土場でよく見られます。北方系のサシガメです。


以上、サラッと今日の虫。


明日はエゾカッコイイ?もの狙ってチョと遠征してみます。

いつもの場所

2007年06月10日 | 採集記・撮影記
よさこいソーラン祭の喧騒を逃れ、近場の土場に行って来ました。




なんだか細かい虫がいろいろいます。
とりあえずカミキリ様優先で・・・




ゴマフカミキリ[Mesosa japonica]★



アトモンサビカミキリ[Pterolophia granulata]★



アカネカミキリ[Phymatodes maaki viarius]★


他にはカエデヒゲナガコバネカミキリ、オオマルクビヒラタカミキリ、シロオビチビヒラタカミキリなど。

レギュラーメンバーが戻ってきましたね



それと、付近では・・・


ルリハムシ[Linaeidea aenea]★



モイワサナエ[Davidius moiwanus moiwanus]★


他にクジャクチョウ、ベニシジミ、アオハナムグリ、ヒゲナガゾウムシ類など。
珍しいものはいなかったです。

そろそろエゾ格好イイ!虫を見つけなくては・・・。


ではまた、金曜日に会いましょう!