のぐっちの日記帳

日常で感じていることなどを書いています。PCの更新が面倒なので、ブログの更新も随時になりますのでご了承ください。

今度こそ、簿記検定の総括

2017-04-04 20:05:00 | 勉強の話
ようやく、今回(第145回)日商簿記検定の最終的な合格率が発表されました。発表するのは3月末とのことでしたが、31日(末日)の午後になってようやく発表されました。最終的な2級の合格率ほぼちょうど25%で、やはり前回も書いた通り久しぶりに易しくなった割には思ったほど合格率は上がりませんでした。今回の2級は日商と簿記教育の業界が前回まで合格率が低かったのを調整するために合格率を上げる問題にするために談合したのではないかと勘繰りたくなるほど、簿記の専門学校の予想がことごとく的中していたので、僕にとっては練習でやったことをそのまま本番でやればよいというスタンスで臨めたので合格したのではないかとおもいます。個人的なことはさておいて、このように簿記の専門学校の予想の的中率が高かった割には合格率が思ったほど高くなかったことについて自分なりに推測してみると、前回も書きましたが今回も「商難工易」の内容で暗記が効かない工業簿記のほうが難易度が低く、暗記に頼った勉強法では合格できない問題構成になっているのが大きいのではないかと思います。今回はそうではありませんでしたが、前回までの4回連続で商業簿記に簿記の専門学校でも教えないような初見の問題が出るといったような極悪仕様の問題が出題されることが続いたので、商業簿記も含めて暗記だけでは合格させないという日商の執念すら感じます。

なお、次回(第146回)から日商簿記2級は大幅にリニューアルし、圧縮会計や外貨計算、リース会計などといったいままで1級だった内容が下りてきます。さらにその次回(第147回)からは連結決算も2級の内容に加わります。従って、従来の内容の簿記検定は今回(第145回)が最後だったので、受験生が新しい内容を追加して勉強しなければならなくなると苦しくなるので、そういう意味でも今回で合格させようと簿記の専門学校の予想通りの問題が出題されたのではないかと思いますが、それにしても合格率が思ったほど高くありませんでした。結局、多くの受験生が次回以降の検定に向けてそのいままで1級だった内容を追加して勉強しなければならないことで苦しむということになります。僕は自分の合格が決まってからも簿記関連のホームページをチェックしていますが、次回以降追加されるいままで1級だった内容について簿記の専門学校の予想では最初は仕訳問題だけ出題される可能性が高いが、大問のなかにそのいままで1級だった内容を入れて極悪仕様の問題を作るのではないかという警戒する向きもあります。そうなると、暗記だけでは絶対合格しないというのが最近の日商簿記2級ではないかとますます思います。そういう意味では前回までの4回連続で極悪仕様の問題が出題されたのは、次回以降の難化を示唆するフラグにも思えてなりません。そうなると、次回以降は今回のように合格率が20%台になることはほとんどなく、合格率が10%台が当たり前のようになり、以前のような合格率30~40%台というのはもうほとんど望めそうにありません。なお、簿記2級合格者に対しては日商(加えて、各地の商工会議所)は簿記1級以外にも各種のステップアップのより上級の検定を用意しています。僕も実務で必要になったらそれを受けるかも知れませんが、そうなると日商としては簿記2級は将来、税理士や公認会計士になって商工会議所の会員になる人か、より上級の検定を受けて受検料で商工会議所のお得意様になるような人しか受けさせないようにし、「とりあえず」で記念受検する人を最初から門前払いしたいかのようです。とりあえず、履歴書に書きたいだけの人は全経など他の団体が主催する簿記検定を受けてくださいという雰囲気も感じます。実際、日商のホームページでも検定を開催するにあたって会場や試験監督の確保に費用がかかることも書いてあり、それで次回から3級の受検料が値上げされることになっています。

ただ、そうやって受検者を前回も書きましたが(今後は専門学校や通信教育の簿記2級の講座の受講料が大幅に値上げされる)、あらゆる手立てで門前払いするのは日商簿記2級の価値を逆に下げるのではないかと不安になります。今回の2級は現行の制度での最後の検定で、駆け込みで受検する人が多くなるものと予想されていましたが、実際には受検者の長期下落傾向には歯止めがかからず、かえって受検者は以前よりも減っていました。恐らく、前回までの4回が極悪仕様の問題が出題されたのが続いたので敬遠された人が多いのではないかといわれており、次回以降いままで1級だった内容が2級に下りてくるとさらなる難化が予想され、ますます受検者が減るものと予想されます。何故、受検者が減るかといいますと、人材を求める企業側が簿記2級を求めなくなったからだということで、必ずしも就活で必要な資格ではなくなったからだといえるかも知れません。恐らく、あまりの内容の難化で実際の実務と検定の内容が乖離しているからかも知れません。そうなると、日商簿記2級はそれこそ日商が求める「会計の世界で国際的に通用する人材」しか受けなくなり、代わってTOEICのような英語力を企業が就活生に求め、大企業を中心に社内の公用語を英語にする(休憩室でも日本語禁止にするかも知れない)ところが増えるかも知れません。また、今後の2級があまりに難化すると僕が取得した今回までの2級は「旧2級」という扱いになり、連結決算などいままで1級だった内容ができる次回以降の「新2級」と区別されるということも考えられます。そうなると、僕も実務において連結決算や圧縮会計、リース会計、外貨計算などといったいままで1級だった内容改めて勉強しなおさなければならなくなります。多くの受検者が受けるからこそ日商簿記2級は企業に人気のある資格なのですが、受検者が減ればそれだけ企業にも人気がなくなるということで就活の武器としての価値がかえって下がるのではないかと不安になります。なので、あまり難化しないで日商簿記2級の人気が今後も続いてほしいものです。そうしないと、代わりにどんな資格や人材を企業が求めているのかわからなくなって、就活生は混乱し、僕自身も不安になります。また、代わりにどんな働き方をしたらいいかわからなくなるという意味でも不安になります。今回も長くなりましたが、このあたりで今回の日商簿記2級の総括を締めさせていただきたいと思います。なお、今回の合格証書の授与は来週になっていますが、その頃には6月にある次回(第146回)の検定の受検申し込みも始まりますので、月日が経つのが早いと感じると共に今回、不合格になった人は短期間のうちに次回から加わるいままで1級だった内容も追加で勉強しなければならず、準備期間が非常に短いといえ、そうなるといまから1から簿記2級を勉強する人はその次の11月検定(第147回)を目指さなければならず、本当に内容の難化によって大変なことになり、改めて今回合格してよかったとつくづく感じる次第です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする