伊調選手に国民栄誉賞授与・・・

　菅官房長官は３１日、リオ五輪で優勝し、４大会連続で金メダルを獲得した伊調馨選手について、国民栄誉賞授与の検討を正式に表明した。伊調選手が固辞しなければ、安倍政権による授賞はこれで４人目。中曽根政権と並ぶ史上最多タイだとか。
　ちなみに、国民栄誉賞の目的は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えること」と規定されている。その資格は十分に有していると思うけど…。
　２０１２年１１月に、同じ女子レスリングの吉田沙保里選手が「１３大会連続世界一」を達成した功績を称え授与された。だから、伊調選手にも授与して当然かなと思うのだが、ネットの反応では国民ウケはイマイチだという。なぜ？ 五輪４連覇なんで誰でもできることではないし、女性が頑張ってるのを見るのはうれしいけどネ。
　伊調選手の受賞がおかしいって言うんだったら、２０１３年４月の長嶋・松井のダブル受賞の方がよほど違和感があったけどネ。当時、政治利用されたという噂もあったけど、元々そういうものなんだから、今さら何をかいわんや、だろう。
　まあ、ミスター・プロ野球と呼ばれた長嶋さんの国民栄誉賞受賞は遅すぎた感があり、それには異論はない。が、松井さんの受賞はどうにもすっきりしない。彼が受賞する資格があるなら、メジャーへの扉を開き、大活躍した野茂英雄さんは、なぜ受賞できなかったのか。そういう疑問を持っている人は少なくないはずだ。
　野茂さんは引退後は日本に戻り、２００３年に自身が設立した社会人野球チーム「ＮＯＭＯベースボールクラブ」で、若手選手の育成に尽力し野球界発展に力を注いでいる。このチームの活動資金の大半は野茂さんが出資しているそうだが、運営母体になっている特定非営利活動法人（ＮＰＯ法人）の会員からの寄付や会費で運営しているという。立派なものではないか？
　それなのに、松井さんは引退しても生活の拠点をニューヨーに置いて、現在はヤンキースＧＭ特別アドバイザーをしているとか。日本へは時々、出稼ぎにきているような状態で、日本の野球界のために何かをしているという話はまったく聞かない。日本人でありながら日本に住まず、アメリカで暮らしている人に、なぜ国民栄誉賞なのか、まったく理解に苦しむ。　

　国民栄誉賞には関係ない話だが、ソフトバンクの松坂投手やカープの黒田投手も、松井さん同様に生活の拠点をアメリカにおいて、単身赴任で日本に出稼ぎに来ている状態だ。引退すればまたアメリカへ戻るつもりだから家族を置いているだろうが、それほどアメリカは住みやすいところなのかネ。日本人なら日本に戻って、日本の野球界発展のために尽力する、これが本当の「男気」というものじゃあないのかネ。
　ソフトバンクと巨額契約を結んだにもかかわらず、何ひとつ結果を残せていない松坂投手。メジャーがダメでも日本では通用すると、出稼ぎに来ているようだが、みっともないったらありゃしない。恥ずかしくないのかネ。もう引退してアメリカへ帰ったら？