風になりたい

自作の小説とエッセイをアップしています。テーマは「個人」としてどう生きるか。純文学風の作品が好みです。

Shangri-La

2011年08月13日 07時00分15秒 | 詩集


 小麦畑色づく小川のほとり
 丸太の輪切りに腰をおろして低い空を見る
 折り重なる山なみ 湧き立つ入道雲
 その遥か南に君住む街

 石畳の坂道 手を繋いでのぼったね
 柔らかい温もりに心がときめいた
 たき火をかこんで納西《なし》ダンス ステップ踏んだ
 短すぎる恋を踊りつくした

 忘れるために旅に出て
 面影ばかりを探してる
 女々しくなるまい男だぞ
 自分に言い聞かせるけれど

 Shangri-La 君と出会えてよかった
 Shangri-La ほんとに大好きだったよ

 遠い遠い旅の空から
 君のしあわせ 祈ってる
 Shangri-La  Shangri-La


 少女たちが髪を洗う小川のほとり
 小さなひまわり 風に揺れて蝶々とたわむれる
 チベット焼けした子供たち ほがらかに笑う
 ほら旅が僕をなぐさめてくれるさ

 たった一度の口づけが世界を変えた
 愛することで今日を生きる勇気がわいてきた
 閉ざした心の扉を開けたのは君
 僕は君になにができたのだろう?

 ひとりっきりで旅に出て
 自分の影を見つめてる
 愛することの意味なんて
 まだまだわからないけれど

 Shangri-La 君と出会えてよかった
 Shangri-La ほんとに大好きだったよ

 旅から旅へ漂い続けて
 心の置き場をいつか見つける
 Shangri-La  Shangri-La


 低い空に背伸びして
 君の名前を呼んでみる
 なにも答えず 白い雲
 あしたへ向かって流れるだけ

 Shangri-La 君と出会えてよかった
 Shangri-La ほんとに大好きだったよ

 君は君のしあわせ つかんで
 心のShangri-La 見つけてくれよ

 Shangri-La  Shangri-La
 Shangri-La  Shangri-La

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