ノリの東京の友人の生きる糧(福岡編)

日々のちょっとした楽しみや悲しみを徒然に語ります。

今週の1冊 ~ 血涙(けつるい) 上・下巻 ~

2008年10月16日 | 
 今週の1冊は、北方謙三先生の『血涙(けつるい)』上・下巻です。
 先日読み終えた『楊家将(ようかしょう)』上・下巻の、その後を描いた作品です。宋と遼の戦いを引き続き描いた、中国を舞台にした戦争小説です。

 本作はハードカバーなので、会社の行き帰りに持ち運んで読むには大きすぎるので、自宅で読むことにしました。
 結局、一気に読んでしまったため、休日を1日潰してしまいました。それくらい熱中して読める作品でしたね。

 ネタバレになるので詳細は書きませんが、本作は『楊家将』の下巻に書かれた最後の戦いで生き残った人々の、その後の生き方と死に方が描かれています。
 色々な運命のいたずらによる悲劇が書かれているので、『楊家将』よりも読んでいて胸が苦しかったですね。男(漢)だけでなく、一族の女性や子供や孫も巻き込んでいく戦いは悲しいとしか言いようがありません。まさに題名の通り血の涙を流す生き方ですね。

 前回の『楊家将』の感想でも書きましたが、『楊家将』&『血涙』の合計4冊は戦闘に特化して描かれているので、北方先生の歴史小説(中国物)の入門書として適していると思います。
 特に騎馬戦の描き方は、私が今までに読んだ小説の中で最も躍動感のある凄まじい動きを感じることができたのでお勧めです。

 北方版水滸伝や三国志を読むかどうか迷っている方は、是非この4冊を読んでみて下さい。そうすれば、北方先生の中国物小説にハマること間違いないと思います。

 私は『水滸伝』『楊家将』『血涙』と読み終えたので、いよいよ北方版『三国志』に挑戦することになりました。吉川栄治先生や横山光輝先生が残した、それぞれの名作『三国志』との違いが楽しみです。
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