ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

バイリンガルの壁

2008-05-19 | 海外子育て
友人から『言いまつがい』(言い間違いを集めた本)をもらい、温(14歳)はゲラゲラゲラゲラゲラ笑い転げています。
「人見知りの犯行」 
「九死に一死」
「○○ちゃんは安楽死しすぎ」
(楽観視かと・・・)
もう涙を流さんばかり。

ところが、善(11歳)にはハテナ?ハテナ?
「人見知り」や「安楽死」の意味がわからなければ笑えませんよね
┐(  ̄ー ̄)┌
     
温は香港時代に、日本人の先生について小4までの日本語を習ったことがあるので、日本語の素養がそれなりにあります。ところが善は先生の引越しや移住で機会を逸してしまいました。ひらがなとカタカナを読んで書くことはできたのですが、漢字となるとせいぜい10文字止まり。

家では普段から日本語なので、話してはいるのですが、注意して聞いてみると「てにをは」のないブロークンな言い方ばかり。「あげます」「もらいます」「くれます」の混同など、前に日本語を教えていたときの外国人の間違え方と、まったく同じです。
「先生が善くんにこれあげたの。」
と本人が言ってしまうなど、話せても言語としての基礎が弱いのです。

「これはまずい!」
と日本語補習校の「国際部」(日本語を第一言語としない子どものクラス)に入れたのが2年前でした。おかげで日本語に触れる機会はできましたが、確固たる基礎がないため、英語を日本語に置き換えていることに変わりはなく、学んだことを日本語のまましっかりと吸収する、よすがのようなものに欠けているようにみえます。

移住直後から日本と同じカリキュラムの「補習部」に入れていれば――とも思いますが、今やあとの祭り。本人がその気にならない限り今から補習部は無理でしょう。なので、善が温と一緒に『言いまつがい』に笑い転げることはかなり難しそうです。

海外でのバイリンガルの厚い壁、それは日本語――なんですよね。
(あっ、「親の英語」も、かな´ー`ゞ)

←温が日本人の友だちから帰国みやげをもらってきました。
PUMAのパクリでKUMA!これには家族で大笑い。スキです、このノリ。魚が勢い良く飛び跳ねているTUNAというのもあったな~。