医科歯科通信  (医療から政治・生活・文化まで発信)



40年余の取材歴を踏まえ情報を発信

日本以外の国も、慰安婦もんだいでは無罪ではありえない

2015-07-28 12:01:03 | 政治・社会・経済問題
日本は列強のアジア進出に対抗して帝国になったcolor="darkgreen">帝国とは何か?
「一つの国が強大となり、他の幾つかの国を合わせてさらに大きな国家となっもの」

帝国主義とは「他の小国の権益・存在を犠牲にしても、自国の領土・権益の拡大や伸張をはかろうとする侵略傾向」

帝国の歴史は古いが、近代史の帝国といえば19世紀の欧州列強である。
日本は列強のアジア進出に対抗して帝国になった。
帝国は新たな領土や資源を求め、遠い国に軍人や商人を送り込んだ。
そこに慰安婦の需要があった。
貧しい家の娘がカネで買われ、あっせんする業者がいた。
人権が顧みられない時代であった。
慰安婦がそのような経済社会構造から生まれたという理解は、過激でないどころか、国際的にも異論は少ないだろう。
慰安婦は性奴隷で支配・従属がすべてではない。
日本の過去を、帝国主義の世界史から読み解こうとしている。
資本と軍の移動は必然的に「女性の商品化」をもたらす。
今も世界の軍事基地周辺に「慰安婦」が見え隠れしている。
日本以外の国も、慰安婦もんだいでは無罪ではありえない。
世宗(セジョン)大学日本文学科教授・朴裕河(パクユハ)さん

知人の勧めでFacebookを始めた次第 Tugunobu Yamamoto

2015-07-28 11:00:13 | お知らせ
この告知のために、パソコンの回復に2時間。
フリーズを繰り返すばかかりで、うんざりだ!


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Tugunobu Ya


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文化亡国論

「いまという時代を言語化」
本書は、ミステリー作家・評論家の笠井潔さんと気鋭の若手批評家の
現代の社会・文化についての対話の記録である。
20世紀は映画の世紀、20世紀末を携帯電話とパソコンの時代、21世紀初頭をタブレットとスマホとした時代としている。
マイルドヤンキーは、何らかの「賢威」を信奉したり、それに従属することなく、いままでよりも、さらに電子機器に依存するようになる。
彼らの人間関係は垂直的ではなく、水平的であり、横のつながりが重視されることになる。
本書はこうした時代の変化を、映画・マンガ・文学・ゲームなどのさまざまな領域のカルチャーを材料にして縦横に論じている。
読者は、本書を通じて自分が生きている現代がどういうものかを、いつのまにか認識することになる。
藤田さんの発言を引用するならば、「いまがどういう時代なのかを、前のめりにも言語化してみようとする」ことであった。
言語化しない限り、現実は見えてこない。評論家・宇波彰さん評


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“戦争法案ではない”

北朝鮮の弾道ミサイル配備や核開発、中国の海洋進出など安全保障環境の変化を踏まえ、「最低限の対処をしなければならないと考え、この法案を作った。

「戦争をするための法案」ではなく、米国との関係を強化し、日本の安全と平和を守る抑止力を高めることで「戦争を未然に「防ぐための法案である。

偉大で美しいアメリカが終わり、醜いアメリカが始まった

2015-07-27 12:35:15 | 受けとめる力
1947年、アメリカ議会がハリウッドの映画人の思想調査に乗り出した。
聴聞会で憲法の保障する思想の自由を楯に証言拒否をするだけで犯罪とされ、刑務所へ送られた。
1950年、上院議員ジョセフ・マッカーシーの猛烈な“アカ”攻撃の演説が火付け役になり、アメリカ全土がマス・ヒステリー状態におちいった。
米ソ冷戦のただ中。
ローゼンバーグ夫妻がスパイ容疑で逮捕された。
朝鮮戦争が勃発した。
映画監督エドワード・ドミトリクは密告者となった。
民主主義とアメリカンドリームの偉大で美しいアメリカが終わり、醜いアメリカが始まったと、映画評論家の川本三郎さんは捉えた。
川本さんが10代の時に感動した映画を作った監督が権力に協力した「密航者」であることを20代になって知った。
そこから、映画評論家の川本さんが誕生した。
「密航者」の存在を知って、彼の映画を見る目が変わったのだ。
権力に抵抗した者、権力に協力(妥協)した者。
丹念に彼らのマイナーな小品まで見ていった。
「映画の戦後」川本三郎著
1950年代のマス・ヒステリーの時代のアメリカとその後のアメリカは何も変わっていない。
ニクソン大統領はマッカーシーの同僚として当角をあらわした。
アメリカの戦後は、どのような映像的深まりを帯びて示されたのか?

「アメリカ橋」

2015-07-27 06:31:00 | 雑記・断片・映像
昨日は、新道町内会のお祭りであった。
子ども神輿などが表通りを通過する「ワッショイ」の声が聞こえてきたが、横になっていて寝てしまった。
起きてから新道会館へ行ってみたら、子どもたちが終わって保護者などと帰るところであった。
祭りの様子を写真に撮ることができなかった。
最近始めたFacebookと「取手通信」に阿夫利神社の「奉納カラオケ大会の」写真を載せることにした。
昨年は、「横浜物語」を歌ったが、今年は「アメリカ橋」を歌う。
家人は「音がダメだ」と今年は歌わなかった。
カラオケは室内用で、神社の境内の野外の舞台ではよほど声量がないと会場全体には届かないのだ。
ちなみに「アメリカ橋」は知人の息子が犯罪者となり、千葉・松戸の拘置所の中で聞いて涙を流した曲である。
「歌謡曲を聴いて、初めて感動した」と彼は2年後に釈放された時に言っていた。
19歳の若者が会えなくなった彼女との青春の日々を悔恨の情で「アメリカ橋」を聞いた情景が浮かんできた。
2人は高校で出会った美男と美女のカップルであり、ロミオとジュリエットの恋を彷彿させた。
だが、皮肉であった。
彼女は彼を待ちきれず、新しい恋いに落ちたのだ。

相思相愛の恋愛

2015-07-26 06:39:00 | 創作欄
相思相愛の恋愛
高校生の間では、徹と百合子の恋愛は理想のカップルと想われ、同窓生たちの衆目、憧れの対象のカップルでさえあった。
校内1のイケメンと美女の恋愛は、映画に描かれた物語さえ連想させた。
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の恋物語は、形を変えてアメリカ映画の「ウエストサイド物語」にも再現された。
世代は違っていたが、徹と百合子の恋の世界は「ウエストサイド物語」を連想させた。
徹の父親はヤクザであり、百合子の父もヤクザで、新たに開発された土地と公共事業の利権を巡り対立し、抗争問題に発展したのだ。
その抗争問題は、徹と百合子の恋の世界に大きな影を及ぼした。
最初のきっかけは、百合子の兄が徹の父親の運転手兼用心棒であった多田勝則に射殺されたことだった。
報復として徹の父親の義弟が取手競輪の帰りに、駐車場で射殺された。
ヤクザの世界は理不尽である。

政治家の言葉と責任

2015-07-26 00:47:50 | 政治・社会・経済問題
政治家の言葉は格好がよいほどに、勇ましく。
雄々しいほどに、喝采を受ける。その裏に潜む魂胆や真の意図は、勇ましいほど隠れて見えにくいものだ。
それは、歴史の事実が証明している。
1959年11月、当時の厚生省は水俣病の原因はチッソの工業排水に含まれた有機水銀の疑いが濃いとして、周辺海域の漁業禁止などの対策案を閣議に提案した。
これに対し、翌年首相になる池田勇人通産相が、有機水銀は科学的根拠に乏しい、チッソの操業を止めたら経済成長を止めることになると猛反対し、有機水銀説を抑え、何の対策も取らなかった。
その結果、水俣病が急増し、劇症による死者が相次いだ。
政策決定の作為的な失敗だったにもかかわらず、時に岸信介首相も、池田勇人通産相も責任が法的に問われることはなかった。
官僚も責任を問われなかった。
後に刑事裁判で有罪判決を受けたのは、チッソの工場長までだった。
これがこの国の責任の取り方なのだ。
安倍晋三首相は、安全保障関連法案が施行され、集団的自衛権の行使をしても、自衛隊員に死者が出るリスクはないと発言している。
戦争とはそんな甘いものではない。
日本のどこかにミサイルを打ち込まれれば「国家存立の危機」ということで、日本の自衛隊も打ち返すだろう。
そうなると住民にも死者が出るのは避けられない。
安倍首相は、そういう事態に対し、あるいは住民の犠牲に対し、どんな責任の取り方をするのか。
国会での議論は、まるで進んでいないのではないか。
作家・柳田邦男さん
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責任を取らない政治家・軍人たち。
東京裁判は、その是非はともあれ、「責任」を取らせたのだ。

日本人の精神構造の原型

2015-07-26 00:40:05 | 受けとめる力
日本人の精神構造の原型を鎌倉時代などに見ることができるのではないだろうか?
例えば、幕府にとっては許しがたい存在であった日蓮聖人を抹殺しなかったことだ。
ある意味で僧侶は学問があり、民衆に慕われている徳のある存在である。
仏教に流れる慈悲の思いは、鎌倉幕府の権力側にも浸透していたであろう。
同じ仏教に対する見解(立ち位置)の相違だけで、仏の使いである日蓮を殺していいものか、という迷いも幕府側にはあっただろう。
無難な道は、殺さず島流しである。
鎌倉の民衆への日蓮の影響力を失くすことになると期待したはずだ。
そして、何時までも日蓮を佐渡に島流し状態にして置くことへの後ろめたさも幕府側にあっただろう。
なぜなら、幕府の権力者たちも仏徒であったのだ。
幕府の要人たちの慈悲の思いから日蓮は赦免され、鎌倉へ戻れたのではないだろうか?

教育の基本は何か?

2015-07-26 00:37:13 | 伝えたい言葉
教育の目的は、子どもの幸福の実現である。
そして、その基本は、子どもの個性を深く尊重し、子どもたちがより自分らしい進路を選択し、より充実した人生を築いていけるように援助することであるといえる。
戦前の「戦時教育」は、国民に当時の体制に沿った価値基準を植え付けるものであった。
1956年(昭和31年)以降、文部科学大臣名で出される「学習指導要領」に忠実に従うことが強く求められている。
これまでの教育は各時代における国家的統一や規制によって、政治的、経済的な判断や措置に強く左右されてきた。
今まで人類が歩んできた価値基準は「軍事的競争」「政治的競争」「経済的競争」であった。
これを「人道的競争」へ転換する必要がある。
政治・経済の人間化・人道化が求められる。
それはブラック企業の対局にある基本精神・理念・哲学なのである。
その人の持てる可能性を最大限に開き、価値ある生き方ができるかどうかが重要であるとの視点だ。
人道の道を学び、心を磨く。
そして地球社会全体の平和、繁栄のために確かな貢献をしていく人材の育成が期待される。

介護2割負担、8月開始 

2015-07-23 21:36:17 | 医療と介護
対象60万人、通知で苦情も 
年金収入280万円以上
 

共同通信社 2015年7月22日(水) 配信

 一定以上の所得がある高齢者を対象に、8月1日から介護保険サービス利用時の自己負担が1割から2割に引き上げられるのを控え、市区町村が該当者に通知を送り始めた。だが「負担倍増」の通知に驚いた人からの問い合わせや苦情が自治体窓口に相次いでいる。使うサービスを減らす動きも出ており、介護現場が混乱する恐れがある。
 2割負担になるのは原則、年金収入のみの場合で年280万円以上の人。65歳以上の約20%が該当するが、実際に対象となるのはサービス利用者のうち10%程度の約60万人とみられる。
 例えば要介護5の場合、平均的な自己負担月額は2万7千円。2割だと5万4千円に増える計算だが、負担上限があり、最高でも4万4400円(8月以降。現在は3万7200円)となる。
 各地の自治体は今月末までに、要介護や要支援の認定を受けている全員に、保険証とは別に「負担割合証」を送付。この割合証で1割のままか2割になるかが分かる。
 負担増は昨年6月の法改正で決定。だが周知不足で高齢者に伝わっておらず、仕組みの分かりにくさも指摘される。医療で自己負担が現役世代と同じ3割となる基準に比べ収入ラインが低く設定されている上、夫婦では「いずれかの年金が年280万円以上でも、配偶者の年金が少なく世帯合計が346万円未満なら2人とも1割負担」といった例外規定がある。
 今月10日に通知を発送した東京都調布市には「なぜ自分が2割なのか」「生活に困る」と質問や苦情が相次ぐ。川崎市は相談殺到に備え、受け付け態勢を強化した。
 都内のケアマネジャー(介護支援専門員)によると、デイサービスの回数を減らしケアプランを見直す利用者もいるという。日本介護支援専門員協会の原田重樹(はらだ・しげき)副会長は「費用優先で必要なサービスが受けられないと本人が困る。事前によく相談してほしい」と話す。
 ほかにも8月以降、特別養護老人ホーム(特養)利用の低所得者への部屋代・食費の補助を縮小し、特養の相部屋入居者から部屋代を徴収する。
 ※介護保険の自己負担: 介護保険サービスを使った際の自己負担は、介護保険制度が始まった2000年度から一律1割だった。引き上げは今回が初めて。2割負担の対象者を、厚生労働省は「合計所得金額が年160万円以上」と説明。これを年金収入(他に収入がない場合)に換算すると「年280万円以上」になる。合計所得金額とは、収入から公的年金等控除、給与所得控除、必要経費を差し引いた額。

numata727 さんが 2014年07月23日 に書かれた記事をお届けします。

地元の地域から、すべては始まる



★“死の予習”をした人は、生きている時間をもっと有意義に過ごすことができるのではないでしょうか。がん患者に寄り添う「緩和ケア医」の奥野滋子さん★ある患者は「病院では私の生活は全て病気だけど、家にいれば病気は生活の一部なる」と教えてくれました。終末期の人はすでに最大限、頑張っているので安易な励ましは禁物です。こ...
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「忙しいことはいいことだ」



★危機が生ずる確立が高ければ高いほどに、その危機に十分に備えることが「経済的にも合理的」なことは明白だ。僅かな投資を惜しんでことで巨大被害を被り、事後に莫大な資金を使うのは明らかに不合理だ。「平時と有事の双方を見据えた経済社会政策」を展開していくことが不可欠なのである。その防災の取り組みは「防災文化」に昇華す...
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H26.7.18(金) 田村厚生労働大臣閣議後記者会見概要

(10:55 〜 11:13 省内会見室)【厚生労働省広報室】会見の詳細《閣議等について》(大臣) おはようございます。今日は冒頭4点ほど御報告がございますので、まずは私の方から申し上げたいと思います。 一つ目は、二つの臨時給付金についてでございまして、消費税率引上げに際し、低所得の方々や子育て世帯の方の負担...
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規制改革実施計画 閣議決定

 内閣府 6月24日 規制改革は、我が国の経済を再生するに当たっての阻害要因を除去し、民需主導の経済成長を実現していくために不可欠の取組であり、内閣の最重要課題の一つである。この課題に強力かつ着実に取り組むべく、規制改革を総合的に調査審議するため、内閣総理大臣の諮問機関として「規制改革会議」を平成25年1月に...
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喫煙の懲罰的賠償2兆円超 たばこ会社に米陪審評決

共同通信社 2014年7月22日(火) 配信  【ニューヨーク共同】米フロリダ州の陪審は、夫が肺がんで死亡したのは長年の喫煙が原因だと主張する女性の訴えを認め、米たばこ大手RJレイノルズ・タバコに懲罰的賠償約236億ドル(約2兆3900億円)の支払いを命じる評決を出した。米主要メディアが19日報じた。 キャ...
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長寿社会に向け医療戦略 健康寿命を1歳延長 政府が閣議決定

共同通信社 2014年7月22日(火) 配信  政府は22日、世界最先端の医療で健康長寿社会をつくり経済成長を図る「健康医療戦略」を閣議決定した。5月に成立した健康医療戦略推進法に基づき、日常的な介護なしで暮らせる「健康寿命」を2020年までに1歳以上延ばすなどの目標を掲げた。 安倍首相は閣議に先立って行わ...
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血液型と性格「関連なし」…日米1万人超を調査

読売新聞 2014年7月19日(土) 配信  血液型と性格の関連性に科学的根拠はないとする統計学的な解析結果を、九州大の縄田健悟講師(社会心理学)が発表した。 日米の1万人以上を対象にした意識調査のデータを分析した。「A型の人は真面目」「B型は自己中心的」といった血液型による性格診断は、国内で広く信じられて...
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「肝臓の働き助ける」OK 全食品で効能表示認める

共同通信社 2014年7月22日(火) 配信  食品の新たな機能表示制度を議論している消費者庁の検討会は18日、野菜やサプリメントを含む全ての食品に、内臓や関節など体の部位への効能を表示できるとした報告書案を了承した。「目の健康をサポートします」「肝臓の働きを助けます」といった表現が可能になる見通しだ。 消...
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医学部新設、秋までに採択 文科相

共同通信社 2014年7月22日(火) 配信  下村博文文部科学相は19日、東日本大震災からの復興支援のため東北地方で1校に限って認める医学部新設について「2、3カ月のうちに決定したい。早く決めるよりも受け皿として対応できる能力をみる必要がある」と述べ、申請があった3校から選び、秋までに採択する考えを示した...
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「脱法ドラッグ」に代わる新呼称名を選定 危険ドラッグ 

報道関係者各位「脱法ドラッグ」に代わる新呼称名を選定しました 厚生労働省は、警察庁とともに、いわゆる「脱法ドラッグ」について、これらが危険な薬物であるという内容にふさわしい呼称の御意見を募集いたしましたが、以下のとおり新呼称名を選定しましたので、公表いたします。 今回、御意見をお寄せいただきました方々の御協力...
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有料に切り替えたつもりが

2015-07-23 06:46:52 | お知らせ
ブログの写真は限度となり(3G 8700枚)有料に切り替えたつもりが、更新されない。
パスワードが違うなどの表示。
以前のブログが更新されなくなったのと同じ状態となる。
(igaku_2014→numata727 )
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igaku_2014→numata727

プロ野球選手名鑑は2002年版から揃っている

2015-07-23 06:38:40 | 雑記・断片・映像
昨日は、長男が我孫子から夕食を食べに来る。
1か月ぶりであろうか?
当方の注文でカツカレーとなる。
長男は何時も一人で野球観戦をしているので、母親と野球談義をしている。
長男は饒舌というより多弁である。
家人はほとんどの選手のことが頭に入っているので、息子と話が合う。
当方は選手の名前が覚えられないし、前回神宮で投げたヤクルトの投手の名前は覚えていない。
家人は1年前、横浜球場で投げた相手チームの投手の名前も記憶している。
特に負けた試合なので帰り道の悔しさを忘れないのだ。
阪神とロッテとの交流戦も然り。
当方は酒を飲んで、雰囲気に酔っていたり、周囲の観客のことを観察していたりして、負け試合の悔しさだけが頭の片隅にあるだけだ。
プロ野球選手名鑑を手元に野球観戦する家人だから、どの選手がドラフト何位で入団したことも出身校も記憶している。
東海大相模野高校球部の家人の甥は俊足の5番打者、4番が中日へ行った森野将彦選手。
家人は当時、取手から甥の試合を横浜や川崎まで毎回見に行っていた。
パートの仕事がなければ。甲子園へも行きたかったようだ
ちなみに、先日、解説者の片岡篤史さんの身長は「190cmくらい」と言ったら、家人は「190cm以上の選手は過去の阪神には居なかった」と主張する。
名鑑で確認したら片岡さんは188cmであった。
名鑑は2002年版から揃っている。

医学部・大学病院のみで教育は完遂できず

2015-07-22 12:01:11 | 医療と介護
>">◆慈恵医大Vol.3
教育センター長・福島統氏インタビュー
m3.com 2015年7月22日(水)  配信 医療維新:スペシャル企画 橋本佳子(m3.com編集長)

慈恵医大教育センター長の福島統氏

――東京慈恵医大がいち早く、WFME(世界医学教育連盟)の基準に基づく「医学教育分野別評価」のトライアルを受けた経緯をお教えください。

 米国のECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)が、「2023年以降は、ECFMGへの申請は国際的な認証評価を受けている医学部出身者に限る」という通知を出したのは、2010年9月。当初は、その意味や重要性は、我が国の医学教育関係者の間でもあまり認識されていませんでした。
 医学教育に携わっていた知り合いの医師らが集まり、立ち上げた「国際基準に対応した医学教育認証制度の確立」が、2012年度文部科学省大学改革推進委託事業(GP)として採択され、医学教育分野別評価の確立に向けた研究を5年計画で実施することになりました。これは、東京医科歯科大学が事業推進責任校、東京大学、千葉大学、新潟大学、東京女子医科大学のほか、当大学が連携校になり、計6大学で進める研究です。
 それ以前から女子医大は、WFMEによる外部評価を受けることが決定しており、女子医大は先陣を切って2010年秋に評価を受けました。海外から外部評価者が来て4日間、英語による評価を行い、我々も評価を見学したのですが、そのやり方を見て、「これならできる」と思い、次の年に国内で日本人だけで評価をやろうということで、準備を進めることになったわけです。評価基準の和訳は、日本医学教育学会が行い、私も参加しました。
 その評価基準を用いて、新潟大が最初に2013年12月にGPのメンバーによる外部評価を受け、次が東京医科歯科大、慈恵医大は3番目、その後、千葉大、東大の順に受審しています。今年度は、連携校以外にも広げて外部評価を行う方針です(『「JACME」、全80大学が参加し今秋発足』を参照)。
 WFMEの評価については当初、「臨床実習は72週以上、実施しなければならない」という、誤った風聞で伝わりました。しかし、72週の臨床実習を求めているのは、カリフォルニア州など米国の一部の州の医師免許登録時にすぎません。もっとも、「72週以上」という言葉のおかげで、外部評価への関心が高まった上、外国と日本の大学の臨床実習の違いを認識するきっかけになったというメリットはあります。「72週以上」という数字ではなく、大切なのは多様な現場を知るための「場」です。
 慈恵医大についての準備ですが、私自身、和訳を通じて評価基準の詳細を把握しており、医学教育の質保証については、イギリスに視察した経験もある上、慈恵医大の教育にも長年携わっており、それほどは大変ではありませんでした。しかし、それでもひと夏くらいは準備に要したと思います。
――慈恵医大の今の医学教育は、1996年頃の改革が基礎になっているとお聞きしています。
 大改革を進めたのは、(1992年から2000年まで学長を務めた)岡村哲夫先生です。岡村先生は、「講座制の廃止論者」。「一人の人間が多様な能力を発揮するためには、いろいろな組織に所属すべき。一つの医局に所属していたのでは、その人の能力を最大限発揮できない」「教育、診療、研究、社会活動、それら全てにおいて主任教授が差配するのはおかしい」という考えをお持ちでした。そこで先生が病院長から学長になられて、まず実施したのは、診療部と講座の分離です。主任教授でありながら、病院の診療部長ではない医師が生まれました。
 この改革を踏まえて導入したのが、「統合カリキュラム」です。講座ごとの授業を廃止して、基礎系臓器別統合カリキュラムと、臨床系臓器別統合カリキュラムに再編し、コース・ユニット制を採用しました。例えば、生理学、生化学、解剖学が一緒になって一つのコースになり、各講座が協力してコースを運営する体制です。
 その際、これまでは教育者イコール評価者でしたが、試験実施者と評価者も分けました。「私が教え、私が試験を行い、私が採点し、私が合否を決める」というのは、教育の密室性。日本の教育は、教育者の力があまりにも強すぎる。特に講座制は、外から監視の目が行き届かないので、仮に間違ったことを、間違ったまま教え続けていても、それを是正できません。
 試験問題のデータベース化も進めました。試験問題は、試験が終了すると、作成者と併せて公開しています。試験は、学生を落とすものもではなく、学び、向上させるためのものである上、教育の責任を明示する必要があるという考えからです。
 それ以外も、慈恵医大では教育に関するさまざまな情報をデータベース化しています。例えば、「教員評価FDシステム」には、各教員が担当した授業や委員会活動などの実績など、オフィシャルなデータを、担当部署が入力。各教員が入力できるのは、研究業績と社会活動くらいです。さらに教員が授業で使用したパワーポイントなどもデータベース化されています。
 一連の改革では、地域に実習の場を広げたり、「プライマリケア・選択学外臨床実習」の導入など、臨床実習の充実も進めていました。ただし、これらの改革から20年近くが経過しており、新たな改革が必要な時期に来ていると思います。
――今後の医学教育において、どのような視点が重要だとお考えでしょうか。
 急性期疾患に関する教育の重要性は変わりません。ただ、それだけでなく、慢性期疾患をどう扱うか、さらに地域包括ケアシステムの構築には、どんな能力が必要で、どのような教育を行っていくかなど、医療ニーズの変化に併せた改革を考えなければいけないでしょう。
 オーストラリアなどとは異なり、人が密集して住んでいる日本では、日本的なプライマリケアの在り方も考えていかなければいけません。患者さんが高齢化していくと、内科系だけでなく、眼科、皮膚科、耳鼻科などの開業医も大変大きな役割を担うことになります。慢性の臓器疾患を複数抱える高齢患者を診ていく中で、眼科、皮膚科、耳鼻科などの開業医と連携し、入院させずに地域での生活を維持していく。このような患者マネジメントは、今までない領域。これを教えることができるのは現場であり、その現場に学生を出していく教育が必要です。
 したがって、急性期疾患を扱う特定機能病院だけで、臨床実習を行う時代ではなくなっています。医学部と大学附属病院で、医学教員を完遂させてはいけない。地域の病院や開業医も含め、「慈恵医大教育関連病院群」を構成し、学生から研修医、レジデントまでこの枠組みの中で教育していくことが必要です。教育というものを考えた時に、カリキュラムなど以上に重要なのは、慈恵医大がどのように日本の医療の中に入っていき、日本の医療が必要とする医師をどのように養成していくか、その場所をどう作っていくかでしょう。
――大学本院だけでなく、多様な現場を経験することが、医学生には求められる。
 慈恵医大の1年次から3年次の学外実習でも、障害者施設や高齢者施設など、さまざまな場所に行きます。多様性の涵養が目的です。大学病院本院だけ実習していたのでは、「先端医療をやるのが医師」と思い込んでしまう。4年次以降の臨床実習でも同様で、地域に出していかなければいけません。必要とされる知識の上でも、またキャリアパスを考える上でも、外に出ることが求められます。
 あともう一つ重要なのは、自分の大学のミッション。京都府立医科大学は、慈恵医大の姉妹校ですが、両校の役割は大きく違います。府立医大は、京都府下の基幹病院に診療部長などを出し、地域の医療を守っていくミッションがあります。では慈恵医大のミッションは何か。慈恵医大がこれまでどんな医師を養成し、日本の医療にどのように貢献してきたか、私たちが今どんなリソースを持っており、それを社会のためにどのように使い、貢献していくか……。こうした視点を踏まえて医学教育に取り組んでいけば、生き残れる大学になれると考えています。 (終)

十界互具とは

2015-07-22 10:48:23 | 伝えたい言葉
十界互具とは
因となる九界と果となる仏界が同時に具足する。
人間の心の全ての境地を十種に分類したもので、六道に声聞・縁覚・菩薩・仏の四を付加したものである。
十界論、十方界あるいは十法界(じっぽうかい)とも言われる。
十界は、地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界・声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界である。
因果倶時とは
蓮は他の植物と異なり、花の中川勝洋会長にすでに果実がある。
花と果実が同時に成長していくからだ。
花は「因」、果実は「果」にあたる。

法華経以外の諸経典は、生涯の仏道修行を行って、ようやく成仏できる説く。
しかし、法華経は即身成仏を明かしている。
また十界互具を示し、因と果が同時に具わることを明らかにした。
成仏とは、自身の内にある仏の生命を“開く”ことなのだ。
仏知見とは
仏の智慧のことだ。
衆生の生命に本来、仏の智慧が具わることを意味している。
成仏とは現在の自身と全く異なった特別な人間になることではない。
あらゆる人を仏の境涯にすることだ。
いつか成仏するのではなく、
手を動かせば、手が仏になっていく。
口を動かせば口が仏になり、足を使えば足が仏になっていく。
万人が成仏する-これが釈尊が法華経で明らかにした「約束」である。


カルテ開示義務4割知らず 

2015-07-22 05:47:55 | 医療と介護
 患者5千人、請求1割未満 
制度の周知不十分


共同通信社 2015年7月21日(火) 配信 

 患者の権利確保の実情を把握しようと厚生労働省の検討会が昨年12月~今年1月にかけて、過去半年以内に入院や通院の経験がある男女5千人に「医療機関のカルテ開示義務」を知っているかどうか聞いた結果、4割超が「知らない」と答えたことが20日、分かった。実際に開示を求めたことがあるとした人は1割に満たなかった。
 厚労省が患者の求めに応じた開示義務を医療現場向けの指針に盛り込んでから10年以上たつが、患者が自らの症状や治療方針、経過を理解するための制度が十分に周知されていない現状が浮き彫りになった。
 調査は、患者への差別や偏見が相次いだハンセン病問題の再発防止に関する厚労省の検討会が実施。患者の権利を守る取り組みの実態把握に向け、さまざまな疾患で入院や通院をした20代以上の男女5千人を対象にインターネット上で質問し、全員から回答を得た。
 カルテ開示義務を「知っている」としたのは57・8%で、「知らない」は42・2%。自身の診療内容の開示を求めたことがあるのは6・2%にとどまった。開示を求めたことがある患者は、81・8%が「カルテが役に立った」としている。
 カルテ開示は、患者と医師との信頼に基づく「安心・安全な医療」の実現に有効との指摘もあり、検討会の座長を務める多田羅浩三(たたら・こうぞう)大阪大名誉教授(公衆衛生)は「医療従事者よりも立場が弱い患者の権利を守るためにも、国は開示義務が国民に十分認識されるよう普及、啓発に努める必要がある」としている。
 医療事故の遺族で「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」代表の永井裕之さん(74)は「カルテは自分たちのものと思っている医療関係者がまだ多いのではないか。カルテを見ることで患者は自分の病状をより理解できる。開示義務があることを医療機関が患者に知らせ、国は医療関係者を教育する必要がある」と話した。
 厚労省の指針は、全医療機関が患者の求めに応じて原則開示するよう規定。個人情報保護法も5千人分以上の個人情報を扱う医療機関に開示を義務付けている。
 ※カルテの開示義務: 厚生労働省は2003年9月、「診療情報の提供等に関する指針」を作成。医師や薬剤師、医療機関の管理者ら医療従事者は、患者の求めがあった場合、第三者の利益を害する恐れがあるときを除き、カルテや処方箋、手術記録といった診療記録を原則開示しなければならないと規定している。一方、05年4月施行の個人情報保護法も、カルテなど5千人分以上の個人情報を扱う医療機関は、患者の求めに応じて診療記録を開示するよう義務付けている。

“2023年問題”にいち早く対応◆慈恵医大Vol.1
医学教育の外部評価、文科省GPで受審

m3.com 2015年7月17日(金 配信 医療維新:スペシャル企画 橋本佳子(編集長)

 医師養成の原点は、医学教育にあり……。その医学教育が、人口の高齢化に伴う医療ニーズの変化、再生医療をはじめとする医学研究の進展、医学教育の国際的認証評価の動きなど、国内外の情勢変化を受け、改革を進めつつある。
 m3.com編集部では今夏、先に実施した「医学部長アンケート」の回答大学・医科大学を中心に、さまざまな改革に取り組む現場の動きをリポートする。
 初回に紹介するのは、東京慈恵会医科大学。全国の医学部・医科大学は、2023年までに国際的な認証評価の受審が求められている。トライアル評価を2014年に受けた同大学は、約20年前から「医局講座制と教育の分離」を進めるなど、医学教育で先駆的な取り組みを行ってきた(計3回の連載)。
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 大学医学部の2023年問題……。それは、医学教育にとっての“黒船”と言っていい。その“黒船”襲来にいち早く対応した大学の一つが、東京慈恵会医科大学だ。2014年6月に、「医学教育分野別評価基準日本版」に基づく外部評価を受審した。

慈恵医大教育センター長の福島統氏に取材。

 米国で医業を行う資格を審査するECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)は2010年9月、米国以外の医学部出身者に対して、「2023年以降は、ECFMGへの申請は、国際的な認証評価を受けている医学部の出身者に限る」という宣言を打ち出した。これを受け、日本の大学医学部・医科大学は、WFME(世界医学教育連盟)の基準に準拠した認証評価を行うための準備を進め、今秋にも「日本医学教育評価機構」(JACME;Japan Accreditation Council for Medical Education)を発足、認証評価に向けた動きを本格化させる(『「JACME」、全80大学が参加し今秋発足』を参照)。
 それに先立ち、慈恵医大を含む6大学は、文部科学省大学改革推進委託事業(GP)として採択された「国際基準に対応した医学教育認証制度の確立」事業などにより、認証評価のトライアルを実施、その一環で慈恵医大も受審した。認証評価は、自己点検評価と、第三者による外部評価から成る。同大学教育センター長の福島統氏は、「135年の歴史を刻む慈恵医大の責任として、医学教育の先進校であることが求められ、いち早く評価を受けることが必要だと考えていた。外部評価を受ける意義は大きく、医学教育への取り組みを振り返る好機になる」と、そのメリットを語る。
 慈恵医大は、医学教育に関する学内外への情報公開に積極的に取り組んでおり、「自己点検評価報告書」と「外部評価報告書」ともに、全文をホームページ上で掲載している。
 外部評価の結果は、36項目中、「○○しなければならない」という視点からの「基本的水準」は、「適合」22項目、「部分適合」12項目、「不適合」0項目だった。「○○するべきである」という「質的向上のための水準」は、「適合」24項目、「部分適合」10項目、「不適合」0項目。いずれも残る2項目は、認証評価のトライアル中であるため、評価基準自体が不明瞭であるなどの理由から「評価せず」とされた。特に高い評価を受けたのが、教育プログラム、教員、教育資源などの領域だ。
 計6大学で認証評価に関するGP実施
 GPの「国際基準に対応した医学教育認証制度の確立」事業は2012年度から5カ年計画で、東京医科歯科大学が事業推進責任校、慈恵医大のほか、東京大学、千葉大学、新潟大学、東京女子医科大学の5校が連携校になり、計6大学で進めている(詳しくは、同GPのホームページを参照)。
 慈恵医大が外部評価を受けたのは、2014年6月。それに先立ち、教育活動に関するデータ収集を行い、“見える化”を進め、自大学の教員による自己点検評価を行った上で、外部評価を受けた。福島氏は、「外部評価は、決して合否を判定するものではない。私たちの思想、教育のあるがままの姿を見てもらい、良い点があればそれを伸ばし、自分たちでは見えていない欠点、問題点があればそれを指摘してもらい、改善していくのが目的」と話す。
■明確な精神「病気を診ずして病人を診よ」
 外部評価の評価基準は、9つの領域から成る。うち(9)は、総括的な意味合いなので、実質的な評価視点は8領域。「慈恵医大のトップは学長だが、伝統的にナンバー2は教学委員会の委員長、ナンバー3が病院長となっている。教学委員会は、学内でプライオリティーが高く、卒前教育を全て束ねることになっている」(福島氏)。教学委員会には、約40人の主任教授のうち、約11人が所属する。認証評価への対応は、教学委員会が主導し、同委員会の委員が、各領域の責任者を務めた。
◎医学教育分野別評価基準日本版(2013年7月版)の評価領域
• (1)使命と教育成果(使命、使命の策定への参画、大学の自律性および学部の自由度、教育成果)
• (2)教育プログラム(カリキュラムモデルと教育方法、科学的方法、基礎医学、行動科学と社会医学および医療倫理学、臨床倫理学と技能、カリキュラム構造・構成と教育期間、プログラム管理、臨床実践と医療制度の連携)
• (3)学生評価(評価方法、評価と学習との関連)
• (4)学生(入学方針と入学選抜、学生の受入、学生のカウンセリングと支援、学生の教育への参画)
• (5)教員(募集と選抜方針、教員の活動と能力開発に関する方針)
• (6)教育資源(施設・設備、臨床トレーニングの資源、情報通信技術、医学研究と学識、教育の専門的立場、教育の交流)
• (7)プログラム評価(プログラムのモニタと評価、教員と学生からのフィードバック、学生と卒業生の実績・成績、教育の協働者の関与)
• (8)統轄および管理運営(統轄、教学のリーダーシップ、教育予算と資源配分、事務職と運営、保健医療部門との交流)
• (9)継続的改良
 教務委員会の委員が分担して、各項目についての自己点検評価を行った。外部評価に当たっては、(1)の「使命と教育成果」、(2)の「教育プログラム」、(7)の「プログラム評価」――が特に重視されたという。
 まず(1)について。慈恵医大の建学の精神は、「病気を診ずして病人を診よ」で、院内のさまざまな場所に掲出されている。その精神はこれまでさまざまな形で具現化してきたが、2013年には、「5つの到達目標」を定め、それを踏まえ「医学科達成指針」を新たに策定している。
◎医学部の5つの到達目標
• 医学を学び、また研究する際の基本的な考え方を身につけ、自律的に実践する
• 自己の人間性を高め、倫理的・科学的判断能力を磨く
• 医学の基本的知識を習得する
• 医学の基本的技術を習得する
• 医師としての適切な態度と行動を身につける
 (2)の「教育プログラム」で高い評価を受けたのは、講座ごとの授業を廃止して、「統合カリキュラム」を採用している点だ(詳細は、「慈恵医大Vol.2 」「慈恵医大Vol.3 」を参照)。講座と教育を分離するという考えから、1996年に大改訂を行い、今に至っている。
 一方、改善が必要とされたのが、臨床実習。参加型の臨床実習が少ないとの指摘だった。評価時点の2014年度の6年間の実習時間は計62単位だったが、既に改善計画を立てており、2015年度から新しいカリキュラムをスタートさせた(詳細は、「慈恵医大Vol.2」を参照)。大きな変更点は、臨床実習の前倒し。今まで医学部5年次の4月から実施していたが、4年次の9月から開始し、5年次の7月まで模擬参加型の臨床実習を行う。その後、5年次の9月から、診療参加型の臨床実習に入る。6年間の実習時間は計74単位に上る。
■評価に先立ち「教育IR部門」を設置

建学の精神「病気を診ずして病人を診よ」は、学内の随所に掲出されている(写真提供:学校法人慈恵大学)
 外部評価に先立ち、慈恵医大では2013年に、教育センター内に「教育IR部門」を設置した。自己点検評価は、データ、エビデンスに基づいて実施することが求められるからだ。IRとは、「Institutionnal Reserch」の略で、高等教育機関が、機関の意思決定を支援するために行うリサーチを意味する。慈恵医大では、特に教育活動の現状に関するデータを収集・整理して分析、教育の改善に役立てている。
 「教育IR部門」で収集しているデータは幅広く、教育カリキュラムの内容から、学生の口頭試験や筆記試験、各種委員会の運営状況まで多岐にわたる。これらのデータが、自己点検評価の際に役立った。「慈恵医大では、1996年に統合カリキュラムを導入した時代から、各種データを一元的に管理していた。例えば、成績データについては、一般的な大学では、各講座の中に埋もれているが、慈恵医大では、どの教員がどんな試験を誰が出したのか、その成績などは、全て学事課が持っていたため、データは収集しやすかった。学生のポートフォリオも、データベース化しているため、どんな授業や指導を受け、各学生の能力がどのように育っているかを、年次を追ってフォローできる」(福島氏)。
 慈恵医大では今後、「教育IR部門」を充実させる方針だ。追加を検討している一つが、入試データ。「入試データをどう活用するかが課題。筆記試験と入学後の学力は、関係ないと思う」と福島氏。欲しいのは、「こんな学生は医師としての適性に欠ける」ことが分かるデータと言うが、その際に必要なのは質的データと思われ、その収集方法については模索中だ。
■外部評価は4日間、6人体制が基本
 慈恵医大が受けた外部評価は、2014年6月3日から6月6日までの4日間。「国際基準に対応した医学教育認証制度の確立」のGPのメンバーが持ち回りで評価を実施しているため、慈恵医大の外部評価の際、福島氏自身は評価される立場としても参加しなかった。
 外部評価の一般的な流れは次の通り。評価者は慈恵医大の場合は10人だったが、2015年度の評価は6人体制での実施を予定している。
 まず月曜日の夕方にホテル等に入り、翌日の予定などを確認。火曜日から木曜日までは朝から夕方まで受審大学に赴き、評価項目ごとに検証を進める。受審大学がまず説明し、それを基に、質疑応答などを重ね、確認していく。夜は当日の振り返りとともに、翌日の予定などについて打ち合わせる。それを木曜日まで繰り返す。その間、若手医師や医学生などに、評価者が直接インタビューする機会もある。木曜日の夜は金曜日の講評に備え、評価結果を整理。金曜日の午前中に受審大学にフィードバックする。その後、評価者それぞれがレポートを書き、責任者が取りとめた後、評価者が集まる委員会でのレビューを経た後、受審大学に送付する。
(Vol.2◆「医学教育の密室性を排除」へつづく)

又吉直樹が語る「芸人の経済学」とは?

2015-07-22 05:38:35 | 社会問題・生活
大学ノートにネタを書き続けた日々
@DIME 7月20日(月)11時20分 配信

文才が花開き、ついに芥川賞も受賞!自ら書いた小説が104万部も出版されるなど今注目の芸人。彼の頭の中はいったいどうなっているのか? 取材を重ねてわかったことは、彼は努力の人だったということ。売れない頃、バイトに精を出し少しでも良い暮らしをしようとするライバルたちを横目に、風呂なし・トイレ共同のアパートでひたすら本を読みふけり、大学ノートにネタを書き続けた日々。「その時があったからこそ、今の自分がある」と、振り返る。そんな彼が口にした「芸人の経済学」とは意外なものだった。

 読破した本は2000冊以上という、お笑い界はもとより、芸能界きっての読書家として知られ、これまでエッセイや短編小説も発表するなど、知性派のイメージが強い又吉直樹。この春よりリニューアルするNHKの経済学番組『オイコノミア』で経済を語っている。文学とは違い、経済がテーマとなると、本人にも戸惑いがあったという。

「やっぱりお金の話がメインになると思ったんです。僕、これまで、ほとんどお金に関しては、無縁というか、ま、無縁ではありえないんですけど、深く関わってこなかったので、この仕事のお話をいただいた時は、どこまで話についていけるかなと、正直不安でした」

 だが、番組が回を重ねるごとに、意外な事実が判明する。彼がこれまでの人生で選択してきた“生き方”が、実は、最先端の経済理論に、ことごとく当てはまることが明らかになっていくのだ。

◎家賃2万5000円の風呂なしアパートに住み続けた理由とは?

 例えば、東京での下積み時代のこと。又吉は、吉本興業の養成所に通っていた時を含めて、生活が維持できる程度の必要最低限のアルバイトしか、やってこなかったという。それは、実家からの仕送りが多かったとか、貯金があったからというのではない。お金は全然なかった。しかし、あえてバイトをしない、という選択をしたのだ。

「同期のヤツとかは、大体週3とか週4でバイトして、月15万円くらい稼いで、風呂付きのアパートに住んだりしてました。同世代の大学生と同じような生活をしようとしてたんです。それを見て、すごい違和感があったんですよ。“何しに東京に来てるんだ?”って」

 その時の又吉は、仕方なく月に5~6回バイトに行って、風呂なし・トイレ共同の家賃2万5000円のアパートで暮らしていたという。極力バイトをしないようにして、同期たちがバイトに割いている時間を、お笑いのネタを書くことに費やしていたのだ。

「お笑い芸人として売れることを目標とするなら、お笑いに費やす時間をまず確保しなければダメですよね。バイトを週1回にすれば、週の半分バイトしているヤツが5年間かけてお笑いに費やす時間を、2年半で確保することができるはず。もし、そのふたりの才能が同程度なら、売れる可能性が2倍早くなると考えていました」

 このような、限られた資源(この場合は時間)の投資すべき順序を考えることは、さまざまな国の所得格差を経済モデルから分析する開発経済学の分野でも重要視されている。

「そのときの僕の考え方について、番組に出演している先生からは正しいと言われて、ああやっぱりな、と思いました。同時に、自分の中にも経済の合理性があったんだなという驚きも。でも、なかなかこの考え方は、世間では通用しないですよね。普通、きちんとバイトをしながら、夢を追っているヤツのほうが偉いと思われるじゃないですか。僕の場合は、結構、周りにも迷惑をかけてましたから(笑)」

 知り合った人には、お米を送ってくれるように頼んだり、本当に空腹が辛くなった時は、お笑いライブのチケットを売っていて、興味を持ってくれた人に、「今日はどちらでご飯を食べるんですか? 僕もお邪魔していいですか?」などと聞いたことがあったという。

「芸人仲間からも、アイツは人間としてヤバい、とか言われてました(笑)。ただ、それができたのは、自分のやっていることは間違っていないという確信があったから。あと、こういう話は、お笑いのライブでも話せるので、そんなに悲惨な気持ちではなかったんですよね。空腹は辛かったですけど(笑)」

◎自分の夢を諦めずに達成する「経済学的ノウハウ」

 もうひとつ、例を挙げよう。又吉といえば、サッカーが得意なことでも有名だ。高校はサッカーの強豪校へ行き、大阪府代表としてインターハイに出場した経験を持つ。高校卒業後の進路としては、大学への推薦やサッカーチームのある企業への就職という道もあった。しかし、中学生の頃から、芸人になることを決めていたという。

「中学生の時に、芸人にならなかった自分をイメージしてみたんです。別の仕事に就いて、結婚して、子供もできて、夕飯を家族で食べながら、お笑い番組とか見ていると思うんですよ。で、そこに出ている芸人を見ながら、“こんなんオモロない、おれのほうが全然オモロいよ”なんて言ったりしている……それを想像したら、すごいストレスになったんですね。そんなストレスを味わうくらいなら、芸人を一回やって、自分の限界を知って、辞めた方がまだマシだと。それなら、“コイツらのおもしろさはオレにはわからへんけど、きっとこの番組に出ているんだからスゴいんやろな”と思える気がするんです。自分が本当にやりたいことを、納得するまでやることが、大事なんだと思います。たとえ、成功しなくっても」

 経済学に「時間非整合」という理論がある。時間が経過することで、ものの見方や考え方などの価値観が変わってしまうことを指している。卑近なケースでいうと、将来の目標を決めても、時間が迫ってくると、煩わしさやネガティブな面が意識され、諦めるということが起こりやすい、という理論だ。

 それを防ぐためには、まず、将来についてじっくりと考えておくこと、そして、なるべく早くその目標に向かって具体的な行動を起こすことが重要になるという。また、目標を口に出す「コミットメント」を行なうと、自分への強制力になると説かれている。

 又吉の場合は、中学生から将来のイメージを明確に持ち、高校時代も1年生のときから、芸人になるために、「卒業後は父親の仕事を継ぐ」とサッカー部の監督に嘘をついていたとか。卒業後の進路として、サッカーの選択肢を排除するためだ。これは、もともと「自分の目標を口に出して言うことが嫌いだった」という、彼ならではのコミットメントといえるだろう。

◎実は“つぶし”が効く芸人という職業

 生来のセンスに加え、努力、さらには、意図せざる合理的な選択などによって、ピース・又吉は売れっ子芸人として活躍することになる。だが、今の彼のようなポジションにいる芸人はほんのひと握り。夢を目指すといえば聞こえはいいが、挫折をしたときのことを考えれば、その人生にはリスクがつきまとう。長らく続いているお笑いブームの影響で、芸人を目指す若者は後を絶たないが、辞めていったその他大勢はどうなっているのだろうか。

 話題の小説『火花』に、そのあたりの状況が描かれている。実は、芸人はつぶしが効く職業なのだという。

「芸人を辞めた人間は、営業職に就くケースが多いみたいで、不動産会社や携帯電話の販売会社などに転職してますね。で、すぐに結果を出して、店長とかになったり。僕なんかより、メチャメチャ稼いでいる人、いっぱいいますよ。人を笑わせる技術は、少なくとも普通の人よりはあるので、営業では有利になるんだと思いますよ。僕は、全く営業には向いてないと思いますけど(笑)」

 お笑いのスキルを磨くということは、ビジネスで必要とされる、コミュニケーション能力を養うことにつながっているというわけだ。お笑いブームが一過性で終わらない背景には、こうした理由があるのかもしれない。

 また、『火花』では、主人公の芸人が、先輩芸人のエピソードをノートに書き溜めていく姿も描かれている。何年にもわたって書き続けられているシーンは、作者である又吉自身が、小学生時代から書き続けてきた“ネタ帳”を連想させる。

「普通の大学ノートなんですが、100冊以上にはなってますね。ネタ帳とはいっても、きちんと形になっているものではなく、とにかく発想だけを書き溜めています。書いた時は実現できそうもないネタでも、そのうち技術が身に付けばできるかもしれない、というものも含めて。だから、コントになるのか、漫才になるのか、それ以外の何に使えるのか、わからない雑な状態のままになってます。きっと、小説のネタにもなると思います」

 そうしたネタ帳も、経済学の視点から見ると、立派な、先を見越しての「貯蓄」となる。「実際、僕自身も、将来、歳を取って、ネタが浮かばなくなったら使えるだろうと思っていた部分もあるのですが、最近ヤバイなと感じているのは、すでにもう、かなり使い始めているんですよ(笑)。まだ、34歳なんですけどね。ネタ帳を見返して、19歳とか20歳の頃の自分の発想にハッとしている。まずいなと思いつつも、書いておいてホンマに良かったと」。

 又吉は、常々こんな言葉を口にしている。「経済学は、人生における落とし穴や迷子になりがちな場所を教えてくれる“地図”になり得るもの」と。それは今の彼の実感だろう。若い時にたっぷりと自分への投資を行ない、芸人としての膨大な資産を保有している彼から、さて、次はどんな創作が生み出されるのだろうか。

★又吉直樹さん:1980年大阪府寝屋川市生まれ。身長164cm、B型。1999年NSC東京校5期生に。2003年、同じ期の綾部祐二と「ピース」を結成。高校時代は名門・北陽高校でサッカー部に所属。趣味は読書で、太宰治、芥川龍之介らをリスペクトし自らも小説を執筆。著書に『第2図書係補佐』『東京百景』などがある。2015年、雑誌『文学界』に発表した小説『火花』が話題となり、3月11日に単行本として発売。初版は15万部という異例の部数に。そして先日、第153回芥川賞に輝いた。レギュラー番組に『オイコノミア』(NHK)がある。


化療学会が調査委立ち上げへ
出展書籍販売禁止問題
「大会長独断」とした事実関係などが対象

m3.com 2015年7月21日(火) 配信 池田宏之(m3.com編集部)

 6月の日本化学療法学会総会において、神戸大学感染症内科教授の岩田健太郎氏の著書などが出展した出版社や書店で販売禁止となった問題で、学会が外部委員による調査委員会を設置することを決め、岩田氏側に文書で連絡した(『化療学会の著書販売禁止措置、態度表明なく1カ月』を参照)。文書は7月16日付。学会が、「大会長の独断」としていた事実関係も含め調査する方針。
 文書によると、今回の問題の事実関係の調査のために、3人の外部委員から成る調査委員会を立ち上げる方針で、「詳細な調査を依頼した上で、報告の提出を求める」という。委員は現在選考中。
 調査委員会の調査・検討対象となるのは、「事実関係」「関係者への謝罪」「再発防止策」「学会運営支援会社との付き合い方」の4点。学会は、6月12日付で、販売禁止措置について「大会長であった昭和大学医学部感染症内科教授の二木芳人氏による指示」と連絡したが、岩田氏は「単独とは考え難い部分もある」としている。

高齢者の刑法犯、万引容疑が6割
「孤独感引き金」

共同通信社 2015年7月17日(金) 配信

 全国の警察が摘発した今年上半期の刑法犯のうち、65歳以上の高齢者の60・0%は万引をした疑いだったことが16日、警察庁の集計(暫定値)で分かった。摘発された高齢者は2万3656人で、1万4186人が万引容疑だった。
 警察庁によると、万引が高齢者の罪種手口別で一番多い傾向は続いている。担当者は「孤独感が引き金となり、万引に手を染める高齢者が多いのではないか」と分析している。
 2014年の上半期でも、高齢者の摘発者2万3034人のうち、万引容疑は62・1%に当たる1万4308人だった。
 一方、昨年までの刑法犯の統計によると、高齢者が犯罪の被害に遭う事件が増加しており、高齢者の被害割合は13年に初めて10・4%と1割を超え、14年には10・7%に増えた。

「医学教育の密室性を排除」◆慈恵医大Vol.2
講座制と教育を分離、実習は74単位に増加

m3.com 2015年7月19日(日) 配信 医療維新:スペシャル企画 橋本佳子(編集長)

 東京慈恵会医科大学が、医学教育の外部評価で高い評価を受けた一つが、「統合カリキュラム」だ。その歴史は古く1996年度にさかのぼり、同年にそれまで行っていた講座別の教育を全廃、「統合カリキュラム」を導入、学生試験の在り方も刷新した。
 その狙いについて、慈恵医大教育センター長の福島統氏は、「講座制と教育の分離であり、『私が教え、私が試験を行い、私が採点し、私が合否を決める』という教育の密室性を排除するのが目的だった」と説明する。

東京慈恵会医科大学の前身である成医会講習所は、1881年5月開設。2010年5月に創立130年を迎えた(写真提供:学校法人慈恵大学)

 1995年度までは、2年間の教養教育の後、4年間の専門教育、つまり内科学、外科学、解剖学、生理学、生化学、病理学などに関する教育を講座別に行っていた。例えば、解剖学でも、第1講座は肉眼解剖学と神経解剖学など、第2講座は組織学と発生学などをそれぞれ教え、両者の間で教育内容の調整などはしていなかった。その上、教育目標や評価も、各講座が独自に決定しており、「各科目の教育の総和が、『病気を診ずして病人を診よ』という慈恵医大のスクール・ミッション(教育目標)にはなっていなかった」(福島氏)。
 それを抜本的に変えて、導入したのが、「統合カリキュラム」だ。
■「コース・ユニット制」で責任の所在も明確に
 「統合カリキュラム」は、「コース・ユニット制」を採る。「コース」は、医学総論IからVI、総合教育、生命基礎科学、外国語IからIV、医療情報・EBM I~IV、社会医学など、大きな単位ごとに設定される。各コースの下に、「ユニット」という教育単位を設定した。例えば、1年次で学ぶ「生命基礎科学」コースには、生物学、物理学、化学のユニットを、2年次の後期の臓器別正常構造・機能を学ぶ目的の「基礎医科学II」コースには、循環器系、呼吸器系、神経系、生殖器系などのユニットを、それぞれ配置している。3年次の「臨床基礎医学」コースでは、免疫学、感染症、病理学など、基礎医学の中でも臨床に近いものを統合している(詳細は、慈恵医大のホームページを参照)。
 この「コース・ユニット制」の特徴は、教育の責任の所在が明確である点。教学委員会が、各コースの責任者をまず決め、教授会の承認を得る。コース責任者が、ユニット責任者を指名する。ユニット責任者が教育計画を立て、それを教える教員については、所属する講座以外から、場合によっては学外からも指名することができる。各ユニットの教育計画を総括する立場にあるのが、コース責任者だ。コースとユニットの責任者になれるのは、講師以上。その権限は大きいため、任期は1年、ただし再任は可能。
 慈恵医大では、コース責任者の講義・実習依頼は、業務命令としている。福島氏自身、解剖学講座の講師時代に、「運動系」のユニット責任者になったことがあった。当時の整形外科の主任教授に、「関節障害」の講義を依頼したこともあったという。
■過去問題、学生に全て公開
 さらにカリキュラムの見直しの際、評価の在り方も見直した。「試験実施者と、その結果を評価する人を分離した。この思想は、(臨床実習に入る前に各大学が実施する)共用試験につながったと考えている」(福島氏)。試験問題は、まず教育を担当した教員が作成する。それを試験委員会が確認した上で、学生に出題する。試験を実施後、正答率が低かったりするなどの問題は削除などの対応を取る。試験問題についてはデータベース化しており、出題後、作成教員名、学生の回答パターンと模範解答などを「試験問題サーバ」に蓄積し、学生に公開している。問題ある出題をした教員には問い合わせを行うこともある。
■「自分のカリキュラム、学生が作る」
 慈恵医大の実習面での特徴の一つが、「プライマリケア・選択学外臨床実習」。ユニークなのは、「学生が自分で自分のカリキュラムを作る」という点だ。
 学生は、いつでも、どんな期間でも、ユニット責任者が許可すれば実習することが可能。ただし、正規のカリキュラムがある時は実習に行くことができず、土日曜日や夏休みなどを利用する。1日単位で認定し、5日の実習を行った場合に1単位としてカウントする。
 実習先は、他の地域の中核病院や診療所、保健所、離島へき地の診療所、児童養護施設、障害者福祉施設など、極めて多岐にわたる。海外での実習も可能。「医療の場は多様。学生が、自ら学ぶ『場』を選び、学ぶ機会を提供するのが、プライマリケア・選択学外臨床実習。実習先も、学生自身に交渉してもらい、ユニット責任者が実習場所として適当と判断した場合に実習が可能になる」(福島氏)。実習後は、レポート提出を求め、単位を認定する。これとは別に、慈恵医大の姉妹校である、英国のキングス大学には、慈恵医大が補助を出して、毎年3人が実習に行く。
■臨床実習、62単位から74単位に増加
 もっとも、外部評価では、診療参加型の実習の少なさが指摘された。この点については既に2015年度から見直しを進めている。
 2014年度までの実習は、計62単位。医学部1年次は福祉体験実習、2年次は重症心身障害児療育体験実習と地域子育て支援体験実習、3年次は在宅ケア実習と高齢者医療体験実習を行い、計6単位。5年次の41週間、6年次の15週間、合計56週間(単位)が臨床実習だったが、5年次の実習は必ずしも参加型ではなかった。臨床実習は、6年間で計62単位。これ以外に、4年次で看護業務実習を実施していた。
 2015年度からは、4年次以降の在り方を見直し、臨床実習は6年間で計74単位まで増やす。4年次の1年間実施していた臨床講義を4月から6月の3カ月に短縮し、9月から「全科見学型臨床実習」(28週間)に入り、大学での教育を組み合わせながら進め、診療の現場で求められる知識・技能・態度を、実体験を踏まえながら、習得していく。基本的には本院で実施する。その後、6年次の7月まで、1診療科当たり4週間、計10診療科、40週間の参加型臨床実習を行う。実習の場は、分院のほか、関連病院まで広げる方針だ。同実習を終えた時点で、臨床能力が目標に達しているかを評価するため、卒業時OSCEを実施する。
◎プライマリケア・選択学外臨床実習のレポート
 (3年生が、2年生の時に実習した「児童館」に、再び行った際のレポート)
 今回の実習では、2年生の時、子育て支援体験実習でお世話になった○○児童館で実習されていただいた。個人的な目標としては大きく2つ。前回行ったときに、家庭の事情を抱えている子について、もう少し注意深く観察し、関わること、もう一つは1年半経って子どもたちがどんな変化をしているか見るということである。
 (中略)今回の私のように、一度きりではなく、長いスパンで子どもたちを見ていくというのは、その趣旨に当てはめても実りの多いものだと考えた。
 実は正規の実習期間が終わってからも、秩父への遠足の引率、秋の縁日でのお店屋さん・料理の手伝い、夏の児童館のサマーキャンプで博士に扮しての節電や科学のワークショップ開催など、様々な場面で児童館に呼んでいただき、参加していた。その中で、もちろん勉強以前の問題として、ボランティアとして仕事をしたり、次々と寄ってくる子どもたちの遊び相手をした。今回はその中で培った先生方、子どもたちとの信頼関係があったからこそ、受け入れていただいたと考えている。
 以前、先生が医学部の実習は全部「貢献実習」だということをおっしゃっていたが、最近やっと貢献しながら勉強するということは、どういうことなのか分かってきた。正に今回の実習のようなものが、貢献学習な野だと思う。レポートでは、今回の実習で出会った3つの疾患について、調べたものをまとめ考察を加えようと思う。
 まず1つ目「場面緘黙症」について。この子は去年、児童館を訪れたときに私自身気づいていなかった。(中略)実習初日に、児童館で行われる祭りの準備を一緒にしていた子が、長時間何もしゃべらずに、一人で黙々と作業をしていたことに気付いたのが、その子との出会いであった。(中略)
 2つ目に「アスペルガー症候群」について。(中略)
 最後の「パニック障害」の子について書く。(中略)
 上記のような子どもたちを通じて今回学んだことは、第一に障害を持つ子にはきめ細かいサポートが必要だということである。サポートの第一段階はその障害について知る、勉強することだと思う。(中略)
 人は人のかかわりの中で成長するものである。子どもたちと接して私が勉強させてもらったし、医学生として成長もできた。願わくば子どもたちも私とのかかわりの中で何かを感じ、楽しいだけでなく少しでも成長してくれたら良いと思う。
◎プライマリケア・選択学外臨床実習のレポート
 (4年生が、地域のリハビリテーション病院で4日間実習した際のレポート)
 今までチーム医療というものの重要性については講義を受けてきたものの、実際の医療機関でのチーム医療というものについて疑問を持っていました。○○病院でのシステムはまさに様々な業種がチームの医療を行っていました。○○病院は教育機関ではないことを感じました。今までの実習では教えてもらえることが当たり前でえしたが、○○病院は多忙で、私の相手をしている暇などありませんでした。
 初日は誰にも相手にされない「放置状態」で、何もできずに、見学に来たことを後悔したくらいでした。しかし、後半は自分から患者さんやスタッフの方に質問したり、患者さんと手を握り話をしたりと、とても有意義に過ごすことができました。今まで、自分が上げ膳下え膳の温室環境にいたんだということを痛感させられました。今回は医師にも、コメディカルにも両方につかせていただいて、両方の目線を体感しました。
 改めて、患者さんがよくなっていくことの喜びを感じられました。
(Vol.3◆医学部・大学病院のみで教育は完遂できずへつづく)