24日の「たかじんのそこまで言って委員会」は、正午をもってアナログ放送が終了し、その1時間半後に放送されるということもあって、地上デジタル放送完全移行記念「今のテレビに思うこと」であった。それぞれ出演者が思うことを紹介してゆくものだが、今回は大して面白いとは思わなかった。
それはいいとして、三宅久之さんという人がよく分からない。年齢的に近いせいもあって彼の論評には共感できるところがあり嫌いではないが、時折、彼の尊大な態度がどうにも不快でならないときがある。自分と意見が合わない人には、時には傲慢とさえ思うような態度をとる。それが目下の者だったら特に顕著で、大きな声で一喝して発言を封じることはしばしばである。もっと年齢にふさわしい寛容さがあっても…、と思ったりする。
評論家の宮崎さんのコメントに、前後の言葉は忘れたが「……を消耗……」という用語が出てきた。彼はそれを消耗(しょうもう)と発音したが、三宅さんは「それは(しょうこう)と読むのであって、(しょうもう)とは言いません」と指摘した。たしかに、昔は消耗(しょうこう)が正しい読み方とされていたようだが、現在は(しょうもう)が一般に定着していて、パソコンでも(しょうこう)では漢字変換できないことを三宅さんはご存知ないらしい。それもそうだろう。三宅さんは御年81歳、彼の頭の中の辞書は昔のままなのである。
しかし、たとえ間違っていてもそれを公の場で指摘するのは、いかにも自分の博識、優秀さをひけらかしているようで、見ていてあまり気持ちのいいものではない。以前にも同じようなことがあり、そのときのことを私はブログにこう書いている。
【歴史学者・法制史学者でもあり、京都産業大法学部教・所功氏が、自分の意見を発言中、「他人事(ひとごと)」を「たにんごと」と言われた。すると、三宅氏が「先生、失礼ですが、他人事と書いて「ひとごと」というのが正しいのです」と指摘。すると、所氏は「はい、さようでございます。ですが、………というわけで、あえて“たにんごと”と申し上げたのです」と、いつもの穏やかな物言いで返された。知ったかぶりをしたばかりに恥をかく格好になった三宅氏、一瞬、その場の空気が張り付いたかのようだった。あわてた辛坊アナが、「これは世紀に残る………」と笑いをさそうコメントをして事なきをえたが、三宅氏はブスッとして正面を見据えたままであった。】
このことから、読み方が変わってきた漢字についてネットで検索してみた。(※印がついているのはパソコンでどちらの読み方でも変換できる漢字)
★誤用の方が定着したか優勢なもの。
・攪拌:"こうはん"→"かくはん" ※・堪能:"かんのう"→"たんのう"
※・端緒:"たんしょ"→"たんちょ" ・蛇足:"じゃそく"→"だそく"
・設立:"せつりゅう"→"せつりつ" ・睡眠:"すいめん"→"すいみん"
※・出納:"しゅつのう"→"すいとう" ※・情緒:"じょうしょ"→"じょうちょ"
・宿命:"しゅくみょう"→"しゅくめい" ・消耗:"しょうこう"→"しょうもう"
※・漏洩:"ろうせつ"→"ろうえい" ・稟議:"ひんぎ"→"りんぎ"
・捏造:"でつぞう"→"ねつぞう" ・貪欲:"たんよく"→"どんよく"
・呂律:"りょりつ"→"ろれつ"
★変化の途中にあるもの。
※・御用達:"ごようたし"→"ごようたつ" ※・固執:"こしゅう"→"こしつ"
※・早急:"さっきゅう"→"そうきゅう" ※・重複:"ちょうふく"→"じゅうふく"
※・荒らげる:"あららげる"→"あらげる" ※・相殺:"そうさい"→"そうさつ"
※・追従:"ついしょう"→"ついじゅう" ※・茶道:"ちゃどう"→"さどう"
※・悪名:"あくみょう"→"あくめい" ・残滓:"ざんし"→"ざんさい"
※・貼付:"ちょうふ"→"てんぷ" ※・口腔:"こうこう"→"こうくう"
※・直截:"ちょくさい"→"ちょくせつ" ・逐電:"ちくてん"→"ちくでん"
・白夜:"はくや"→"びゃくや" ※・世論:"よろん"→"せろん"
※・出生率:"しゅっしょうりつ"→"しゅっせいりつ"
※・女人禁制:"にょにんきんぜい"→"にょにんきんせい"
※・手を拱く:"てをこまぬく"→"てをこまねく"
※・味気ない:"あじきない"→"あじけない"
※・難しい:"むつかしい"→"むずかしい"
また、一般的には競売(きょうばい)というが、法律用語で用いる場合は競売(けいばい)と言うように、事例によって違う読みをする漢字もあるようだ。
言葉にも次々と新語が生まれるように、漢字の読み方も時代によって変化してゆくのであろうか。おもしろいね。
私などは頭が悪いから、これって何と読むのだろう?と思うこともあります。
記事を見ていて、漢字も昔はこう読んでいたのかと思うと、昔人間の人達が今でもその読み方を通すことに違和感はありません。元々の読み方がそうだったんだな~と思うぐらいで
日本が好きな外国人の方は、漢字検定をとりたいために一生懸命に勉強しています。日本の歴史についても外国人の方が日本人より詳しいです。私も菅総理のこともあって、日本の歴史を
ネットで閲覧してますが、日清戦争からの日本の歴史をみていると涙がでました。日本人である私でさえ日本の真実を知らなかったことに反省しています。そして何より外国の方のほうが日本の歴史をよく勉強していることにもビックリしました。先人達が築き上げた日本を今の民主党に潰されないように、早く引きずり下ろさないといけませんね。
三宅さんは昔人間の頑固な親父って感じですね
石原都知事と話が合うのでは? 二人の討論を見てみたいです(^^)
私事ですが5月からの体調の悪さからヤット
抜け出せそうです
整形病院を5つも駆け巡り
最後の本当の近くの病院での療養師さんの一言と先生の一言を合わせて僅か5日でウソの様に
今の処
楽になりました
今考えてみるとちょっとしたアドバイスが
ヒントになり、体型の生活習慣に気を付けました
デモあくまでも今の処…です
追伸
私、それでも二大政党を望みます
そうやって、ドンドン政治が清浄化される事を
願いたいし、自民党の政治があのまま
続く事の閉塞感が怖いです
パソコンに慣れて漢字が書けなくなったという話はよく聞きます。私もそうです。読むことはそれほど衰えたとは思いませんが、書けといわれたらほとんど書けないことに唖然とすることがしばしばです。
日本語はむずかしいといわれますが、一つの言葉でも色々な漢字があり、それぞれ意味も違います。私も漢字検定に挑戦しようかと参考書を買ってきましたが、漢字を書く問題で引っ掛かります。
古い辞書を使っていると、漢字の読みの変化についてゆけないこともあるようですね。パソコンの漢字変換機能が一番新しいということになりますかね。
「工場」を「こうば」と発音するのと、「こうじょう」と発音するのとでは受けるイメージが違います。
金沢市には「主計町」と言う所があります。「かずえまち」と呼ぶそうです。知らないとどう見てもか「ずえまち」とは読めません。若い人たちの中には「かぞえまち」呼ぶ人が多いそうです。パソコンで「かずえまち」と打ち込んで返還するとちゃんと「主計町」と出てきます。地方の小さな町に過ぎないのに不思議です。
これも明治の文豪泉鏡花が売り込んでくれたお蔭でしょうか。
所で私は「人」を「しと」と発音して謡曲の先生に良く叱られます。どうやらこれは認めてもらえないようです。
でも、三宅氏のように目くじらを立てても、もっと以前はどうだったのでしょう?
黒田武士では日本一をひのもといちと読ませますね。
外国人が日本語はむずかしいといわれるのもわかりますね。
「主計」というのは時代劇の人の名前で知りました。金沢のような城下町では昔の名残の町名がたくさんあるでしょうね。
「人」を「しと」って、もしかしたら江戸っ子ですか? 江戸っ子は「ひ」が言えないそうですが…。
♠おくだっちさま
私たちが日常会話に使うのは「にほん」が多いように思いますが、世界で通用するのは「にっぽん」のようですね。
漢字の読みも統一したらいいのではと思いますが、そう簡単にはいきませんね。
昔、私が印刷関係の仕事をしていたとき、文章の校正をするときには、新聞社が使う「記者ブック」を参考に、漢字、読み、送り仮名の基準にしていました。
最近はむずかしい漢字はかな表記が多くなりました。
コメントありがとうございました。
お若い人たちには消耗をしょうこうと読むなんて分かるはずはありませんよね。
私もネットで検索して初めて知ったわけです。
評論家など公の場で発言する人は、言葉はみんなに通じる現代の慣用語を知っておかなければならないと思うのですが…。
漢字の読み方の変化は明治以降混乱を極めています。文部省国語審議会決定も国民側から云えば随分かけ離れた事項が多数。その時代の辞、事、字書典などを調べ直せばどんなにいい加減な表現であったか素人目にも理解できますよ。
漢語を和語で表現して、かな。かたかな。漢音、呉音、唐音等の読みを用いる日本語特有の言葉使いは実に奥深く現代人が正誤云々出来る度合いのものではないと思います。
年寄りの知識が若い人より勝っているとズレているのは三宅さんだけではありません。よくよく気を引き締めておかねばとんだ恥をかくのがオチですね。